No. 92 計画性無し
「それで、何処に行くんだ」
二人に聞いてみる。
「••••••決めてなかったの?」
「適当にぶらつきながら不審者を捜そうと思ってたんだけどな。お前らがいるなら方針変更だ」
「うん、それがいいと思うよ。不審者を捕まえるつもりで不審者と間違えられたら笑えないし••••••」
「ちょっと待てスピカ。それはどういう意味だ?」
それじゃ、まるでオレが不審者じゃないか!
別に怪しい格好してるわけでもないし、オレの何処に不審者要素があるというのか。
「だって、シュウヤが着てるガクラン?っていうの?シュウヤのいた世界ならともかく、こっちの世界では普通じゃないし」
••••••ああ。
「こっちの世界じゃ、学校はブレザー一択なんだっけか?」
なんでも、この世界にも学校は存在するらしいが、制服にあたるのはブレザーだけで学ランはないらしい。
ブレザーがあるのに学ランの何処が怪しいというのか、と思うがこの世界の人基準の話では怪しいのだからオレにはわからなくても当然かもしれない。
ちなみに、この世界では学校は十五歳、まあ日本での中学生くらいまでらしい。
義務ではないそうだから、基本通うのは貴族がほとんどらしいが。
「そういうわけだから、シュウヤが騎士の人達に囲まれないようにするためにも、わたし達は必要だと思わない?」
「あーはいはい、そうですねー」
こいつらアレだ。
何かと理由つけて帰る気無いな。
仕方ない、状況によっては無理矢理帰そう。
「で、改めて聞くが、何処に行く?」
ティアとスピカは、お互いに顔を見合わせ、考え出す。
「うーん、ティアは何処か行きたいところとかある?」
スピカがティアにリクエストを聞く。
「••••••ラウトは適当に回ってるだけでも楽しい」
「つまり?」
「••••••特別行きたい場所があるわけじゃない」
ないのかよ!
そこは何処でもいいから行きたい場所があると言えよ。
「••••••スピカは?」
ティアはスピカに質問を返す。
「わたし?んー、わたしも久しぶりに来たからなー」
考え込むスピカ。
お前ら、割と計画性ないな。
オレが言えたことじゃないかもしれないが。
「久しぶりだし、街の人達に会いたいかも」
顔を上げてスピカが言う。
「いいじゃないか。それでいくか。街を適当に歩きながら街の人達に会えば」
どうせ他にやることないし。
「そうだね、そうしよう」
「••••••異議なし。そうと決まれば、早速ゴー」
そう言ったティアを先頭に、オレとスピカが着いて行く。
「••••••まずは街の中心部辺りに行こうか」
「うん、わかったよ。シュウヤもいい?」
「その辺は任せる」
オレはその辺には口を挟まないからな。




