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注射  作者: 八味とうがらし
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注射 紺野未知子

赤土耕太は紺野未知子が収容されている病院へ向かった。すでに顔馴染みとなっていた赤土耕太は紺野未知子の状況を看護師に聞くとともに面会の可能性を聞いた。

「今日は今までで一番安定してますよでも面会となるとどうでしょうね・・」

「話さないんで私の顔を見てもらうだけではどうでしょうか」

 赤土耕太のしつこさに看護師も折れ医師に確認をとった。

「赤土さん5分だけなら許可が出ましたよ。赤土さんが頻繁に見舞いにきてることを伝えてあったので本人が許可を出したみたいですよ」

「紺野さん!ご無沙汰ですね・・・」

紺野未知子は一瞬顔をこわばらせたがすぐに元に戻った。

「赤土さんその節はお世話になりました。私に何のようですか・・・。私赤土さんにお会いすることなんてないんですけど」

「まぁそ言わずに・・・これ良かったら食べてください」

「・・・・」

 以前黄島美波として赤土耕太の前で仕事をしていた頃と雰囲気が違い、すべてに関わろうとしない態度がありありと見てとれた。

「ところで紺野さん・・・美味しいコーヒーとスイーツのセットがあるんで一緒に行きませんか!」

「なにそれアハハハ。そんなこと言うために面会に来たの・・・」

「そんなことはないんだけど・・・」

赤土耕太は流石に一色の話をいきなりする事は良くないと思い咄嗟に口をついて出た言葉だった。

「赤土さんやっぱりおかしな人ですね・・・」

「素直と言うか何と言うのか・・・私のいた場所には赤土さんみたいな人はいなかったわ」

「それってどう言うこと・・なのかな・・・」

「いい人ってことですよ」

 紺野未知子は赤土耕太と話をするうちに少しずつではあるが過去を受け入れられるようになってきた。

「赤土さんお時間ですよ」

「あっはい」

「・・・赤土さん!また来てください・・・」

赤土耕太は笑顔で応えて、部屋を後にした。そしてひとまず家に帰り、削減プログラムの修正を進めた。

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