注射 希望
「桜木大臣に説明しました通り、彼女は胎児消滅の何かを知っていると思われるんです」
「なぜ彼女が知っていると・・・」
「それは、彼と一緒に働いていたからです」
「赤土です。彼女は私と一緒に大学の研究室で事務として働いていたんです。それも今全世界が探している一色に直接雇われていたんです」
「なるほど!それで彼女は何で泣き崩れていんですか」
「それがサッパリなんです。ただ私が一色の名前を言ったとたんこの状態になったんです」
「一度医務室に連れていきましう。その後落ち着きを取り戻した後話を聞きます」
「よろしくお願いします。出来れば我々も関わりたいと思っておりますが・・・」
「私の一存では・・・」
「そうですよねわかりました」
赤土耕太は白根にも声で話しかけていた。
「白根さんあの黄島美波さんの手さげカバンからのぞいているタブレット見てください」
「・・・べつにあれが何か?」
「角にI.sの文字が見えませんか」
「確かに!それって・・・」
「一色ものです。一色は自分のものや関わったものには必ずあのマークを入れていたんです」
「そうでしたね。この間出雲大学へ行った時も少ないながらあのマークの入った書類がありましたね」
「はいそうです。なのであのタブレットの中に削減に関する何かがあるかもしれませんね」
「わかりました。桜木に連絡入れてみます。何とか中を見れるよう手配してみますね」
その場で桜木に連絡を入れた白根は桜木の対応の早さによって無事に女性を保護できたことに感謝を伝えた。その上で今後の対応や白根達の関わりについても協力を依頼し、タブレットの中の可能性にも説明をしていた。
警察官は看護師と共に女性(黄島美波)を保護して医務室に連れて行った。
緑川夫妻の出発手続きの時間となった。
「おい白根。俺たち出発を伸ばそうかな」
「そうだね流司。それがいいかも」
「いやこっちは大丈夫だよ。お前たちは予定通り出発してくれ。その後赤土さんも準備が出来次第そっちに行ってもらうから。その受け入れ準備もしてもらわなくちゃいけないしな」
緑川夫妻は後ろ髪を引かれる思いの中飛び立って行った。緑川夫妻は長旅の疲れも見せず家と自動車の手配を終え早速マフィドのところへ向かった。
「流司。家っていつ頃できるの」
「俺たちがマフィドさんのところの取材が終わった頃にはできてるよ」
「そんなに早くできるものなの」
「ああこの前の家だって・・あれ2時間で完成してるんだよな」
「大丈夫⁉︎」
「こっちでは当たり前だよな」




