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闇ガチャ、異世界を席巻する  作者: 白井木蓮


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第四十話 ご教授ください

 レファは俺が考えた格闘場は実現可能だと言った。

 レファだけじゃなく、俺とアイリ以外はみんな同じ考えらしい。

 いまだに問題点が多いと思ってる俺はバカなのか?


 そんなに自信があるならジャスミンに聞いてやろうじゃないか。


「場所についてはどうすればいいんだ?」

「そもそも地下二階が町の外って認識ですし」

「それはわかってるが、冒険者たちはここが町の中だと思うだろ?」

「転移させればいいのではないでしょうか?」

「転移? でもそれは地下二階から町の外にだろ?」


 町の外に格闘場を作ってそこまで転移させることは俺だって考えたさ。

 レファがいれば転移魔法陣くらいすぐ作れるだろうからな。

 でも町の外だと管理が大変だから問題だと言ってるんじゃないか。

 神様もわざわざ外に作ってくれるかわからないしさ。


「地下二階から地下二階に転移させるんです」

「……」


 その方法があったか!!

 そんな近場で転移を使用するイメージがなかったから気付かなかった。

 確かにそうすれば違う場所に転移したと思い込むはずだ。

 なんでそんな簡単なことを思いつかなかったんだろう?

 あっ、俺が転移魔法陣使ったことないからかもしれない。


 ……いや、まだ問題があるな。


「でも町の中と外が繋がってる転移魔法陣はないんだろ?」

「そこは町の端っこギリギリに転移させたとか言えばなんとでもなると思います」


 なんて強引な……。

 だが外を見ることはないし怪しまれることもないか。


「そうだな。それだと問題ないな」


 みんなもジャスミンと同じ考えのようだ。

 アイリだけは俺と同じ……じゃなくて気付いてたって顔をしてやがる。


「ヤマトさん疲れてらっしゃるんですよ。たまには私の横でゆっくり寝てください」


 やはり疲れで頭が回っていなかったのか?

 それとこの場でそんなことは言うな。

 レファが……と思って横を見たらレファは本気で心配そうに俺を見ている。

 ……今日は早めに休もう。


「場所は地下二階でいいとして、管理者はどうすればいいんだ?」

「冒険者とモンスターの中間の立場といえば限られますからね」

「まぁ最近は町では見かけねぇから旦那は知らねぇのかもな」

「あいつら私たちが作ったモンスターを奪ってくのよ!」

「でも今回のケースにおいてはベストですよね」


 またみんなが同じ意見ということか?

 捕獲専門の冒険者がいるってことでいいのか?

 さすがにそれは聞いたことなかったから俺が知らなくても無理はない。


「もったいぶらずに教えてくれよ」

「魔物使いです」

「魔物使い!?」


 俺とアイリの二人だけがビックリする。

 魔物使いだって?

 モンスターを仲間にできるというあの魔物使いか?


「(ねぇヤマト、そういえば神様が魔物使いがどうとかって言ってたよ)」

「(え? あのときにか?)」

「(ヤマトが聞いてなかった? モンスターが仲間になったりするのかって)」


 ……確かに聞いた気もする。

 だがあのときは流れで聞いただけだ。

 他の情報量が多すぎてすっかり忘れてた。


 そうか、魔物使いって職業があるのか。

 それを知ってればこの役割は魔物使いが適任だと思いつくよな。

 うん、俺は悪くないはず。


「すまん、魔物使いの存在を忘れてた」

「いえ、モンスターを連れていなければ気付きませんからね」


 そうだよな。

 町中でモンスターといっしょに歩いてたら気付くもんな。


「でも魔物使いって特殊なんじゃないのか?」

「そうですね。敬遠されることも少なくないです」

「仲間になったモンスターはちゃんと言うこと聞くのか?」

「はい。町にも入れます。ですが一般の方からしたらこわいですよね」


 エルフやドワーフと似たような感じか。

 仮にもモンスターだからいつ襲ってくるかもわからないしな。

 というかモンスター使いじゃなくて魔物使いって言うんだな。

 魔の物を使うって書いて魔物使い。

 敬遠されるのもまた同じような理由か。


「魔物使いには誰でもなれるのか?」

「いえ、素質がないと無理です」

「ペットに好かれるようなもん?」

「どうでしょうか……そればかりは魔物使いじゃないとわかりませんね」

「ふ~ん。ならそんなに数はいないんだよな?」

「はい。かなり希少な職業ですね」

「それなのに提案するということは知り合いにいるのか?」

「はい。仲はいいほうだと思います」

「でも冒険者なんだろ?」

「いえ、今は冒険者としての活動はしてません」

「なら働いてくれそうってことか?」

「少し事情がありますから確約はできませんが……」


 そんなに上手くはいかないか。

 まぁダメなら他の魔物使いを探せばいい。

 なんなら神様にお願いすれば明日にでも来てくれるんじゃないか?

 でもまた地下二階を改装してもらわないといけないからな。

 そう何度もお願いはできないか。


「じゃあ近いうちに話をしてみてくれ。なんなら名義貸しだけでもいいから」

「わかりました。連絡を取ること自体は簡単ですので」

「アタイもいっしょに行くぜ!」


 ここでちょっとした会議は終了となった。

 もっと早く相談しとけば良かったな。


 今日はノー残業デーにした。

 みんなはいつもより早く眠りについたようだ。


◇◇◇


 早く起きたので買い出しもいつもより早い時間にすませた。

 店に戻ると、すぐにジャスミンが俺を呼びに来た。

 もう帰ってきてたのか。


「どうだった?」

「下に来てもらってます」


 さすが仕事が早いな。

 しかも来てくれたということは脈ありなんだろう。


 地下一階へ行くと、そこではアイリ、ドーラ、客人の二人が談笑していた。

 ……二人?


「あっ、旦那! 待ってたぜ!」

「おかえり! カフェラテ入れるね!」


 ほう、アイリも少しは気が利くようになってきたじゃないか。


 それよりこの二人だ。

 ……魔物使いを連れてきたんだよな?

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