No. 61 純粋無垢
「あの、お待たせ、しました」
しばらく二人と雑談していると、アインスがやって来た。
「遅れて、すいま、せん」
申し訳なさそうな顔のアインスが、頭を下げる。
「いや、気にするな。そんなに待ってないし、待ち時間にこれと話してたから」
「妹に向かってこれは無いよね?わたしへの扱いがひどいよね?」
イエ、ソンナコトハナイデスヨ?
『何でカタコトなのよ』
気にするな、所詮は頭の中の出来事だ。
「それより、サッサと仕事するぞ。午後までには全部終わらせないといけないんだからな!」
「わかってるよ、わたしの神懸かった家事スキルを見せてあげるよ!」
••••••それは紙懸かった家事スキルの間違いじゃないのか?
こいつ大丈夫かな?
「頑張り、ましょう」
純粋無垢なアインスに、何故かとてもほっこりした。
「ーーこれでひと段落ついたか」
身体を伸ばしながら、息を吐く。
どうやら、オレは真冬を甘く見ていたようだ。
真冬は••••••オレの想像以上に家事がダメダメだった。
「あははー失敗失敗!」
あはは、じゃねぇよ。
皿を割るわ、窓を割るわ、花瓶を割るわ。
ワザとやってんじゃないか、と疑いたくなるレベルで割りまくった。
こりゃ、ダメだ。
マシュさんに一から鍛え直してもらおうか?
あの人なら、ある程度の家事が出来るように調ky••••••ゲフンゲフン、いや、教育してくれるだろうし。
「••••••あの人、ちょっと怖いから苦手なんだよね」
苦い顔の真冬。
「何かやったのか?」
「えーと、仕事中にお菓子を食べてたことかな?」
「あー、うん。お前が悪いな完全に」
マシュさんは、仕事に対しては一切手を抜かない。
不真面目な態度を見せたら、速攻で折檻である。
「マシュ、さんは、優しい、です、よ?」
小首を傾げるアインス。
「ミス、しても、あまり、怒り、ません、し」
「アインスは、失敗はするけど、やる気は有るからな。真冬みたいに態度がアレなわけじゃないし、マシュさんも怒らないんだろ」
「そう、なん、でしょうか、?」
幼い子供のようなアインス。
願わくば、何処ぞの妹とか、天使とか、神器とか、王女とかの影響を受けませんように。
「さりげなくわたしのことディスってないかな?」
笑顔で肩を掴んでくる妹。
「楽しそう、ですね」
優しげに微笑むアインス。
天使がいる。
何処ぞの自称天使と違う本物がな!
・おまけ
扱い
真冬「最近、お兄ちゃんのわたしに対する扱いが雑になってきてるよ!」
リオン「私もだ。さりげなく酷い事を言われたりする」
ティア「••••••というか、シュウヤはスピカとアインスに甘い気がする」
リオン「うーむ、アインスは私も雑に扱えないが••••••緑とは後でOHANASHIするとしよう」
スピカ「やめてよぉ!」




