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注射  作者: 八味とうがらし
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注射 地下室

「紺野さん大丈夫ですか・・・」

 赤土耕太は一色との思い出のある場所にいることに紺野未知子を心配していた。

「赤土さん、もう大丈夫です。皆さんの温かい対応にすっかり吹っ切れましたから」

「それならいいんですけど・・・」

「紺野さん一色はどこかに資料とかしまってませんでしたか」

「さぁわからないです。私がくる時はすでに準備されたものを言われたようにするだけだったので・・・・」

赤土耕太は用心深く地下室の壁をノックして歩いていた。

「耕太お前なにしてるんだぁ」

「いや壁の裏に何か隠し部屋なんかあるんじゃないかなと思って」

「映画の見過ぎじゃない」

「あれここだけ音が微妙に違うんですけど・・」

 赤土耕太は紺野未知子を見たが紺野未知子はなんのことかわからないようだった。

「耕太どこかに鍵穴とか何かないのか」

「逆に一階にスイッチなんかないですか」

白根と紺野未知子は一階に上がりそれっぽいものを探し回った。

「耕太なんもないぞぉ〜」

白根はこのような探し物が一番の苦手だった。

「紺野さん何かありますか」

「・・・なにもないように思うんですけど」

「白根さんどっかないですかぁ」

赤土耕太が地下から一階へ上がってきた。赤土耕太は白根たちが見て回ったところをあらためて見て回った。

「なんも無さそうですね」

赤土耕太はそう言いながらも部屋の周りを眺めていた。

「あそこはただの鉄骨の梁と梁の間が広かったからかもしれませんね」

「そうかもなやっぱなにもなかったか。紺野さんタブレットはどこに置くように言われてたんですか」

「ここに置いておくように言われていました」

紺野未知子は一色の遺言を全うした。

「あれこれなんでしょう」

紺野未知子がタブレットを置くよう指示を受けていた場所の近くに明らかにおかしな突起物があった。突起物を何気に押すと地下から物音が聞こえてきた。

赤土耕太はすぐに駆け降りていった。

「白根さんこっちに来てください。紺野さんも!」

二人は赤土耕太の呼びかけに降りていった。そこには扉が開き別の部屋が現れていた。

「耕太ここにならあるんじゃないか・・・」

「赤土さんこれって・・・」

「一色が隠していたものですよ・・・」

一色の研究の全てがそこにあるように見えた。

「いま2つ不明なところがあるんです。ここにその事がわかるものがあれば・・・一色が打ち上げた削減プログラムを解除できるかもしてません」

「赤土さんでもどうやって解除できるかを確かめるんですか」

「はい私はすでに増加システムについてはほぼ完璧に動かすことができます。つまり磁場を探し出すことができるんです。ただそれは植物など食物についてです。動物になると磁場の周波数が違うんです。まずは植物の磁場に削減プログラムを打ち込み削減効果が現れたところに今度は解除プログラムつまりワクチン注射を打ってやるんです」

「耕太それが効果を確かめる方法ってわけか」

「はい。白根さんに以前見てもらった植物の増加システム・・あれって狭い範囲だったじゃないですか。ですからその方法を使えば簡単に効果検証ができるわけです」

「耕太前にも言ったけどお前すごいな」

「白根さん・・赤土さんは大学の教授だった人ですよ・・・」

赤土耕太は紺野未知子のフォローに笑っていた。

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