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初心者女子  作者: nim
モデル女子編
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第四十九話  仕事と前乗り修学旅行

10月の下旬、わたしは鉄道会社の冬の旅行のイメージポスターのオファーを受けて夜、営業を終えた都心の駅のホームで撮影をしている


「aki、次がラストだ、フリーのポージング頼む」


若槻カメラマンの合図で、わたしは雰囲気に合うポージングをお披露目してやる


撮影用に用意してくれた新幹線の開いたドアの縁に手を掛け車内に乗り込むわたし、そのまま表へ向き直ると、小さくジャンプしてトンっとホームに片足で着地する

黒いスニーカーと対象的な色合いの白のレザー調のスリッドロングフレアースカートから白く艶かしい脚を控えめに出してやる

と、ニットトップスの上に羽織った白のダウンコートから出る片手で首元のチェックイエローのマフラーに指を掛け、隠れていた口元を魅せ、なびくサラサラストレートの切れ間からニヤッと暖かみのあるほくそ笑みをカメラに向けてお披露目してやった


連続するシャッター音が切れると、若槻カメラマンのオッケーの合図、親指を立ててカメラ越しにわたしに笑顔を送っている

わたしはそれを合図にフゥと息を吐くと、いつものボクに戻ってホームの椅子に腰掛けた


「akiお疲れ!修学旅行前乗りになっちゃったけどakiを全国にもっと知らしめるにはもってこいの内容だったでしょ?」


フルリニューアルした女帝ことアシメ鬼神マネージャー紗良がニコニコしてボクに話す

それを見て疲れ顔でボクは言ってやる


「明日修学旅行なのに・・仕事で前乗りって・・疲れたし寒いし眠いしお腹減ったし紗良しかいないし・・すでに拷問修学旅行だよ・・」


疲れで余計な一言を放ったことも気付かずうなだれるボク、普段なら鬼神の如く騒ぎ散らすマネージャー紗良も気を使ったのか静かだ

そんなボクにマネージャー紗良がニヤッと笑って言った


「まぁまぁいいじゃない、校長先生の計らいで私と千秋は事務所指定のホテルに泊まれるんだし!ご飯・・美味いらしいぞ・・?」


その一言にムクッと起き上がり、今日一番のスマイリー千秋ちゃんをお披露目してやるボク

飯を補給しろとせがむお腹をさすりながらマネージャー紗良に話してやる


「めし!めしめし!ご飯!!お腹減ったよぅ!ぬくぬくしたいよぅ!早く行こうよぅ!ボク頑張ったよぅ?」


ボクはマネージャー紗良の手を取り立ち上がると、満面の笑みでアホ若槻にお疲れ様をして、鉄道会社の広報さんにもルンルンで挨拶に行く


「広報さん!今日は貴重な空間を提供して頂いてありがとう御座いました!とてもいい飯・・じゃなくて・・いいお仕事が出来ました!」


それだけ言ってマネージャー紗良を連れ、立ち去ろうとしたところで、広報さんが話しだした


「こちらこそ今話題のakiさんの生撮影を拝見できて光栄でした!やはりakiさんの表情は人を引き付ける力がありますね!キャッチコピーも相まっていいポスターが出来そうです!」


その言葉に腹は減ったが興味をそそられ広報さんに一応聞いてみるボク


「キャッチコピーがつくんですか?全国展開のポスターは凄いんですね!差し支えなければお伺いしても宜しいですか?」


ボクの一言に自信満々の広報さん、こぶしにありったけの力を込めて興奮気味に言った


「【aki()ski(冬・好き)私を遠くに連れてって?】

どうですか!歴代でも類を見ない傑作の予感です!」


し・・洒落じゃねぇか・・

大手の考えることは理解に苦しむな・・

世の中何が当たるかわかったもんじゃないぜ・・

まぁボクはフルパワーで撮影に挑んだんだから悔いはないがな・・

大いなる駄作にならんことを願うばかりだ・・


脳内で大人の遊び心に哀愁を感じたところで、ボクは苦笑いを向けて広報さんに話す


「す・・素敵なキャッチコピーです・・ね・・心に響きました・・ポスター・・楽しみにしてますね・・!それではボクこれで・・」


そう言って広報さんに挨拶を済ませると、ボクはマネージャー紗良が手配したタクシーに乗り、飯の美味いホテルへと移動した











テーブルに豪華な飯が並ぶ、カップの豚骨ラーメン!カップスープ!パックのお寿司

!極めつけはサラダとローストビーフの豪華なパック!


な・・なんという・・

プラ大国ジャパン・・

飯が美味いと安心しきっていたのに・・

これはどこでも安心・・変わらぬ味・・24時間庶民の味方のお弁当達では・・

ボク頑張ったよ・・?

お腹を空かせて笑顔も振りまいたよ・・?

それの代償がコンビニ弁当なんて・・

拷問だよぅ・・


素敵に並ぶ紗良イチオシのコンビニ飯、思惑が外れ白化しながら涙目でスープをすするボク

それを見て紗良が申し訳無さそうに言う


「ごめんね・・!営業時間外なの計算に入ってなかった・・!遅くなる仕事初めてだからさ・・!大丈夫!美味しいから・・!」


そう言って気持ちばかりとボクに野菜ジュースを紙コップに注ぐ紗良

それを見てまた悲しくなったボク

ボクがちびちび野菜ジュースを飲む姿を晒してやったところで、紗良が思い出したかのように話し始めた


「そうだ!ご飯は残念だったけど、ここの部屋大きな露天風呂付きなんだって!個室だからこっちはいつでも入れるよ?良かったね千秋!」


子供をあやすかのような紗良の一言だったが、寒い夜の外での仕事で冷えた身体をぬくぬくしたいのもボクの欲求

気を取り直してボクは無言でテーブルのご飯をとっとと平らげてやると紗良に言う


「明日の朝は美味しいの食べれるよね?今日はお風呂で我慢するよ・・」


そう言って無言で着替えを取り出しお風呂に向かおうとすると紗良が話してきた


「ねぇ千秋?一緒にお風呂入る?」


一瞬流して聞いてしまったボク、頷きかけたところでボクは違和感に気付いて紗良に言ってやる


「ボクと・・紗良が・・?いや・・まずいでしょ・・?だって紗良は女子で・・んっ?ボクも女子だから問題ないな・・えっ?でもそれじゃ裸の付き合いに・・」


女子になっての初めての合同入浴、ボクは改めて女子になった事の重大さを思い知らされてしまった

それを不思議な顔で見ている紗良が一言言った


「問題無いね?千秋も女子だもの、千秋の形良い胸は揉んで知ってるから今更でしょ?さっ行くよ!」


そう言ってフリーズするボクの手を引き風呂場に連行されていくボク

考えが追っつかない中、ボクはゆっくりと服を脱ぐのであった





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