No. 91 見回り開始
「ーーで、どうしてこうなった?」
翌日。
凄まじい騒音により、全く眠れず寝不足になっているオレだが、朝食を食べ、不審者を捜しに街に繰り出した。
わけなのだが••••••。
「何でいるの、お前ら」
後ろにいるティアとスピカに声を掛ける。
「••••••暇だったから?」
「あのな、遊びじゃないんだぞ。わかってるのか?」
あくまでオレは不審者を捕まえに行くんだからな。
ちなみに、ダンジョン攻略班は、すでにダンジョンに向かっており、不審者逮捕班のクレイとツバキさんも街を見回りに行っている。
••••••クレイが遊びに行ってるような気がするのは気のせいだと思いたい。
「まあまあ、シュウヤはこの街のこと、よく知らないでしょ?なら、案内人が必要なんじゃないかな?」
「いや、子供じゃないんだから、迷子とかにはならないぞ」
「でも、この街、裏路地なんかはかなり入り組んでるよ?不審者を捕まえるならそういうところには入るでしょ?」
ぐうの音も出ないとはまさにこのこと。
スピカが圧倒的に正しい気がする。
「それは、まあ、そうなんだがな••••••相手がどんなやつかわからないし、危ないだろ?」
「••••••それはシュウヤも同じ。特別強いわけでもないし、一人で行動するのは危険」
こいつ、面と向かって強くないって言って来やがったぞ!?
そういうことは、もうちょっと遠回しな言い方をしてくれ。
オレのガラスのハートにヒビが入ってしまうよ。
いや、そもそも今のオレは言うほど弱いわけじゃないからな。
「あまりオレを甘く見るなよ?一部のステータスはそこそこ高くなってきたぞ」
『私のおかげだけどね』
うるさいぞアダマス!
言われなくてもわかってはいるさ。
でも、結果としてオレのステータスが上がってるんだから別にいいじゃないか!
『まあ、そうなんだけどね』
案外素直に認めるな。
てか、どうでもよさそうだな。
「まあ、そういうわけで、オレのステータスについては問題無い。別に一人でも大丈夫だ」
「本当に?」
「もちろん」
「••••••でも、シュウヤは召喚術で戦うのが基本。詠唱中は隙だらけ」
「それはお前らもだろう。てか、今までみたいに詠唱しながら動き回れば問題無い。もしもダメならアダマスで戦うさ」
「裏路地だとアダマスは使えないんじゃないかな?大きさ的に」
••••••。
そういえばそうだな。
流石アダマス。
肝心なところで使えない。
『何でよ!?私のせいじゃないでしょ!?』
知るか、結果が全てだ。
「わたし達も自分の身くらいは守れるし、いいでしょ?それに、まだ朝早いし、こんな明るい時間に不審者なんて出ないって」
そうかな?
不審者って、明るくても出没するような気がするんだが••••••。
「••••••わかった。でも、暗くなったら帰れよ?」
「わかってるよ」
「••••••了解」
本当にわかっているのか?
ちょっと心配だが、とりあえず二人を連れて歩き出した。




