第六十話 風邪っぴき
うーん・・身体が勝手にフルフルする・・
遂に完全体女子のお出ましか・・?
完全体になると・・
むふふッ・・
全自動バイブレーション機能が追加されるものなのか・・?
それにしても・・寒いではないか・・
11月の朝は冷えるのぅ・・
頭が重い中、ボクは目を開け天井を見る
「わぁ・・天井が回ってる・・これは大発見だな・・女子を極めると天井が廻る・・?」
ニヤけながら指でぐるぐる天井を回していると、ボクの部屋に誰かが入ってきてベッドの脇へと座った気配がした
「誰かな・・?女子の部屋に匂いを嗅ぎにきた変態さんは・・?」
そう言うと、ボクのおデコに手を当てた誰かさん、されるがままジッと待つことにするボク
「あちぃな・・千秋さん、風邪引いたな・・」
その声にお母さんでも智秋でも紗良でもなく、何故かリキだということに回らない頭で考えて、回していた指でリキの鼻を突いてやるとリキが少し安堵の表情を向けた
「おばさんも智秋達も今日は出掛けるからって・・今日が休日で良かった・・千秋さん結構元気そうじゃん?」
そう言って鼻を突いたボクの指を取って、手を握るリキ、修学旅行の一件から距離が縮まったのか握られて安心するボク
「リキきゅん・・聞いて聞いて・・!ボク護身術頑張ったよ?棒立ちでね?ブラ一枚になっちゃったの・・!」
変なテンションで昨日の結月の家での特訓を語ってやったボク、うまく伝わったのか?リキが困り顔で見つめてくる
「ブラって・・寒いのにそんな格好でいたら風邪も引くでしょ?千秋さんモデルなんだから身体大事にしないと・・」
下着の話なんかしたか?なんて回らない頭で考えていると、今度はリキがボクの下着について何も言ってこない事になんだか腹が立ってイタズラっポイ表情を向けて聞いてやった
「何色だったとか聞かないのかな・・?それともボクのブラの色なんて気にならないのかなぁ?」
つまらなそうな表情でリキを見つめてやるボク、想像したのか急に顔が紅くなったリキ、慌てて体温計をボクに差し出す
「ブラはいいから!とりあえず熱測れ!ほらっ!」
そう言って体温計をボクの身体の上に置いたリキ、ボクは瞳を潤ませながら頬を膨らませて甘えてみる
「リキきゅん測ってぇ・・?ボク動けないよぅ・・腰も痛いし・・」
潤ませた瞳を演出してやったせいで頭が痛くなってきたボク、ふぅと一息ついてそのまま自然と目を瞑ってしまった
暫くリキがボクを呼んでいたが、具合が悪くて反応したくないボク
「しょうがねぇな・・千秋さん・・?ちょっと触るよ・・?」
そう言うとボクの頭の下に手を滑らせて、グイッとボクを起こしたリキ、ボクが倒れ込まないようにリキはボクを包み込むように身体で支える
「千秋さん?熱測るから・・その・・脇・・失礼します・・」
身体が密着してるからリキのドキドキが大きくなってくのがわかる
リキがボクの脇に体温計を差し込もうと寝間着の襟を掴んで少しめくった感覚がした時、リキのドキドキが更に大きくなった
「あ・・千秋さん・・?下着が・・ないですよ・・?」
気が動転して敬語でボクに話しだすリキ、ボクは熱っぽい表情でリキを見てニヤッとほくそ笑んで言ってやる
「モデルだからぁ・・寝るときはブラ着けないよぉ・・?跡ついちゃうじゃん・・?早く測ってぇ・・?」
ジッとリキを見ながら、体温計を早く入れろと自分で襟を摘んで浮かせやるボク
後ろで支えるリキの角度からだとボクの胸がバッチリ見えてしまうと思ったが、そこは女は度胸、頭でリキの胸辺りをにゃ〜ごにゃ〜ごとスリスリしてやって、あたかもボクは胸を見られてませんアピールをしてやった
「すげ・・コホンっ・・キレイな・・コホンコホンっ!なんでもないです・・千秋さん体温計・・挟むから・・!」
ゴクッと唾を飲む音が胸から伝わって、小刻みに震える腕でそっと体温計をボクの脇に入れてくるリキ
震えてるせいか、ボクの胸の横をリキの手がかすめた
「わざとじゃないてすッ!触ってないですッ!震えが・・」
そう言って必死に訴えるリキ、ボクはボーッとして何を言われたかわからず、身体を少し動かしてリキを見てやる
その拍子にボクの横胸がリキの腕にガッツリとかすめたが、気にせず顔を見上げるボク
「顔真っ赤だねぇ??えへへッ!胸当たってるでしょ??気持ちいい??」
話してるうちに熱のせいで変なテンションになってリキに絡みたくてしょうがなくなってしまうボク
ニヤッと悪そうな笑みを浮かべて、体温計を持つリキの腕に抱きつくボク
胸がフニョンっとリキの腕に密着すると、一瞬ピクッと腕を震わせたリキ、逃げないところを見るとやはり欲望に忠実、流石男子だとフワフワな脳内で褒め称えてやるボク
それと同時に感想を言わずに開いた口が塞がらないままのリキに腹が立って、ボクは身をよじらずとリキの顔に自分の顔を近づけるのであった




