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第3話 城田兄妹

「おー、すばる。トリ買ったのかよーん」

城田兄妹の兄・城田太郎。

ひょうきんな楽天家だ。

現在、朝9時。

「すばる。アタシの洋服、何勝手にトリに貸し出してるのよ〜ん」

城田兄妹の妹・城田花子。

茶目っ気のある、甘えたがり女子だ。

二人は、朝に弱く、本調子じゃないため、すばるの部屋でだらだらしている。

城田兄は、茶髪のマッシュルームカット。

城田妹は、茶髪のセミロングのウェーブヘア。

何か、すごく、個性的な二人である。

「…あの、お洋服。洗濯してお返しします」

「いいわよ〜ん。トリにあげる〜ん」

寝転がりながら、スマホを操作する、城田妹。

スマホをカメラモードにして。


カシャ


「…やば〜い。トリ、可愛く撮れた〜ん」

自画自賛する。

その様子を見てた城田兄も、スマホを取り出そうとしたが。

「うーん。部屋にスマホ置き忘れてたよーん」

てへ、ぺろ。

と、そそくさと外に向かった。

個性豊かな兄妹である。


第3話 城田兄妹


トーキョーの高校生。

二年、森田すばる。城田太郎。

一年、城田花子。

そろって、40年前から、高校生のまま。

友好関係も良好で、ケンカなんて、一度もしていないはず…だ。

よく覚えていない。

なら、ケンカらしいケンカは、したことがないのだ。

すばるは、城田兄を、シロアニ。

城田妹を、シロイモと呼ぶ。

身体は若いままだが、頭では、40年以上の記憶と知識が蓄積されている。

城田妹など、すばるに片思いしてたのを、今や、誰にも隠す気はない。

「昔は、恥ずかしかった〜ん。すばるのこと好きだった〜ん」

「シロイモ、離れてくれ。オレたち、学生に結婚はできない」

「がび〜ん。傷つく〜ん」

そもそも、すばるは、個性的な女の娘を苦手としていて、シロイモのことを女の娘として見ていない。

ただの、仲の良い友人だと思っている。

シロイモはそれでも、昔から、硬派なすばるに夢中のままだ。

トーキョーの学生は、結婚できない。

なら、すばるは、エンドレスフリーな男子なのだ。


「トリ、可愛いねーん。土曜日のバイト、来るーん?」

シロアニは、スマホのカメラを、トリに向けた。


カシャ


「撮れたよーん」

うれしそうに、シロアニは、カメラの写真を眺める。

すばるも、シロアニも、シロイモも写真が好きだった。

三人は、写真家になりたいという同じ夢を持ち続けている。

才能は、無いけど…。

「学生さんたちは、カメラがお好きなんですね。土曜日のバイトというのは、何ですか?」

「New tubeっていう、超有名な動画サイトあるじゃーん?その大人気女性配信者のお手伝いをするバイトだよーん」

「そうですか」

「上手く、撮影できないんだよな。いつも…」

すばるは、うつむく。

「すばるは、上手いわよ〜ん」

ご機嫌ななめな、すばるを気づかうシロイモ。

しかし、すばるは、元気になれない。

「ミセス・三谷は、上手い動画を撮れないと、才能ゼロって怒るからな…。それが、怖い」

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