生徒会長の後片づけ
「あれ?なんかめっちゃ人集まってない?」
暴霊鬼士及びグラジァードとの戦闘を終え、生徒会室へと戻る奏と貴理哉。生徒会室の近くまで来ると、同級生に教師、果てには記者らしき人影もあり…
「どうしたんですか?こんなに集まって。」
近づいて何があったか聞いてみると、最初に喋りだしたのは一人の同級生だった。その同級生は、光った眼でこちらに詰め寄ると。
「どうしたじゃないよ!何だったのさっきの!空飛んでたり何か出したりしてたけど、サプライズの劇か何かだったの!?」
「う…それは…」
何とか勘違いしてくれているようだが、時間の問題かもしれない。よく見ると、少し怯えた表情をしている生徒と興味津々な顔をした生徒が半々くらいでいる。しかしどう説明したものか。いずれ分かることなのだが、今のうちはスキル関連の事は話さない方がいいだろう。今話してしまうと困惑や混乱を生んでしまうし、第一信じてもらえないだろうから。
すると今度は教師陣や記者が詰め寄ってくる。
「我々にも説明なしとはどういうことです?ほかの生徒会役員に聞いても分からないの一点張り。現場にいた生徒会長と副会長なら、説明、できますよね?」
「いやぁ、凄い劇でしたね!入学式の様子を取材しに来てただけだったんですけど、まさかこんな事が起こるとは!是非!先ほどの劇の仕組み、教えてくれないでしょうか?」
まずい、どうしよう。このまま劇ということで終わらせてしまうと、それはそれで皆がスキルを使えるようになった時面倒になるし、どのみち記者の対応とか、先生達への説明とかで大変な事になるし。そうだレオ!本物の神様なら混乱も抑えられるだろうし説得力も大きいだろう。
そう思ってレオに目配せをすると、
「ごめん、一般人には見えないいし声も届かないから無理。」
その場で石と化す奏。だがそこに救世主が現れる。なんと貴理哉が率先して前に出てくれたのだ。心の中でモーレツ感謝する奏。
あ゛りがど~!この感謝は今日一日絶対忘れないよ゛~!いや待て、冷静に考えたら何言うか分からないじゃん。爆弾発言する可能性もあるって事じゃん。頼むから余計なことだけは言うなよ…!
「生徒諸君、先生方、記者様方、その事に関して大きな迷惑をかけてしまったのは大変申し訳ありません。しかし、それについては今後の計画もある為、まだお話しすることができません。なのでここは一度お引き取りを願います。」
神か!!なんつー綺麗な返し!僕じゃ到底思いつかない策だ。学内一位は伊達じゃないな。さぁ、これで皆が納得して帰ってくれればいいんだが。
「そっかぁ、じゃぁしょうがねーな。そういう事らしいから、一緒に教室もどろーぜ。」
「むぅ、そこまで言うのならいいでしょう。しかし、そこまでするなら必ず凄いものを作ってください。我々も楽しみにしてますからね。」
「そうですか!次の予定も迫って来てましたので丁度よかったです。それではまた次の機会に!」
全員次々に帰っていき、一クラス分位あった人込みはあっという間に無くなった。僕も貴理哉もため息をついて生徒会室に戻ると、今度は他の生徒会役員達が怖い顔をして待っていた。
「サプライズ?そんなの一切聞いてないんだけど?」
「あぁ、他の役員にも言わないのは流石に俺もどうかと思うぞ。」
「そうよ!私を省くなんてどういうつもりかしら!」
「今回ばかりは僕も理由を聞かないと納得できない…かな。」
第二関門が待っていた。今度こそ言い訳が通らなさそうだ。しかしさっきの叫び声は「工場の音じゃない?」みたいな感じで済ませちゃったから真実を話しても無意味だろうし……そうだ!
「ごめんねー。音の原因を確かめに行くために様子見に行ってたら突然思いついちゃってさー。取りあえずデモンストレーションをやっちゃおうって話に貴理哉となって。勿論こっからは皆も混ぜるから許してもらえないかな?」
「そういう事なら、まぁ許す」
「許すけど勿論これからはやるなよ!」
「分かってるって…」
何とかなったようだ。貴理哉もこちらにこっそりグーサインをしてくれた。…さてと、何とかなったことだし一旦資料を片付けるか。
資料をかたずけ終わり5分後。貴理哉とレオもつれて図書室に来てくれと言われ、僕はレオと貴理哉と一緒に図書室に行くことになった。
「それで?なんでわざわざ図書室なんかに僕らを呼んだんだ?」
「それは勿論。お前でいうレオ。即ち私の相棒の神を紹介しようと思ってな。あっ!いたいた。おーい!他の適応者が見つかったぞー!」
すると、大量にある本棚の奥の方から本を読みながらその神はやってきた。その姿はまさに文学系の女性という感じで、眼鏡をしていた。他にも、レオのように装飾は色々ついているが、司書のような服を着ており、髪は髪留めか何かでまとめており、とても美人であった。
「どうも…本の神「ウィリアム・フョードル・ポー」よ。これからよろしく…」
そう言うと本の神はまた本を読み始め、図書館の奥へ行ってしまった。
…さて、色々あったがなんだかんだで波乱万丈の入学初日が終わった。さぁ、これから僕の身に何が起き僕の周りで何が起こっていくのやら…ふふっ、まだまだ僕の物語は始まったばかりだ!
暴霊鬼士と戦う前に意気込んでいましたが、一応あの時の会話はレオと奏の精神上の会話になってますので、周りには聞こえていません。
山口陽介
生徒会の書記。頭の良さで言うと生徒会メンバーの中では最下位だが結構できるし、やるときはやる。基本ダルそうで手を頭の後ろで組んでいることが多い。書記なのは国語の成績が一番よく、本人も日記とか、文を書いて記録するのが結構好きだから。学年は2年。髪型は明るめ茶髪の天然パーマ
彩慶綾音
彩慶コーポレーションの社長令嬢。身だしなみや立ち振る舞いは手本そのものだが、少々キャラが濃い。お気に入りの扇子をよく持っている。頭の良さも学内三位とかなり上位で、現時点でかなりの人脈を持っているので将来有望。学年は2年。生徒会の役職は全般補助。髪型は赤色の縦巻きロール
後二人は次の回で




