リコラルの怒り
いよいよ今話を含めてラストまで3話になります。どうぞ最後までお付き合い下さいませ( ´͈ ᵕ `͈ )
リコラルがルベールの部屋にやって来た。ルベールも後ろに続いている。
ルベールが扉を開けると、マリアはベッドでスヤスヤと眠っていた。
「マリア……!」
「よく眠っているな」
リコラルの横でルベールがつぶやいた。
「..........どうして!どうしてマリアがお前のベッドで眠っているんだ!」
「図書室で本を探していたところ、マリアに会った。突然、倒れたからオレの部屋に連れて来て寝かせた。きちんと医師にも診せたぞ。ちなみに、マリアが眠っている間はオレは外での業務に出掛けていた」
「だったらなぜ、真っ先に僕に報告しない!?僕に言うべきだろう?」
リコラルの言葉にルベールがムッとしたような顔をする。
「お前に言う必要があるのか?皆が勝手に騒いでいるが、お前とマリアは婚約関係でもなんでもないだろう」
「あ、なんだって!?」
思わずリコラルがケンカ腰になる。
「僕がマリアを特別に想っているのは知れ渡っている。つまりは将来的にマリアが妻になるということだ。お前はバカなのか?」
「はあ?お前が勝手に先走ってるだけじゃないのか?マリアは迷っているみたいだったけどな」
「そんなわけない!」
マリアは2人の激しく言い争う声で目が覚めた。
「う~ん」
日が暮れて本格的に部屋が薄暗かった。頭がボーッとして半分寝て半分起きているような感じだった。
「………ルベール様?どうかしたのですか?..........それより、無理やり薬を飲ませたからまた眠ってしまったじゃないですか..........図書室でのキスといい、いろいろとあなたは強引なんですよ!」
「キスだって!?」
突然、リコラルの声がしてマリアはビクッとした。まさかリコラルがいるとは思わなかったのだ。
「マリア、キスって?」
マリアの肩をリコラルが掴んだ。
「あの、その」
「やめろ!オレが無理やりしたんだよ」
「なぜっ!?しかも無理やりだと!?」
リコラルがルベールの胸倉を掴んだ。
「さっきも言ったが、マリアはまだお前のなんでもない。ただ気に入っているというだけだ。オレが手を出したって文句言われる筋合いはないね」
「お前!!」
我慢ならなくなったリコラルが、ルベールを壁に投げ飛ばした。壁に穴が開いたのではないかというほどスゴイ音がした。
「マリア行くぞ!」
リコラルはマリアをベッドから抱き上げると、ルベールの部屋を出て行こうとする。
「あの、ちょっと......!」
投げ飛ばされたルベールは床にうずくまったままだった。
「ルベール様が……!」
「アイツが気になる?」
「心配です!骨でも折れていたらって………!」
「マリアが心配することじゃない」
「でも!」
「アイツは受け身をとったから大丈夫だよ」
「でも一応、状態を確認した方がいいのでは?……あの方は強引ですが、倒れた私の面倒を見てくれましたし」
「ダメだね。絶対に」
リコラルはマリアの意見を却下した。
「マリアにちょっかいを出そうとする男を心配するつもりなんてサラサラないね」
「リコラル様……」
ブラックなリコラルが出現していたのだった.........。
リコラルは自分の部屋の前まで来ると、後を付いて来ていたアンゴルに扉を開けさせた。リコラルはそのまま寝室へと直行する。
「今日は、ここで休むんだ」
「リコラル様の寝室に?」
「そうだ。マリアがルベールの部屋で休んでいたことは幸いにして僕とルベール、アンゴルぐらいしか知らない。だけどね、念には念をだ。マリアがここに泊まることで、マリアは誰のものか知らしめるんだ」
「え……?」
(僕のものって……私、ものじゃないんだけど)
強引すぎるリコラルの言葉と行動にマリアは戸惑った。
「私……リコラル様のお気持ちを分かってはいますが、私は、婚約者でもなんでもないではありませんか。それなのに……」
「そんなことはない!……とにかく今は、マリアにちょっかい出すヤツを撲滅させることが大切だ。今夜は側にいて欲しい」
真剣な顔で言うリコラルの気迫に押された。
(............リコラル様はチェリア様のことがあるから心配になっているのかしら)
自分の婚約者であるはずの女性がほかの男性を選んだのだ。リコラルにとっては深い傷になっているのかもしれない。
「マリアのせいではないが、アイツの部屋で眠っていたのは事実だ。僕が想いを告げた時点でルベールはそんなことをしてはならなかったんだ」
「...........」
(こんな独占欲を丸出しにするのになぜ、リコラル様は私にきちんとプロポーズしてくれないんだろう....)
マリアはずっとここが気になっていた。すでに、ビュッシーにお断りの手紙を送ったのはリコラルだって知っている。
「僕がマリアを抱きかかえて自分の部屋に連れて来たのを大勢見ている。マリアが今夜ここで過ごせばより皆に周知させられる!」
頭に血が上っている状態のリコラルにはとても疑問点について聞けそうになかった。
「黙っていて怖いの?………なにもしないから、怖がらないで。ただ、マリアに側にいて欲しいだけなんだ」
子犬のような目で懇願される。
「分かりました.......」
有無を言わさず了解させられたのもあって、そのままリコラルの部屋で夕食もとることになった。入浴は事情を聞いたレルがやって来て手伝ってくれた。ちなみに、入浴時はリコラルが席を外してくれた。
「お嬢様………大変なことになりましたね」
「私はどうするべき?リコラル様が全く意見を聞き入れて下さらないの」
「ここはイントですし、殿下の意見に合わせるしかないでしょう。........お嬢様は殿下のことが好きなのでしょう?」
「まあ、そうだけど.........あんなに強引な一面があるとは知らなかったわ」
「イントの男性は、どうして猪突猛進なのでしょうね?」
「やっぱり、レルも思うわよね?」
「そりゃ、はい」
レルと婚約したコーナーは、毎日、レルの元へとやって来ては花を渡したり、美味しいスイーツを置いて行く。マリアから見ると、猛々しいコーナーが目をハートになっている姿は面白く映るのだが.........。優しい彼らもほかの男が絡むとブラックな面が出るらしい。
マリアは仕方なくリコラルの部屋で一晩を明かす覚悟をしたのだった。
リコラルはブラックな面も持つ王子様
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