↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リア充天才パンダとレオンの異世界日本化計画※毎日20時更新。そんなに全削除して欲しいですか?  作者: ヘタレパンダ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/136

済 第66話 パンダの魔力酔い



法王庁の地下ダンジョン入口。


黒い霧のように蠢くダークスライムたちが、今日も侵入者を待ち構えていた。


「それじゃあ、試してみるにゃ!」


パンダは、ハンド銃型のシャボン玉製造機を両手で構える。


引き金を引くと、無数の虹色のシャボン玉がブワッと舞い上がった。


陽の光を受けた無数の七色の泡は、まるで幻想的な舞台のように空中を漂う。


その光景に、周囲の僧侶たちは思わず息を呑んだ。


「きれい……。」


誰かが小さく呟く。


しかし、その美しさとは裏腹に、シャボン玉へ触れたダークスライムは次々と白い光へ変わり、音もなく消滅していった。


「す、凄い……。」


「あれほど苦戦していたダークスライムが……。」


僧侶たちが驚きの声を上げる。


数分後。


入口付近にいたダークスライムは一匹残らず浄化されていた。


法王の補佐を務める女僧侶が深々と頭を下げる。


「助かりました、パンダ様。」


「この銃、ポルガンに増やさせてみるにゃ。あなたも使ってみるにゃ。」


パンダはシャボン玉製造機を女僧侶へ手渡した。


その瞬間だった。


「……あれ?」


視界がぐらりと揺れる。


全身から一気に力が抜けた。


「にゃ……。」


そのままパンダは前へ倒れ込む。


「パンダ様!」


女僧侶が慌てて抱き留めた。


「パンダ様! しっかりなさってください!」


周囲の僧侶たちも駆け寄り、急いで法王庁の宿屋へ運び込んだ。



西暦2031年10月23日木曜。

地球。


ポルガンの誕生日迄後2ヶ月と25日。


精神と時の空間。

25日目。

時の間に居られる時間、後456日


「……ん。」


柔らかなベッドの感触。


ゆっくり目を開けると、見慣れた宿屋の天井が見えた。


「起きられましたか、パンダ様。」


女僧侶が安心したように微笑み、パンダの額に乗せた冷たいタオルを新しい物へ取り替える。


「パンダ様は二日間眠っていらっしゃいました。急激に魔力を増やされた影響で、魔力酔いを起こされたようです。」


「二日も寝てたにゃ!?」


パンダは目を丸くした。


「レオン達の所じゃ十六日経ってるにゃ……。やっぱり精神と時の空間で休めば良かったかにゃ。」


起き上がろうとすると、女僧侶が優しく肩を押さえる。


「まだ起き上がってはいけません。状態異常は治療いたしましたが、無理をすると命に関わります。」


「それは困るにゃ。」


パンダは素直に枕へ頭を戻した。


「それより、シャボン玉の威力はどうだったにゃ?」


その質問に、女僧侶は嬉しそうな笑みを浮かべる。


「大変仕事が捗るようになりました。」


「おお!」


「試してみたところ、シャボン玉を二分ほど魔力を込めながら照射すると、一層分を丸ごと浄化できました。」


「にゃ!?」


「さらに、あの一台だけで第四層まで浄化が完了しております。」


「凄いにゃ!」


パンダは思わずガッツポーズを作った。


すぐにペンダントへ手を当てる。


「ポルガン、聞こえるかにゃ?」


『ええ。聞こえます、パンダ様。』


穏やかな声が返ってきた。


『皆、とても心配しておりました。半月も連絡がありませんでしたので。』


「ごめんにゃ。ちょっと色々あったにゃ。それより、シャボン玉製造機の魔道具化、お願いできるかにゃ?」


『もう十一個完成しております。さらに増やしますか?』


「仕事が早いにゃ!」


思わず笑ってしまう。


すると女僧侶が横から答えた。


「十一個で十分かと思います。シャボン玉液を補充しながら繰り返し使えますので。」


「そうにゃね。」


パンダは頷いた。


「シャボン玉液はDASASOでも、他の100均でも売ってるにゃ。橘に頼んで100個くらい買い占めてもらうにゃ。」


『承知いたしました。』


ポルガンは続ける。


『皆、修行を頑張っております。レオン様と深雪様は先ほどレベル上げを終えられました。』


「本当に?」


『リア様もナル様も大きく成長されています。ユリウス様が大変喜んでおられました。』


パンダは思わず笑顔になる。


「頼もしいにゃ。」


少し考えてから答えた。


「今から魔王の所へ行って、梅子の様子を見てくるにゃ。あと半月もしないうちには帰れると思うにゃ。みんなによろしく伝えてほしいにゃ。」


『かしこまりました。』


通信が切れる。


部屋に静けさが戻った。


「宿屋でご飯食べたら、魔王の所へ行くにゃ。」


パンダは小さくため息をつく。


「またコンビニ飯かぁ。毎回だと、さすがに飽きるにゃね。」


四次元ポシェットへ手を入れる。


「あっ。」


嬉しそうに取り出したのは、生クリーム入りのこしあんぱんと蕩けるビーフシチューだった。


「疲れた時は甘い物に限るにゃ。女将さーん。ビーフシチュー魔法で温めてにゃ」


「勇者様、少々お待ちくださいね。」

宿の女将がビーフシチューのレトルトパウチを受け取る。


もう一つ取り出し、女僧侶へ差し出す。


「女僧侶さんも食べるにゃ?」


「よろしいのですか? こんな貴重な物を……。」


「もちろんにゃ。」


二人は並んであんぱんを頬張る。


「……とても美味しいです。」


女僧侶が幸せそうに微笑んだ。


パンダも満足そうに頷く。


「そうにゃね。」


「美味しいは正義にゃ。」


パンダにゃ

魔力酔いって怖いにゃ

天井がグルグル回って死ぬかと思ったにゃ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。