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リア充天才パンダとレオンの異世界日本化計画※毎日20時更新。つまんない嫌がらせするなら全削除あり得るからね  作者: ヘタレパンダ


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済 第46話 初めての実戦(いきなりだけど魔力切れ)



法王庁地下ダンジョン――第一層。


薄暗い石造りの通路を、討伐隊が慎重に進んでいた。


先頭には道案内役のエルフ。


そのすぐ後ろを、レオンとミカエラが歩く。


さらに後方には深雪、カメラマン、音声、照明スタッフ。


最後尾では八名の騎士団が周囲を警戒していた。


「静かですね……。」


深雪が小声で呟く。


ミカエラは首を横に振った。


「油断しちゃ駄目。」


その瞬間――。


ガァァァァッ!


通路の奥から七つの魔物の影が飛び出してきた。


巨大な牙。


鋭い爪。


狼にも蜥蜴にも見える魔物達が、一斉に唸り声を上げる。


「ちょっと!」


ミカエラが深雪達の前へ飛び出した。


「深雪! カメラマン! 私の後ろへ!」


「音声さんも照明さんも!」


「はい!」


スタッフ達が慌てて身を寄せる。


ミカエラはレオンへ視線を向けた。


「レオン!」


「このダンジョン、おかしいわ!」


「強さがバグってる!」


騎士団がざわつく。


「第一層で、あの魔物だと……?」


「あり得ない……。」


深雪が驚いた顔で尋ねた。


「ミカエラさん。」


「バグってるって、どれくらいなんです?」


「普通のダンジョンって?」


ミカエラは魔物を睨みながら答える。


「普通、一層目なんて弱い魔物が一匹くらいよ。」


「でも、あれは第三層に出てくる魔物。」


「それも七体。」


「……これは良い腕試しになるわね。」


レオンへ振り返る。


「まずは簡単な結界魔法!」


「二ターン目に難易度の高い浄化魔法を試しなさい!」


「分かりました!」


その時だった。


ペンダントから元気な声が響く。


『レオーン! 頑張ってー!』


パンダだった。


『大好きにゃー!』


続いて子供達。


『頑張れーパパー!』


『頑張ってね、パパー!』


そしてナルが元気いっぱい叫ぶ。


『頑張れー! 半分ゴブリン男ミャー!』

フェイ太郎の声を誰かのペンダントが拾った。


『幼稚園の綺麗な先生達、みんなでレオンかっこいいって言ってたにゃー!』


「あっ、それ言ったら駄目……。」


ミカエラが額を押さえる。


しかし、もう遅かった。


レオンは勢いよく剣を掲げる。


「浄化魔法!」


眩い白い光が剣から天井へ向かって放たれた。


次の瞬間――。


ゴォォォォォォォッ!!


光がダンジョン全体を包み込む。


テレビ画面が真っ白になった。


「…………。」


全国が沈黙した。


深雪だけが口を開く。


「……なんだ?」


「どうなった?」


「最初は結界魔法で、次が浄化って言ったよな?」


白い光がゆっくり消える。


そこには――


膝をついて息を切らすレオンの姿だけがあった。


「レオン!」


ミカエラが駆け寄る。


「あなた!」


「馬鹿なんじゃないの!?」


騎士団長が青ざめたまま報告する。


「報告します!」


「第一層から第七層まで確認されていた魔物の魔力反応……すべて消失!」


「ラスボスを除く、ダンジョン内の魔物は全滅しました!」


一同が固まる。


深雪だけが叫ぶ。


「つまり!」


「取れ高ゼロか!」


騎士団長は苦笑した。


「いえ……。」


「ところどころ罠は残っています。」


深雪は頭を抱える。


「えぇぇぇーっ!」


「ただの、ちょっと危ないアスレチックじゃねぇか!」


レオンが弱々しく手を伸ばす。


「……腰、抜けた。」


「深雪。」


「手を貸してくれ。」


「なんだよー。」


「自分で治せないのか?」


ミカエラがため息をついた。


「魔力切れよ。」


「それと、パンダちゃん。」


『ほぇ?』


「家族応援は、本当に危険な時以外は禁止!」


『ごめんにゃー。』


「一旦ダンジョンを出るわ!」


「仕切り直しよ!」


「深雪!」


「レオンをおんぶして!」


「法王庁の宿に泊まるわ!」


「了解!」


深雪はしゃがみ込む。


「ほら。」


「歩く核兵器。」


「背中乗れ。」


「誰が歩く核兵器だ……。」


レオンは苦笑しながら背中へ乗った。


その頃、日本では――。


ネット配信のコメント欄が凄い勢いで流れていた。


『入って三分で宿かよ!?』


『撤退早すぎ!』


『ダンジョン攻略じゃなくて大掃除じゃん!』


『レオン、チート通り越して化け物だろ!』


『ラスボスだけ生き残ってるの逆に怖い。』



法王庁。


宿屋。


「レオン。」


ミカエラが右手を掴んだ。


「指輪、見せなさい。」


「はい。」


レオンが両手を差し出す。


ミカエラは固まった。


「……。」


「なんなの、この指輪。」


「強化魔法の指輪だらけじゃない!」


「何個つけてるの?」


レオンは両手を見た。


「九個です。不誠実の指輪外せないから」


「……。」


「馬鹿なの?」


「知ってたけど、馬鹿なの?」


「自信がなかったので……。」


ミカエラは深いため息をつく。


「強化の指輪を五個外しなさい。」


「代わりに復活の指輪を五個。」


そして天井へ向かって叫んだ。


「ポルガン!」


「テレビ見てるでしょ!」


「法王庁へ復活の指輪五個!」


「レオンが代金払うから!」


レオンは小さく呟く。


「はい……。」


今夜は宿で体力を回復することになった。


「もう無茶はしないでよ、レオン。」


「わかった。」


「魔力の制御が難しくて……。」


ミカエラは苦笑する。


「当たり前よ。」


「強化の指輪を九個も付ける馬鹿なんて、あなたくらいよ。不老不病でなければ、命を落としてたわ!」


レオンは肩を落とした。


「そんなに……僕のこと、馬鹿馬鹿言わないでください……。」


部屋中に笑い声が響いた。





深雪

レオンて……馬鹿だったんだ

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