学年2位により生じる責務
「はい?」
学園内の生徒代表である生徒会長サマなんかが、ただの通常教室に何の用があるかと思えばまさかの自分が対象だった。しかし生徒会に関する用事に何一つ心当たりがない。
「えっと、初めまして…生徒会長さん」
「?…初めましてでもなければ名前も知っているだろう。それと、生徒会の制度について入学式で説明があったはずだが何故生徒会室に来なかったのかな?」
「———あ。」
そういえばそうだ。スキルや魔物の事を考えていて適当に聞き流してしまっていたが確かに説明していた。それにこの生徒会長も、新入生代表として何か色々言っていた主席入学者。確か名前は…理読視貴理哉、だったはず。にしても生徒会の制度って何だったっけ。全然思い出せねぇ。
「はぁ…その様子じゃ何も聞いてなかったようだな。しょうがない、私が説明しよう。まぁ別に説明が要る様な事でもないのだが。簡単に言えば、学内TOP5位以内に入っていた新入生は生徒会室へ入学式後にすぐ行かなければならない。といったところだ。」
段々思い出してきた。そうだ、代表あいさつの後に教頭が言っていた。「入学した時点で学内順位TOP5になっている者は今年から絶対生徒会に入る仕組みになってるからなー。」と。
しかし、できれば入りたくない。理由は簡単。めんどくさいからだ!。なぜなら、行事の企画や部活の取り決め、他にも面白くない雑業が大量にあるからだ。にしても学内TOP5になってたとは思わなんだ。
「あのー、、、拒否とかって———」
「無理だ」
「だよねー」
仕方が無い、とりあえずは行くしかあるまい。まあ適当な役にでもついておけば面倒ごとはしないで済むだろう。
僕は会話の続きを後にして、生徒会室へと向かうことにした。
「紡音君、一応私に次ぐ学内2位なのだからもう少し生徒の見本になるような行動をしてくれないか?」
ダラダラと歩いている僕にそうつっこむ。
「え~別に何でもいいじゃ~ん。あと同級生何だし呼び捨てでいいよ、僕も呼び捨ての方が気が楽だし。」
「そうか分かった。ならもう一度言おう。ピシッと歩くこと位できないのか?奏。」
躊躇ないな。そう思いつつ、少しはしっかり歩くことにした。
「ほら着いたぞ、ここが煌創学第一生徒会室だ。中に他のメンバーが既に待っているからな。」
一言要らないなーと思いつつも、待たせてしまったことは事実なので悪いことをしたなと思いつつササっと入った。
「遅すぎー、この人が本当に学内2位なの?」
「まだ判断するには早いだろう。見てれば分かるさ。そんなことより運動は好きか!いいぞ!運動は!」
「そもそも!何で私が待たないといけないんですの!これで実力不足だったら許しませんこと!」
「まぁまぁみんな落ち着いて、そんな一気に話されたら驚いちゃうよ。」
「こんな感じで結構騒がしめではあるが、これが現生徒会メンバーだ。それではまずはこれを、生徒会バッジだ。証書は次の全校集会で渡されるらしい。今度は聞き逃すなよ!」
「分かってるって、、そういえば僕の役職は?まだ決まってないだろう?」
「何を言っている。学内2位なのだから副会長に決まっているだろう。私とお前で手分けして作業をするのだからよろしく頼むぞ。」
「はぇ?」
まさかの副会長…くそーーーー!絶対めんどくさい!てゆうか学内2位ってなんだよ!何で上級生より順位が上なんだよ!
そう嘆きながらも仕方ないので割り切った。
「それじゃぁまずはこの資料から頼んだ。」
すると、椅子一つ分位はあるんじゃないかと思うレベルの大量の資料が置かれた。まさに途方もないといえよう。
僕でもさすがにこの量はきついな。しかしまぁここで逃げるのは流石にないしな。
「はぁ…しょうがない、やるか。」
やる気がないながらも資料に手を伸ばし、生徒会用の大きな机で作業を始めた。
『ヒュババババババババ!』
「早っ!確かにこれは学内2位って言われてもおかしくないかも。」
「うむ!その腕の動きの速さ!ハンドボールに代用できると思うぞ!」
そんな感じで、なるべく早く作業を進めて、ちょうど半分が終わったくらいの頃。突然謎の叫び声が聞こえ、一同全員が驚いた。
『オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”』
「「!!!」」
「なんだこのドスのきいた叫び声は!どこから聞こえてきてる!」
「この方向…!グラウンドだ!」
僕は人より少し耳がよく、大抵の音なら方向がわかるため、グラウンドからだと気づいた。
すると、入学式の時から居眠りしていたレオが急に起き上がり、
「奏、これは少々面倒なことになったぞ。」
「レオ!何か知ってるのか。」
「あぁ、この声、この気配、間違いない!魔界の鉄と地獄の魂より生まれし邪悪なる騎士「暴霊鬼士」だ!紅のグリフォンなんて比にもならない強敵だ!正直、真正面から戦ったら相当分が悪いがどうする?」
「フフフ…そうか…強敵か…」
確かに神であるレオがここまで言うのだから相当の強敵なのだろう。———しかし、僕は笑みが止まらなかった。むしろ余計に胸が高揚した。
「フフフフ…アハハッ!アーッハッハッハァ!強敵?分が悪い?そんなの関係ないね!だって、正面から戦りあった方が絶対に楽しいじゃないか!どうするも何も、無論迎え撃ってやる!」
「——そうか…迎え撃つか…フフッ、いいねぇ…いいじゃないか!やはり俺の目に狂いはなかった!よし!それじゃぁ正々堂々!正面から打ち砕いてやろうぜ!」
はい、頭角現しましたー。こんな感じの狂った主人公なので、改めてよろしくです。
因みに名前の出てない生徒会メンバーなんですが、まだ思いついていないので次の学園パートの後書きに書きます。ご容赦ください。




