No. 40 ニート英雄
リオン視点。
「ジークフリート••••••それにファフナーだと!?」
ジークフリートは有名な英雄の名前だ。
そしてファフナーはジークフリートが倒した竜••••••わかりやすく言えば、ファフニールのことか。
そして、ジークフリートが口にした”猛毒の黄金”は、おそらく神話におけるファフナーの逸話が機能になったのだろう。
奪い取ったと言ったが、有る意味ではそれも間違っていない。
そこまではいい。
しかし、神話ではジークフリートは死亡している。
となると、この男はジークフリート本人では無いだろうが、看破のスキルを使ってみても、何故か見ることが出来ない。
「••••••」
一度、頭を切り替えるか。
私は大きく息を吐く。
相手が本物だろうが、そうじゃなかろうが関係無い。
奴が機能保持者であるのは間違いないのだから。
「驚いているな」
ジークフリートが得意気な顔をする。
腹が立つほどのドヤ顔だ。
殴ってやりたい。
「まあ、俺のような有名人に会ったのなら当然の反応だな」
ウザイ••••••果てし無くウザイ。
何だこいつは。
「それで、その有名人なジークフリートは何故こんなところにいる?」
こういう奴は、適当に合わせてやったほうが話が早い。
私の目論見通り、ジークフリートは上機嫌でペラペラ喋り出した。
「よくぞ聞いてくれたな!」
早よ話せ。
一々、無駄なモーションを入れるのは時間の無駄なのでやめてほしい。
「とはいえ、特に理由など無いのだがな」
何だと?
「理由が無いだと?」
「ああ、あえて言うなれば、暇つぶしさ」
暇なのかこいつは。
「やることも無くてな。気まぐれに山登りをしていたのだ」
ああ、こいつニートか。
仕事しろ。
「そうしたら、この近くで面白そうな三人組を見つけてな」
「••••••ん?」
おい待て。
その三人組ってもしかして••••••。
「面白半分にワイバーンをけしかけてみたのだ」
••••••。
「••••••それで、その三人組はどうした?」
「わからん」
「••••••は?」
「途中でいきなり消えたのだ。俺にもよくわからん」
眉をひそめ、不可解そうにしているジークフリート。
様子を見る限りでは嘘をついているわけではないのだろうが••••••。
「話はわかった」
だが、と続けて。
「話を聞いたからには、私はお前を全力で潰すぞ」
「何故だ?」
まあ、その疑問は当然か。
「実はお前がワイバーンを使って追いかけたという三人組はおそらく私の知り合いでな。簡単に言えばお前は触れてはいけないところに触れてしまったのだ」
ぶっちゃけ、緑と青はどうでもよかったりするのだが、秋矢に関しては別だ。
こいつは全力で叩き潰す。
「ほほう?」
そんな私の心意気を嘲笑うかのようにジークフリートは薄っすらと笑う。
「お前のような不完全な奴が俺を倒せるとでも?」
「不完全で悪かったな。本来なら私は機能保持者では無いのでな。どうしても中途半端になってしまうのだ」
だが、その選択を後悔したことは無い。
「それに、私が不完全でも、機能保持者には変わりないぞ」
「ハッ、それもそうか。なら、全力で返り討ちにしてやろう」
奴から威圧感が滲み出る。
私は無限図書館を起動させ、備えた。
・おまけ
次回予告(by. ???)
???「次回はついに私が登場!」
???「頑張るよ!」
スピカ「あ、帰って来たんだね」
ティア「••••••帰って来なければよかったのに(ボソッ)」
秋矢・リオン「「いや、お前ら誰だよ」」
そして(by. リオン)
なんだか嫌な予感がするが••••••。
次回も私が主人公だ。




