No. 28 朝の出来事
「ほら、いい加減起きるんだ」
朝の光が差し込む時間。
オレの部屋に(勝手に)入ってきたリオンがオレを起こそうと身体を揺らしてくる。
「ちょ••••••待って、リオン。まだ、ちょっと、頭、が••••••」
アインスっぽい口調になりながら、リオンに訴える。
バーンが昨日、容赦無く酒を飲ませてきたせいで見事に二日酔いだ。
しかも、あいつやたらと度数の強い酒ばかり飲んでんだもん。
大人でもキツイようなやつばかり。
てか、未成年にお酒を飲ませてはいけません!
「君に昨日何があったかは知っているが、早く起きろ。後で治してやるから」
そう言って、リオンは無情にもオレの布団を奪いに来る。
抵抗はしたのだが、ステータスで圧倒的に劣っているオレがリオンに勝てるわけもなく、アッサリ剥ぎ取られてしまった。
「ほら、サッサと起き••••••」
ろ、と言う前に、リオンが何故か石化した。
不思議に思い、リオンの視線の先を見てみると••••••。
「••••••寒い」
そこにはオレに抱きついて寝ているティアの姿があった。
••••••この王女様は何をやっているんだ?
「秋矢」
部屋の気温がいきなり低下したような感覚に襲われる。
見なくてもわかる。
リオン、ブチ切れてます。
「これはどういうことだ?」
怖い••••••そして寒い。
これがエターナルフォースブリザードか。
こいつなら冗談抜きで使えそうではあるが。
魔導書使って。
「いや、オレもわかんないけど••••••」
「ああ、私もわかっているさ」
そう言って、リオンはティアを引き剥がしにかかる。
「全てはこの女が悪いってことは!」
「••••••うう、シュウヤ」
痛い痛い!
引き剥がそうとするリオンと、抵抗するティア。
ティアの何処にこんな力があるのか、まったく離れようとしない。
寝ぼけてる状態なのにどうなってんだ!?
いや、本当に寝ぼけてるのか?
わからん。
そして全力で掴まれているオレのダメージが多い!
「クッ、早く離れろ!」
「••••••嫌」
「ちょ、リオン!ちょっと待って!オレがヤバイから待って!」
必死に止めようとするが聞き耳持たず。
そのままティアを引っ張るリオン。
「••••••うー、シュウヤ」
本当に寝ぼけてるのか怪しいティアが顔をオレに擦り付ける。
••••••なんだか猫っぽいな。
そしてリオンから発せられる威圧が増す。
「秋矢!君もなんとかして引き剥がせ!」
「いや、そんなこと言われても••••••」
うっ!
リバースしそうになってきた••••••。
「ティア、ちょっと離れてくれないか?」
「••••••嫌」
「••••••そうか」
これは無理だわ。
オレはサッサと諦める。
根性でリバースしないように頑張るとしようか。
「秋矢••••••この裏切り者ォォォォ!!」
オレの態度に不満足なリオンが叫ぶ。
裏切り者って。
ため息をつく。
オレは仕方なしにティアの説得を行うのだった。
ちなみにこの作業は大変時間がかかりました。
・おまけ
昨夜の出来事(by. ティア)
ティア「••••••ふっ」
皆が寝静まった頃。
なんとかシュウヤの部屋に侵入することに成功した。
思わず笑みがこぼれる。
ボクは何故だかうなされているシュウヤの布団に潜り込む。
リオンに運命だと言ったが、あながち間違いではないと心が叫ぶ。
会ったばかりなのに、何故か懐かしく感じる。
ティア「••••••おやすみ」
ボクはシュウヤの顔を見て眠りについた。
そして(by. 秋矢)
おかげ様でリオンに怒られたし、様子を見に来たスピカに勘違いされたわ!




