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闇ガチャ、異世界を席巻する  作者: 白井木蓮


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第二十五話 モンスター生成の事情

 ふとモンスターの支給について気になった。

 ボスモンスターの配下モンスターが少なくなると支給されるというやつだ。


「レファ、他にモンスター生成できる魔族はいるのか?」

「もちろん。魔王の血を引いてたら誰でもできる」


 ……てことはリリアンヌもってことか?


「リリアンヌは日中なにしてるんだっけ?」

「家でお手伝い」


 これ以上聞かないほうがいいのだろうか。

 いや、ここまできたら聞くしか。


「お手伝いの内容は?」

「モンスター生成」


 ですよね~。

 しかもお手伝いって言ったよな?

 魔王一家全員でモンスター生成してるってことか?

 一日に物凄い数が生成されてるんだろうな。

 想像するとこわいけど好奇心が勝ってしまう。


「数は?」

「いっぱい。私も手伝ってる」


 レファもここにいながら手伝ってたのか。

 まぁ転移魔法陣で送れば簡単そうだな。


「作るのは数が足りなくなった支給分だけか?」

「うん」

「なにか決まりがあるのか?」

「決まり? 特にはないけど」

「なら支給の数を増やしたりもできるのか?」

「できるけどやらない」

「なんで?」

「面倒だし疲れる」


 それはレファだけだよな?

 他の魔族は世界征服のために量産しまくってるんだよな?

 一部のボスが独占してたりするんだよな?

 そうであってくれないとイメージが崩れるぞ?


「リリアンヌはどうなんだ?」

「いっしょ」

「他の魔族は?」

「みんなも」


 なんだと?

 つまり支給分だけを事務的に生成してるだけか?


「なぜもっと作らない?」

「だから面倒だって。それにいつ戦いが起きるかもわからないから魔力は残しておかないと」


 なるほど、それはそうだ。

 いつ勇者が来るかわからないからな。


「数が減ったとかどうやってわかるんだ?」

「巡回専門のモンスターがいる。たまにボス本人が来る」


 毎日各地のボスを見回ってるってことか?

 さらにボス本人が自ら魔王城に?

 雑魚ボスが魔王城になんて行けるのか?

 配下を失っておいてどの面下げて行けばいいんだ。

 あっ、だから巡回してるモンスターがいるのか。


「もしかして闇ガチャ屋のために作るのも面倒だったか?」

「それは別。ヤマトのためだもん」


 うん、可愛い。

 この際だから色々聞いてしまおうか。


「ここでのことは家族は知ってるのか?」

「うん」

「モンスター生成してることについてはなんて?」

「好きにしろって。ちょっと喜んでたかも」

「人間がいることは知ってるのか?」

「うん」

「人間といっしょに暮らしてることについては?」

「お前の人生だから好きにしろって」


 なんていい人たちなんだ。

 娘に関心がないだけかもしれないが。

 いつ魔王が乗り込んで来るか不安で仕方なかったのはなんだったんだろう。


 魔王といえば一番重要なことを聞いてなかったな。


「もしかしてレファは魔王なのか?」

「……違うよ」


 違うんだ。

 なんだか凄くホッとした。

 心のどこかでレファが魔王なんじゃないかと思ってたからな。

 もっと早く聞いておけば良かった。


 でもそうすると闇ガチャ屋でリリアンヌが顔を見せれてレファが顔を見せれない理由はなんだ?

 家族以外の魔族やモンスターには家出娘として扱われてるのか?


 まぁモンスターのことをキモいとか言ってたしな。

 その割によく商品の卵詰めはしてくれてるし。

 というか最近の商品は自分から卵に入ってくしな。

 なにかコツがあるのかもな。


「そろそろもうワンランク上の商品を作ってもいいかもな」

「どんなのがいい?」


 今まではスライムパックとゴブリンパックだけだったからな。

 それより少し強いとなるとなにになるんだ?

 スライムは可愛いからそれの強い版でもいいんだけどな~。


「スライムで経験値高めでそんなに強くないやつとか存在する?」

「メタスラーがいるよ」


 メタスラーだって!?

 もしや銀色で足が速かったりするのか?


「逃げたりする?」

「知ってるの?」


 やはりそうだ!

 それなら目玉商品には持ってこいだろ!


 ……いや、人間としての意見かそれは。


「それが商品になるとボスたちは嬉しいのかな?」

「それ目当てに冒険者がいっぱい来るから嬉しいんじゃない?」


 そうだよな!

 客寄せにはもってこいだもんな!


「じゃあそれを目玉商品にした新しいスライムパックを作ってくれ」

「わかった。他のスライムも同じくらいの強さでいい?」

「あぁ、それは需要のありそうなやつをマドラーナと相談してくれ」

「うん」


 同じ商品ばかりだとさすがにモンスターも飽きるだろうからな。

 狩る人間側も飽きるかもしれない。


「ボスモンスターが倒された場合も補充したりするんだよな?」

「うん」

「倒されてなくても新しくボスを作ったりしてもいいのか?」

「いいんじゃない?」


 それも特に決まりはないということか。

 ボスガチャなんてのをやったら面白そうだな。

 だけど混乱を招きそうな気もするな。


「ヤマト! もうすぐ店開ける時間だよ!」


 アイリが呼びに来たようだ。

 もうそんな時間だったか。


 今日の松セットにはカニがあるんだ。

 客の反応が楽しみだな。

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