No. 109 ホムンクルス
「••••••ホムンクルス、って」
ページを見た真冬が、驚愕の表情でアインスの顔を見る。
「ホムンクルスが何かは、説明しなくてもいいな?」
「うん、それは大丈夫だけど••••••ちょっといい?」
確認を取るようで取ってない真冬が、いいと言われる前にアインスの身体をペタペタ触り出す。
「え、マフユ、さん、くすぐったい、です」
アインスが身をよじる。
それを気にせずに、真冬はアインスを触りまくり、しばらくしてその手を離した。
「ん〜人間と変わらないように感じるけど」
「実際、人間と変わらないさ」
「え、そうなの?」
「ああ、ようは魔術的に作った人間というだけだ。外見年齢に比べ、精神年齢が幼いことを除けばほとんど人間と変わらないさ」
わかりやすく言えば、天然のダイヤか人工のダイヤの違いみたいなものか。
いや、この例えはおかしいか。
人間なんて結局のところ、どちらにしても人間の手で生まれているのだから。
女性の腹の中で生まれたか、それ以外の場所で生まれたかの違いでしかない。
「まあ、アインスの場合は完全な人間というわけではないようだが」
この時点でホムンクルスとは言えなくなるのだが、それは別にいいだろう。
「そうなの?」
「スキルに神気解放があるだろう?それは神霊としての力を持っているか、その血を引いてないと持つことが出来ない」
「え?アインスって神様なの?」
「ち、違い、ますよ」
アインスが慌てて首を左右に振る。
「まあ、そうだろうな。アインスはホムンクルスだ。神霊としての部分も少ない」
そもそもホムンクルスが神霊の力を使えるというのが異常だがな。
「アインスを創った奴はかなり腕のいい錬金術師だろうな。いや、これほどのホムンクルスを創れるのだ。そもそも人間かどうかも怪しいところだが••••••」
真実はわからないし、わかる必要も今は無いだろう。
「ステータスが1〜?なのはホムンクルスだから?」
「いや、それは変動するチカラの影響だろう。アインスはその場の状況によって、自分のステータスを変えることが出来る」
もちろん上限はあるだろう。
一度に割り振れるステータスは、レベルによって変わるはずだ。
「そういうわけで、アインスのレベルを上げよう。レベルを上げれば上げるほどアインスは割り振れるステータスが増える」
そういうわけで、可哀想だが遭遇した魔物達には犠牲になってもらおう。
とりあえず、放置しっぱなしの魔物に目を向ける。
「顔が悪役みたいだよ」
真冬、それは言うな。
一応自覚はあるんだ。




