No. 26 オレの平穏は何処へ行った?
「それで?何か言うことはあるか?」
現在オレは正座中である。
そして、正座しているオレの前にリオンが仁王立ちしている。
リオンお得意の謎オーラもバンバン出ててかなり怖い。
「えっと、言うことというか••••••」
「私はちゃんと言っていた筈だ。それなのに君は••••••」
ハァとため息をつくリオン。
ちなみにこいつ、当たり前のようにオレの足を踏んでいる。
そんなことされて喜ぶのは一部の人たちだけだ。
今すぐにやめて欲しい。
でも、リオンのオーラがそう口にすることを許さない。
「••••••嫉妬は見苦しい」
そして、オレが今こうなっている原因というか元凶が、ノンビリとオレの隣でお茶を飲んでいる。
あの後、王様とマイクさんはまだ話すことがあるらしいので、スピカを直してオレ達は先に帰ったのだが、オレとスピカに何故かティアがついてきた。
本人曰く、「••••••当然」らしい。
凄まじいドヤ顔だった。
「黙れ。私は絶対に認めんぞ」
「••••••ボクはこの国の王様公認。貴女は口だけ。つまりボクの方が上」
「いきなり出てきて横取りした女が何を言っている」
「••••••恋には横取りなんて無い」
「ただの一目惚れ女が言うな」
「••••••一目惚れじゃない。運命」
ああ、なんでこんな修羅場になってるの。
オレはもっと平穏な日常が欲しいんだけど。
「あ、あの、二人、とも、仲良く、した、方が」
なんとか止めようとしたアインスに、二人のにらみつけるが決まった。
「ごめん、なさい」
シュンとするアインス。
可哀想に。
この娘、何も悪くないよね?
「とにかく私は絶対に認めないからな。シュウヤは私のものだ」
お前のものになったつもりは全く無いがな。
「そもそも、オレはまだYESとは言って無いけどな••••••」
「聞いたか小娘!」
オレの独り言を凄い勢いで拾い上げるリオン。
「シュウヤはお前とは結婚したくないらしいぞ!」
「••••••そうは言って無い。それに、これからボクに惚れることになる」
「ハッ、そんなことを私が許すと思うか?私の目が黒いうちはそうなることはあり得ない!」
「••••••面白いことを言う。貴女の目は黒く無い」
「そういう意味では無い!」
••••••こいつら本当は仲が良いんじゃないか?
コントにしか見えないぞ?
「ククッ、モテる男は辛いなぁ」
何処からかテトさんが湧いてきた。
完全に面白がってやがる。
「助けてくれませんか?」
「それは出来んな。アタシはこのまま少年の行く末を見てる方が楽しいからな!」
使えないどころか害が有りそうだ。
「ハハ、テトの阿呆に助けを求めるなんて時間の無駄だぜ?ロクな答えが返ってこねぇよ」
ユグニさんが現れた!
••••••暇なのかな、この人たち。
「ユグニさん、先輩としてアドバイスください」
「人生の先輩としてならバーンに聞いたほうがいいぜ。ま、オレから言えるとしたら、そうだな••••••いざとなったら全員モノにしちまえよ」
いえ、オレにはそんな甲斐性無いんで。
ハーレムなんてオレには無理だと思う。
「この国じゃ、重婚は認められてるしな。男は時にがっついたほうがいいと思うぜ?」
肉食系というものか。
なんだかユグニさんが言うと大変説得力があるな。
まあ、でも。
「私と秋矢がどれだけの付き合いだと思っている!君とは天と地、いや、それ以上の差がある!」
「••••••残念ながらシュウヤは憶えてない。つまり無効」
「すぐに思い出すさ!」
「••••••仮に思い出してもその時にはすでに遅い」
••••••この二人相手に重婚とかハーレムとか考えるのは無謀じゃないかな。
オレは今後の生活が安全と安心であることを祈ることにした。
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