注射 メール
無作為に送られたデータを受け取った世界中のメディアは社内でさまざまな反応をしていた。コンピュータウィルスと思い開封せず完全な削除するところもあれば、悪戯だと笑って相手にしないメディアもいた。その中で、幸運にもチョイスされた嫁入り新聞社は『食物危機担当者様』と件名に記載されていたこともあり白根にこのメールについて問い合わせが回ってきていた。
「なんだこのメール怪しすぎるな」
「でも中は見てみるべきだよな」
白根は緑川達と謎のメールについてどう処理すればよいのか思案していた。
「メールをなにもつながれていないpcに転送してそこから開封してみれば」
「そうするしかないか」
「だれかあきpc持ってきてくれるか」
「誰かって私のことですよね」
「そうなるね」
美月は空いているpcをどこからか持ってきた。そのpcにメールの添付データを転送するとそこから添付資料を開いた。
動画が流れ白根はあまりにも不気味な内容にイタズラとして処理したくなっていた。ただ最後に『Izumo University 』の言葉がプロットされていたこと。さらに解析不能だった文字がくっきりと映し出されていた事にこの映像がイタズラではなくそれよりも目を逸らしたくなるような現実であることに恐れを感じていた。
「おいコレってもしかしたらお前達がいたところじゃないか」
「『Univ I.Z. Laboratory Prof.Coda A 』こう書かれていたんだ」
「このロケットで世界はどうなるんだ」
「Univ I.Z. ってIzumo University のことだったんだ。それって例の赤土耕太のいる大学だよな」
「Laboratory Prof.Coda Aって、コーダA教授の研究室って事だよな」
「Aコーダ教授の研究室ってことだよな」
「赤土耕太教授の研究室?まさか」
「食物が増えるのかな」
「それならすでに大学と企業がやってるだろ」
「・・・」
この日付は二週間前に撮られたものだった。
「何も起こってないぞ」
「やっぱただのイタズラか」
「まぁ出雲大学への取材はマストだな」
「だな」
白根達はこのメールについての記事を新聞載せた。ただし出雲大学の名前は伏せて報道した。
この記事は意味不明な記事として社内で注意を受けた。
「白根大丈夫か」
「あー気にするな。この記事は後で必ず何かの役に立つ」
「そうだな。で出雲大学へのアポは取れたのか」
「来週火曜日10:00だな」
「よく取れたな」
「あぁ赤土耕太の名前は伏せて『御校の生物研究室に今後の生物増加について伺いたい』ってアポ入れてあるから。お前の名前で。頼んだぜデスク」
緑川は白根と別れて送りつけられたメールの送信者を調べていた。
「コレってどこから送られてきたんだ。IPアドレスやはり国外から一斉送信されてるな」
「それでぇ・・・こいつをここに打ち込めばっと!なるほど世界中のメディアに送信してるな」
「えーっとなんか適当だな・・・無作為なのかな?世界の名だたるメディアは一社も入っていないなそれに対して・・コレどこだ・・・?名ばかりのメディアって感じの印刷会社みたいなところにも送ってるな」
「まぁうちがこの網に引っかかってラッキーだったな」
「やっぱりイタズラかなぁ?まぁ白根が来週色々聴き出すだろうからそれからでも遅くないか」




