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若者たち

「勝者!バラーズ・ジム次鋒、テス・バル!!」

「テース! テース! テース! テース!」

「や、やあやあ、どもども。はは」


 テスは慣れない歓声に、苦笑しながら手を振って答えている。


「あいつやるなぁ」

「テスは強いよ、若いしな……」

「そうだな、若さはな……眩しいな」


 こいつらは爺さんか? 訝しげに横目で見ると、アマリがそれに気がついた。


「あ、年齢言ってないっけ? 俺とピグトニャは25、ユアンナは19で、チェレーゼ神官様は29だぜ」

「全然若いじゃん! 私27だよ!?」

「あ、そうなの? なんか俺らより若く見えてた」

[27も、まだ若いです……]


 アジア人は若く見える的なやつだろうか。


「チェレーゼ神官様はいつまで経っても23歳ぐらいに見えるよなー、そういう魔法もあんのかな」

「ないだろ……姉さんは美容医療にご執心なだけだ」

「え、俺顔ファンなのに、なんかショック」

[ピグトニャ、やめてください]


 私たちが雑談している間にも、ジッキョー・ダイスキー氏は大会を盛り上げようと声を張り上げている。


「期待の新星テス・バル! 彼女の父ポソ・バルも、かつてこの大会で名声を得たものです……今、あの熱狂がここに! 帰ってきています!」

「おおおおおお!」


 実況の煽りで観客の興奮は最高潮に達し、私は毎試合毎試合これをやるのかと思うとクラクラしてきた。


「いくつのジムと戦うんだっけ……?」

「優勝するなら4つ。16個のジムが出てる」

「16、8、4、2……私は大将だから、4つ全部と最低1戦は戦わなきゃいけなくて……」


 私がくらくらしながらぶつくさ言うと、ポップコーンありますか? と受付嬢に聞いていたチェレーゼと同じような顔で、ピグトニャは煽ってきた。


「まだ試合にも出てないのに、算数もできなくなったか?」

「ピグトニャ、君の煽りは、きょうだい共通の天啓かなんか……?」

[ピグトニャはともかく、私は煽ったことなどありません]

「うそつき……それか無自覚サイコパス……」


 まあ回数はさほど気にするな、とピグトニャは言い、テスの様子を気にしつつも、こちらへ向いた。強い自信が感じられる顔立ちで。


「おまえが戦うのは4回だけでいいよ。俺に勝てる奴はいない」

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