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SACRED BASTER  作者: Null=10
神と魔神と適応者と
6/9

理を正し全ての「本」を統べる者

 想定外の奇襲。突然の出来事に気づく間もなく奏は刺されてしまう。


「氷の神魔グラジァード。何故ここに…!」


「適応者(マスター)などという異分子が現れたと聞いたのでな。邪魔になる前に消しに来た。」


 氷塊色の、氷よりも冷たい目でグラジァードは答える。刺されてしまった奏は地に落ち、倒れてしまう。このままではまずいと、レオが頭をフル回転させて何とか逃げる策を考えていた時。グラジァードは不敵に笑う。


「フッ、音の神が聞いて呆れるな。まぁ地上じゃ力も出せないんだし無理もないか。」


 いくら考えても逃げるための策は思いつかない。最悪自分を犠牲にしようと思ったその時、火の玉がグラジァードに飛んでくる。


「なんだ!?」


 少し驚きはしたが軽くいなし、飛んできた方向を見つめる。そしてそこにいたのは…


「我が校では暴力行為が禁止されていてね…今すぐ止めてもらおう!無理と言うのならば私が貴様を排除する!」


「お前は…生徒会長!」


「お前ではないぞ音の神。では改めて名乗ろう!我が名は理を正し「本」を統べる者!煌凰創盟学園が生徒会会長、理読視貴理哉だ!」


「フフフッ…お前が俺を止める、か。やれるものならなるがいい。一般人ごときにできるならだがな。」


「いいや…私は一般時ではない。今言っただろう。「本を統べる者」と。つまりだ、私は一般人ではなく本の神の適応者(マスター)ということだ。」


 貴理哉の澄んだ青い目に本のマークが浮かび上がり、表紙にクエスチョンマークが描かれた分厚い本が手の上に現れる。


「神器謎と未知の迷宮魔書(ミステアグノヴィリオ)。変更(チェンジズ)「炎の術書(フレイマーヴィヴリオ)。」


 するとクエスチョンマークだった表紙が炎のマークに変わり、同時に装飾も赤基調となった。


「ほう…お前も適応者(マスター)だったか。そっちから来てくれるとは有り難い。探す手間が省けた。しかし、もう一人はいいのか?俺にかまっていたら手遅れになるぞ。」


「そうだ!奏をどうにかしないと…!」


 すぐにレオが奏のもとへ向かったが、既に受けた傷がほとんど治っていた。代わりに足元に一切れの紙が落ちており、その紙の一番上には即時回復と大きく書かれており、その下に多くの文字がつらつらと書かれていた。


「もう奏の治療は済んでいる。私は抜け目がないからね。方法は簡単、この本の別形態から最適なものを選び1ページ破る。それで治療官僚。因みにこれが僕の能力発動条件だ。簡単だろ?勿論他も同じだ。」


「自ら発動条件を開示するとは…氷の魔神相手に余程自信があるようだな。いいだろう。少しは力を出してやろうじゃないか!」


 氷の剣を持ち空中から貴理哉に向かって急接近。空を飛べるという優位性を活用し、上から一発二発と剣を打ち込んでくる。貴理哉はそれを避けつついい具合の距離を取り、炎の術書(フレイマーヴィヴリオ)を開く。そしてその中のとある一ページ、「炎弾の三連射」を破り発動。目の前に赤い魔方陣が出現し、グラジァードを狙った炎の弾丸が三発撃たれる。グラジァードはそれを剣でガードしたが、剣が少し溶けてしまった。


「氷には炎だろう。それにまだまだページは残ってるんだ。このままじゃ全て水蒸気になるぞ?」


「チッ。軽く遊んで始末するつもりが…相性が悪いな。【魔氷靱】!」


 すると、無数の氷の刃がそこら中に現れ貴理哉を狙い始める。貴理哉は何とか攻撃をかわし続けるが、流石に少し当たってしまった。


「面倒だし一旦全部消すか。【火炎の一矢】」


 またページを破ると今度は炎でできた矢が出現し、氷の刃に向かって飛んでいき、命中。さらに、氷が解けて出てきた水と炎が反応して、水蒸気爆発が起こる。同時に、無数にあった氷の刃がすべて消えていった。


「まだまだ行くぞ。【操炎の槍】」


 操炎の槍は手動(マニュアル)操作ができる。取りあえずはこれで魔神を狙いつつ隙を見て他のの攻撃を仕掛けていく方向で戦うか。しかし恐らく今の私では勝つことは到底無理だろう。だから今回の目標はは、敵が帰る方法を何とか見つけること。だがこいつを相手にいつまでもつか…しかし中々槍の対処に手間取っているようだ。ここは新たにページを。


「まさかここまで手こずるとは。仕方が無い、少し本気を出すか。」


 グラジァードの目つきが変わると、持っている剣を縦に一振する。振った時の剣筋に向かって、段々大きくなりながら氷が形成されていき、少しした所でそれは壁のようになる。壁ができる直線上にいた貴理哉は少々慌ててそれを避け、ページの発動は失敗に終わってしまう。今度は操炎の槍で後ろからグラジァードに攻撃を仕掛けるが、今度も剣で防がれてしまう


「防いだか…しかし、防いだら防いだで剣が溶てしまうだろう?」


「それはどうかな。」


 確かに操炎の槍は剣に直撃した。しかし氷の剣は溶けていなかった。何故か。それはこの剣を作り出している氷に答えがある。


「この氷は魔強尽の氷(マジクアップアイス)と言って魔力を込めれば込めるほど強度が上がるんだ。要は今のお前の炎じゃとかせないってことさ。」


「そうか。だがそれは早計じゃないか?これが私の全力だなんて一度も言ってないだろう。」


「面白い。いつまでその強がりが続くかな?」


「「…それじゃぁ第二ラウンドと行こうか!!」」

貴理哉の神器の本には多数、形態変化があるタイプです。なので回復系や炎系以外もいろいろあります。おいおい出てくると思うのでお楽しみに!

それと通常時のクエスチョンマークのやつは、使えるには使えますが能力がランダムなので、論理派の貴理哉は多分たまにしか使わないと思います

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