No. 48 ブーメラン
『だいたい、何であんた避けてんのよ』
「••••••ハァ?」
何言ってんのお前。
そんなの避けないと死ぬからに決まっているだろう。
『いや、避ける暇があるなら迎撃しなさいよ』
「出来るか!」
オレを舐めているのか!
そんなもんやれるならやってるわ!
「BURAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaa!!!」
攻撃が当たらないことにイラっと来たのか、咆哮を上げるミノタウロス。
バチバチも強くなってるぜ!
『早く何とかしないと余計に強くなるかもね』
他人事みたいにいうな!
オレにどうしろと!?
『はぁ••••••あんたが今手に持っている私は、”万物を切り裂く”鎌なのよ?あいつに攻撃出来れば私のチカラがあいつを倒すわよ』
出来ればな!
それが出来ないから苦労してるんだっての!
攻撃するために懐に潜り込む前に電気ショックでアウトだからな!
「ーーヤバッ!?」
余計なことを考えていたからか、目の前に来たミノタウロスへの反応が遅れた。
避けられない!
クソッ!
「『異界の以下略!来い!』」
咄嗟に盾を呼び出す。
が。
「ーーカハッ!?」
オレでは踏ん張りが効かず、盾ごと吹っ飛ばされ壁に激突した。
「お兄ちゃん!?」
真冬よ、反応が遅いぞ。
今更、焦るな。
しかし、背中が痛いな••••••。
ついでに、今ので魔力が残り100ちょいになった。
後、一発か••••••。
「こうなりゃ、ケラウノスとかミョルニルでもぶっ放すか!」
『絶対にやめなさい!死ぬわよ!』
半ばヤケクソ気味に言ったオレをアダマスが全力で止める。
『あんな大量破壊兵器なんて召喚したらこのダンジョンが持たないわ!ついでにこの辺り周辺も纏めて消し飛ぶわよ!』
物騒だな!
危険物にもほどがあるだろ!
『というか、私があるんだから、他の神器は必要無いでしょ』
必要有るわ!
接近戦が無理なオレは飛び道具なり使わないと••••••。
••••••。
飛び道具?
オレは、アダマスを見る。
『••••••ねぇ、ちょっと嫌な予感がするんだけど、まさかーー』
「ほーら、飛んでけ!」
オレは、アダマスをブーメランの様に投げた。
『キャアァァァァァァァァァ!?!?』
悲鳴を上げながら、ミノタウロスへと飛んで行くアダマス。
「BURAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaa!?」
予想外だったようで、避けることも出来ずに真っ二つにされるミノタウロス。
おー、凄い切れ味だな。
なんて考えているうちに、アダマスがコッチに帰って来た。
マジでブーメランみたいだな。
ま、とりあえず。
「よっと」
避けますか。
『何で避けるのよォォォォォ!?』
「え、何でって••••••」
だって、受け止められなかったら真っ二つじゃん。
そのままアダマスは後ろの壁に突き刺さった。
壁は切り裂かないのか?
『••••••機能はOFFに出来るのよ』
それを先に言え。
しかし、必殺技が出来たな。
”悲鳴上げし飛去来器”とでも名付けよう。
『ふざけんじゃないわよ!』
••••••どうやらアダマスはご立腹のようだが。




