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魔王の生き様~遠い未来で君と共に~  作者: 赤天アリス
一章 魔王軍を作り替えよう
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出番、何時でしょうか

今回はフロルの回だよ


――――結局特にめぼしい奴は居らず、収穫はゼロで終了。不服なので夜風に当たる事にした。隣で寝てるのはフロルだ。動かないけど。


―――皆さんこんにちは、フロルです。と言っても心を閉ざしたら出れなくなったフロルの中身です。えぇ、簡単に言えば植物人間ですかね。


おばさんの死があんまりにもショックで、翌日雨だけど山に行ったんです。シードには勿論止められたんですけど、何かもうその日は町に居たく無くて。


そしたら土砂崩れに巻き込まれちゃ居ましてね、人生最悪だとか思って色々と諦めて自らにちょっとした魔法を施したのだ。


ほら、記憶を覗かれたくない時とか、精神操作を受けたくない時とか自らに魔法を付与するでしょ?


んで実際に覗かれそうになったり操作を受けそうになると魔法が発動して私の体を守ってくれるあれ。


あれを使ったら暴発しちゃってね。まぁ誰も私を操れないし覗けない代わりに、私も心の外に出れなくなって、肉体を操作出来なくなってしまったのだ。


まぁ体の外で何が起きてるかを見るのは容易い。最初の数年は何も分からなかったけど、今は私の体から常時放たれる微弱な魔力を用いて外の様子を窺ったりしている。


まぁ天才的な私に掛かれば容易い事なのだよ。しっかし…私に恋をせず知らない魔王に恋をする何ておかしいよね?確かにレイって人は美人だけど普通私じゃない!?


幼馴染なんですけど?いや、別に7歳から6年程度しか一緒じゃ無かったけど、一緒にお風呂入ったりしたよね?初キスも私だよね??


…まぁあれだ、私が動けるようになったら私も好きな人を作ってやる。……いや、好きな……あぁもう、シードの馬鹿!


「へっくし!…今日は寒いな……」


昔に比べればシードも大きくなったなぁ。うん、本当に大きくなった。きっと私を見れば驚くに違いない。


…いや、ほら…中の私はこうして成長してるのよ、この精神体が。多分殻を破れば私の身体も一気に大きくなる筈。そしたらきっと驚くに違いない。


「…前から思ってたんだが……お前見てるよな?」


おぉっと、勘のいいガキは好みだよ。まぁ…シード程感が良い奴なんて私の知り合いには居ないけど。え?お前実質13までしか生きてないだろって?…そう言えばそうじゃん。


「声は聞こえてるのか?まぁ聞こえてなくても口の動きでお前なら分かるよな。何せ口パクだけで話し合って、店の金を何度も盗んでたもんな」


うわぁ、クソ程懐かしい。毎回シードがヘイトを買って、その間に私が盗んでたなぁ。それで彼奴に命令されましたってシードが言って、毎度私が起こられてた気がする!


…うん、起きたら取り敢えずシードを殴ろう、思い出し笑いならぬ思い出し憤怒だ!


「んで…自分の故郷を遂に滅ぼしたんだけどさ、あの野菜売りの爺…クソ野郎だったんだよな。見てたかもしれんけど」


見てたよ見てた。おぉこいつめ~!と思ったけど、君のお師匠様カッコいいね、瞬殺してたじゃん!確かにあれは男なら惚れちゃうね。


でも…復活したら私もあのくらいの事をするんだから!シードは私に惚れる運命なんだもん!全く…復活したらやらないといけないことが多すぎる。


そもそも13の私にそっくりすぎるあの人形は何?!よくもまぁあそこまで成功に作れましたねぇ!!あんな細部まで見られてたと思うと恥ずかしいわ!


「…お前の魔法の効果、少しずつだが薄れてきてるんだな。体温変化で分かるぞ、何か知らんが照れてるな?」


触るな阿保!ぶっ飛ばすぞ!?純粋で清らかな乙女を触るな!!!


「おいおい…昔から近接より魔法が得意だったが、今じゃあれなのか?精神体だけで魔法が使えるのか?天候が荒れてるぞ、雷落とす気か…」


勿論だ!私は魔力さえあれば魔法何ぞ使えるからな!何度地下室に湧く虫を殺したことか…。黒く高速で移動する輩が一番怖かったな。死ぬかと思った。


「……まっ、この調子ならあと数十年の内にまた会えそうだな。どうせ俺達は無限に等しい命を持つ魔族だ。ゆっくり戻って来い。………待ってるから」


…素直にすぐ戻って来いと言えばいいのに。でも良い、私は…ゆっくり素早く戻ってあげるからな!


「そうだ、キスをすれば意識が戻るって御伽噺が昔あったよな。してやろうか?うん、してやろう」


ん????


「好きな人と言えばレイちゃんとパラちゃんだが…まぁ初キスの相手はお前だしな、今更キス程度で何とも思うまい。俺は思う所があるぞ?多少恥ずかしい。だがお前はほら、キスしてあげる!ってドヤ顔してたもんな」


すっごい早口なんだけど?聞き取るだけで結構大変だったよ今。もしかしてシードの奴、結構照れてる?意外と私の事が好きだったり?


「……これはそう、お前を助ける為だ。好きって感情をお前に抱くわけない、ライバルのお前に抱くわけ無いんだ!!」


あ~なるほど?やっぱ私が美女過ぎてシードは実は惚れてたわけね?しかしこれなら…あの最強美女魔王より私の方を好きに出来る可能性が更にあるって事だね!


「よ~し、戻って来い!」


えっ、マジでキスするの?ちょいちょいちょい!うわっ、私キスされてるよ、すっごい変な気分…。


「……まぁ無いか。でも待ってるぞ、フロル」


……すぐ戻ってあげるからね、馬鹿シード!

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