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微笑む姉妹

もう設定無茶苦茶だけど、突っ走るぜ!

 国土の4分の3が平らな平地で、国技がカーレースになっている国、マイン共和国。この国は複数の小国家から成り立っており、どの国でもカーレースはこよなく愛されていた。


 そして、それらの国々ではエンジンを使わずに魔力で走るカーレース、「魔導カーレース」が主流になっていた。


 そんな中、共和国には二大工業地帯があった。その二つは北部と南部に分かれ、北部はフロストベルト、南部はサンベルトと呼ばれていた。


 フロストベルトは主に廃棄された工場群が並び建っており、近くにある山脈から鉄鉱石を掘り出し、鉄を取り出して魔導カーレースで使うためのスーパーカーの製造も行っていた。


 一方、サンベルトは巨大な港と接しながら石油、アルミニウム、食料、チタン、石炭・・・・などなど様々な資源が輸出されていた。


 しかし、フロストベルトから暖かく、人が集まりやすいサンベルトの方へ人が流れていってしまい、フロストベルトの工場群には廃れた工場が目立つようになっていた。






☆★☆


 鉄くずの海が広がる、フロストベルトの一角。そこには、廃棄された工場が建ち並んでいた。


 しかし、その中の一つにぽつんと明かりがついている工場が一つ。その中から、薄汚れた灰色の作業着を身にまとった、二人の少女がコーヒーが入ったおそろいのマグカップを持ちながら出てきた。工場の入り口の壁に座り込んだ。


「あーもうなんなのよあの車。上からいきなり飛び出してくるなんて。私じゃなかったら死んでたわよ!本当にシフォンじゃなくて良かった。」


 凛々しい顔をした少女はしかめっ面で黄金色の髪を揺らしながら勢いよく言った。


「そうだね。レース経験があるくらいの魔力を持つお姉ちゃんじゃなかったらどうなっていたことか・・・・。」


 銀髪でおっとりとした顔のシフォンはコーヒーを啜りながら地面を見て言った。


「あーもう、ついてないわ・・・おかげで一週間分の魔力使い果たしちゃったし。まあでも、シフォンが無事だっただけ良かったか。」


 そう言うと、クレアは愛しい妹の方を見て微笑んだ。


「ありがとう。お姉ちゃん」


 シフォンも微笑みを返した。



 

 

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