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注射  作者: 八味とうがらし
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注射 始動

一色教授は途方もない計画で食糧危機と人口増加の両方を解決しようと考えていた。

「よしよし赤土耕太君にやらせている生物の意志発生のタイミングの瞬間計測はうまくいっているようだ。後はこれをリンクさせて発射すれば・・・」


 研究室にはいつものように赤土耕太一人作業をしていた。黄島美波以外にも教授を訪ねてくる者もが1日に数回あるがそのどれもが事務処理についての請求などがほとんどだった。

「赤土耕太君やってるかね」

「あっ教授。どこ行ってたんですか。俺一人で全然進まないんですよ」

「大丈夫だよ赤土耕太君。ところで今度。と言うかいよいよこの研究成果を世間に公表しようと思う。」

「え!それは素晴らしいですよ。教授」

「いつどこで発表するんですか?どの団体へ?」

「それは後で連絡するから、それより当日の発表は赤土耕太君頼むよ」

「俺で良いんですか」

「そう俺でいいんですよ。今までのところをまとめてくださいね」

そう言って研究室を出ようとした。

「じゃあ赤土耕太君後よろしく」

「教授後よろしく。じゃなくてちょっと待ってください」

「・・・」

「教授が研究室に来ない間に事務やらなんやらと教授を訪ねてたくさん来てましたよ」

「事務・・。こっちから連絡入れとくよ。じゃあ」

「後キジマって女性が訪ねてきましたよ」

「キジマ!」

「教授お知り合いなんですか」

「いや」

「誰だろう・・・」

一色は赤土耕太に嘯いて知らないそぶりをした。

「とにかく溜まった書類の処理お願いしますよ」

「わかった。事務処理は今から総務と会計に行って来る。じゃ後よろしく」

そう言って部屋を出て行った。

「教授また出て行ったよ。早く事務処理してくれないといつものこっちが叱られるんだよな。でもやっと教授もこの研究成果を世間に発表する気になったんだ!いつも大学には違う研究の話ばかりしてるんだからな。まあその研究も世間じゃ興味深いテーマだけど、でもこっちの方が何千何万倍で凄い研究なんだ」


「あー黄島美波ちゃん」

「教授お疲れ様です」

一色教授と黄島美波は知り合いのようだった。一色は赤土耕太より親しく何かの情報交換そして行動を共にしているようだ。

「研究室にきたんだって。こまるよ。黄島美波ちゃんの事は最重要機密なんだから」

「ふふふ最重要機密って教授」

「それでどうしてわざわざ研究室に来たんだい」

「スポンサーから連絡がありました」

「それでは明日にでもお会いしましょう」

「研究室に伺いますね」

「待ってますよ」

一色教授は電話を切ると研究室に戻った。

「赤土耕太君取りまとめの進捗はどうだい」

「教授進捗も何もさっき教授から伺ったばかりじゃないですか」

「ところで赤土耕太君君近頃働きすぎだよ」

「働きすぎって教授、教授は居ないからしょうがないですよ」

「それはすまなかった。なので明日急だけど1日休んでください。そして明後日からスッキリした頭で研究の取りまとめをしてください」

そう言うと一色教授は自分の机に腰を下ろしタブレットとPCと山積みの書類に目を通し始めた。

「・・・・・どうなってんだろ」

赤土耕太は変な感じを受けたがそれ以上気にせずまとめの資料準備をした。


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