No. 49 契約
「終わってみれば呆気なかったな••••••」
無念の表情で絶命しているミノタウロスを見てつぶやく。
「あんた••••••覚えておきなさいよ••••••」
いつの間にかに人間体になったアダマスが、オレを恨みがましい目で見つめる。
そんなに怒るなよ。
「怒るわよ!あんた、人を何だと思ってるのよ!」
「鎌」
「いや、確かに鎌だけど!そういうことじゃなくて!」
「あー、オレが悪かったよ」
荒ぶるアダマスを宥める。
やっぱ、キャッチしなかったことが不味かったか。
「私をブーメランにしたのはスルーなのね••••••」
あー聞こえない聞こえない。
だって、他に方法が無かったんだもん!
仕方ないじゃないか!
「仕方ないとしても、女の子にあの扱いは無いと思う」
ジト目の真冬がオレを非難する。
ちなみに、鳥籠はミノタウロスが倒されると同時に消えた。
そして。
「チャッカリしてるな、お前」
「褒め言葉として受け取っておくね」
さり気なく真冬の手にはアステリオスが握られていた。
「これはイイ斧だよぉ〜」
••••••なんか、斧見てウットリしてるんですけど!?
ヤバイ、オレの妹、ヤバイ。
早くなんとかしないと。
「••••••凄いわね。もうアステリオスに契約者として認められているなんて」
アダマスが真冬を驚いた目で見つめる。
「凄いのか?」
「ええ。神器は基本気難しいからね。アステリオスは私ほどの知能が無いとはいえ、契約者はかなり厳選するわよ」
••••••さり気なくアステリオスをデスってないか?
いや、自画自賛してるだけか。
「熱ッ!?」
「真冬!?」
急に真冬が右手の甲を抑えた。
見てみると、魔法陣の中心に両刃斧が描かれた紋章が浮き出ていた。
「気にすることは無いわ。それは契約の証よ。神器と契約するとその紋章が浮かび上がるのよ。害は無いから安心しなさい」
アダマスが横から説明する。
更に、オレの右手に手を向けてこう言った。
「私たちもしましょうか」
「え?」
いきなり何のことだ?と思った瞬間。
「熱ッ!?」
右手の甲に熱を感じた。
そこを見ると、魔法陣の中心に鎌が描かれた紋章が浮かび上がっていた。
これって••••••。
「私との契約の証よ。有難く受け取りなさい」
やっぱりか。
てか、このダンジョンってもしかしてーー。
「そう、このダンジョンは私の契約者を厳選するためのものよ。••••••少しアレだけど、あんたを契約者として認めるわ」
どうやら、オレはダンジョン攻略に成功したらしい。
「やったね、お兄ちゃん!」
真冬が嬉しそうに言ってくる。
「ああ、やったぜ」
「私とお揃いだよ!」
あ、そっちですか。
正確にはお揃いじゃないけどな。
無邪気に紋章を見せてくる真冬に苦笑する。
アダマスも、オレと同じような顔をしている。
「仲良いわね。••••••それより、あんたの仲間のところに案内するわよ」
突然現れた扉へのツッコミは放棄して、オレと真冬は、アダマスの後に続いた。




