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魔王の生き様~遠い未来で君と共に~  作者: 赤天アリス
一章 魔王軍を作り替えよう
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革命を起こせ

―――――数日後、未明


『シード様、準備が整いました』


『何名揃ってる』


『約3200名です。全員がA級の冒険者よりは上かと思われます』


『良い、実に良い。…では鏖殺だ、見つけたら全てを殺せ』


『御意に』


浴衣から新しく貰ったロングコートに着替える。下に来ているのは黒い専用の装束。まぁロングコートを含めて装束と言った方が良いか、どうせ全部黒いし。


「エトワール、ワールス、仕事の時間だ」


「了解」


「よ、宜しく」


「………うん」


「何だお前等、喧嘩でもしてるのか?」


「いや…この人殆ど誰かと話さないじゃん…」


「え?」


「…行かないの?」


「……ワールス、お前のコミュ力不足だ」


「そんなぁ…」


転移で燃え盛る屋敷付近へと移動し、二人の服装を一瞥。


エトワールは俺が上げたロングコートで、その下は黒いシャツっぽいのを着ている。ワールスも地味に同じ服装。


「俺の役職って今魔王秘書じゃん?」


「うん、そうだね!」


「元々は魔王を目指してたんだ。だからさ、フロルが意識を取り戻したら俺魔王をまた目指す」


「良いね、頑張って!」


「…やっぱりあれは人形か。まぁ応援するよ」


「ワールスはその反応だと思ったが、お前の反応は意外だな。へぇ、で終わるかと思った」


「うっさい」


「…フッ、悪い悪い。それじゃ始めようか。俺達は城で王族殺しだ」


「分かった」


「こ、近衛兵とか強いよ?」


「問題無い。今のお前なら倒せる」


「じゃあ殺る!」


「その意気だ」


もう一度転移を使って王城の目の前に移動し、城に入ろうとしていた信徒や神父に話しかける。


「おい、退け」


「「シード様!」」


「火炎弾」


そう言いながら手を上げ、複数の火炎弾を生み出してから手を振り下ろした。火炎弾は次々と扉にぶつかり、爆発を起こして破壊。


二つ程中にそのまま入り込み、内部で爆発を起こしてくれた。


「突撃!」


「「ハッ!」」


「―――クソ共が!此処でぶっ殺してやる!」


すると爆炎の中から鎧を纏った大男が出現。そいつは俺を見つけるや否や驚いた表情になり、そしてすぐに顔を真っ赤にした。


「シード=レブレンス!!!」


「久しぶりだな軍務卿。…ワールス」


「任せて。…ここで此奴は殺す」


「勇者ワールス。…貴様裏切ったのか」


「捨てたのはお前だ。僕はお前を許さない」


「雑魚が…調子に乗るなよ!」


―――二人や皆が先に行くのを見届け、僕は自らの剣、聖剣を引き抜く。


「聖剣を返してもらおう。お前の死と共にな!」


「…ゴメンね聖剣。魔族の為に使うから君はもう…魔剣だね。でも最後まで付き合ってくれると嬉しい!」


魔力を込め、思いっきり踏み込んで剣を振るう。すると軍務卿は大剣を引き抜いてぶつけてきた!


「流石は元S級冒険者!そして元は王国最強の剣王!」


「お前に剣を教えたのは俺だ。…弟子が師匠に勝てると思ったか」


「勿論!」


「…小娘が!」


ヴォイドさんに比べれば力も弱いし速度も遅い。でも…やっぱ今の僕には結構きつい相手だな…。


「フンッ…!!」


「っぶな!」


「燃え尽きろ、ヘルフレア!!」


詠唱が殆ど無いのは流石と言うべきだろう。でも僕だって…シー君の側近の一人として恥じない様に頑張ったんだ。


「ウォーターウォール!」


『水壁の方がカッコいいぞ』というシー君の小言を思い出しながら、それは無いだろと思いつつ彼の魔法を無事防ぐ。


すると水壁を突破して彼が迫ってくるので、思いっきり床を踏む。


「ッ…!貴様…魔法を!」


彼の足元に魔法陣が広がり、焦りながら加速しようとするも…炎槍はそれより速く生成されて右足の脛と太ももを貫いた!


「ぬぅ…!」


「マジ!?」


思いっきり転倒するも、彼は直ぐにそれを引き抜いてこっちに投げ飛ばしてくる。ギリギリで回避するも、彼の巨体はもう目の前に。


「ハァッ…!!!」


諸にタックルを喰らい、壁に衝突。口からは血がドバっと溢れ出し、ちょっとびっくり。


直ぐに立ち上がると、奴は魔力を全て解放して身体強化やら様々なバフを自らに付与し始めた。


その間に回復魔法で自らを回復し、魔力をちょっと解放して全身に循環させていく。魔力循環という身体強化の一種だね。


魔力循環は恐らく誰しもがやると思う。ただ魔力の流す量によって強化レベルが変わるのが面白い所。


でも流し過ぎると肉体が耐えれず爆発するので気を付けようね。そうなると回復魔法じゃどうにもならない。エリクサーじゃ無いと。いや、パーフェクトヒールなら多分行けるかな?


「…相変わらず魔力量が少ないな。憐れな女だ。だが…一瞬で殺してやろう」


「………」


やっぱり此奴は僕が成長してないと思ってるらしい。でも…これでも僕はシー君の弟子なんだから。めっちゃ嫌がられたけど、レイさんに言われて渋々引き受けてくれただけだけど!


「我が奥義で葬ってくれる」


「じゃあ僕も…」


基本技で葬ってあげよう。此処で今の言葉を言わないのは優しさだね。うん、優しさ。ただの斬撃に見えるかもしれないけど、実際は何か凄いらしい。


「行くぞ小娘!」


「天月!」


「ッ…!?」


軍務卿は獄炎を纏わせ、本気で踏み込んできたが…僕はそれより速く踏み込んで一撃与え、その後に音速を突破してる斬撃で大剣を破壊。


「な、なんだ…その技は…!」


「…ただの斬撃の後に不可視の斬撃を飛ばす技です。まぁ斬撃飛ばさない時はあんな感じで剣を振るうだけ」


不可視の斬撃を飛ばす時は闇魔法とか色々と同時発動する必要がある。まぁ不可視と言っても実際に見えない事は無いけどね。凄い人は見えちゃうから。


だって斬撃は飛ばしてるんだもん。見ようと思えば見える。それこそレイさんの様に凄い人なら簡単に。


この技は魔法で隠すからと、音速で飛ばすから不可視の斬撃って名付けたらしい。これで基本技って言うのが僕には理解できない。


「…見事」


口から血を吐き、数歩後ろに後退りしていく。僕はそれを眺めながら魔力を収めて剣を鞘に。


「なんてな!力なら俺の方が上だ!」


「うそぉ!?」


「―――詰めが甘い。やっぱ戻って来て正解だった…」


何処からともなく飛んで来た短剣。それは奴の側頭部と首に突き刺さり、目の前で倒れ…奴の頭の天辺が僕の足に当たった。


取り敢えず短剣が飛んで来た方を見ると、黒い装束を纏った高身長少女が僕を眺めている。僕は177もあるんだけどね。彼女、それより高い。


…確かシードは178。シードよりも高いから…180以上はあるんじゃないかな。


「え、エトワール…。ゴメン…」


「謝らないで。…仲間でしょ、助け合うのは当たり前」


「えっ」


「…何よ」


「い、意外と…優しいんだなって」


「うっさい。…ほら、行こ」


「うん!」

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