4/5
04
何度も何度も考えた。
けれど、そこに答えなんてなくて。
誰も応えてもくれなくて。
「…お前は、何度そうやれば気が済むんだ」
ベッドに倒れこんでいるわたしをまたフィーズが不機嫌そうに見下ろしてきた。
それにわたしが何も言わず、失笑を浮かべると更に不機嫌になった。徐にフィーズが小型のナイフを取り出す。
そのままいっそのことわたしを刺し殺してでもくれないかな、なんて思ったけれど、やっぱりそうそう思い通りになんてなってくれない。
フィーズはこっちではなく、己の手首を少し深めに切った。
「飲め。」
「…アナタも、何度そうやれば気が済むの」
どうして放っておいてくれないの。
「何で泣くんだ、お前は」
顔は不機嫌なのに、頬に触れてくるフィーズの手は至極優しくて。
更に涙が溢れた。
「もうっ…。もう、誰の命も奪いたくない……ッ!」
だから、いっそのことこの優しい手でわたしの命を奪って。
「神に届かない懺悔か。…だが、俺が聞いてやる義理はない」
優しい悪魔は、まるで神のように微笑んだ。
END




