注射 のぞみ
結局赤土耕太が改良ワクチンを作っている間芽吹く事はなかった。再度ワクチン注射を打ち上げの準備が行われていた。
「耕太いけそうなのか・・・」
「なんとも言えないですけど・・・この方法ならいけそうな気がするんです・・・。というのも他の地域では普通に発芽はしてる訳じゃないですかぁ」
「そうか一色全世界の赤ちゃんを対象に削減システムをプログラムしていたんだ」
「ですからあちらの世界は出口を失っただけで、向こうの意志というか魂と言うかはしっかりと生存しているんです」
「前回の削減システムは増加システムをほぼコピーして削減データの人のところを植物にかえただけだったんです」
「だとすると・・・いなくなった胎児は再び産まれる事ができるってことなのか」
「そうです。間違いなく産まれてきます。ただその当時赤ちゃんを喪失した家族が、遡って妊娠となると大きな混乱が世界を巻き込んでいきます」
赤土耕太たちは再度ワクチンを亜空間に向けて注射を行った。翌日には植物が芽吹き始め、続いて増加システムを亜空間へと発射した。実験は成功しいよいよ一色のプログラム解除に向けて準備を開始した。
「来週政府開発援助の先発隊が来るそうだ・・・」
「ていう事はいよいよ赤土さんもこっちってわけか」
「いや、赤土さんはまだだよ、先発隊がまず広大な農地を整理するんだな」
「その後に・・・」
「その後も今度は亜空間ロケットの発射台の工事が行われて、その後赤土さんが乗り込んでくるらしいんだな」
「じゃぁまだまだ先だね」
「赤土さんは三次隊のリーダーとしてこっちに来てそのまま政府開発援助のリーダーで当分の間常駐ってことかな」
「一次、ニ次隊のアテンドは俺たちが取材と称して関わることになっているし、マフィドさんたち地元の方の労力もしっかり組み込んで地域活性化にも繋げていくって事なんだな」
「でも赤土さんがくるって事はいよいよ赤ちゃんが帰ってくるって事だよね」
「そうなんだよな!それが一番なんだよな。俺たちにとってはな」
「早く来い来い赤土耕太」




