酔狂
「文化財になってしまうと下手に手が付けられなくなる。その前に人柱にされた男を探してみないか?
もし、この中で見つけれる人がいたら!
僕はどんな望みでも叶えるよ。」元推しが冗談とも本気ともつかぬ事を言い出した。
「エッ、じゃあ俺はアニメの続きお願いしたいな!」青髪役の隆史が速攻希望を言う。
「いいよ、すぐアニメ会社にお願いするよ。もし、見つけられたらね。戦前から人が探して見つからない男だよ?それくらいお安い御用だ。」社長が親指を立てる。
「…元グループを復活してくれますか?別会社になったから無理ですか?」思わず琴子は場の空気を読まずに速攻聞く。
「あ〜、君も居たんだっけ?アッチの社長は柔軟な人だし、元メンバーは大人ばっかりだから出戻りしても許してくれるだろうね。嫌なのは僕だけだし…いいよ。
もし、70年前に消えた男を見つけてくれたら、それくらい我慢しょう。ただし、1年だ。それが限界だね。」具体的に期限を設けたと言う事は信用できる!
これは本気だ!
「よし!やった!」琴子は小声でガッツポーズをした。
「しかし、なんでそんな本当か嘘か分からない話にマジになりはるんですか?社長?」クリスタ役の太一が聞く。
「すごい僕が信用してる友達が泊まりに来てくれるたけど…毎回うなされて目覚めるんだよ。
スゴい良い人だから、我慢して泊まってくれるんだけど…1泊が限度みたい。
もっと遊びたいのにさ…」と話す。
『ああ〜オカルトゲーマーの足立さんだ!』推しとスゴい仲良しなのだ。
「彼は本当に怖がらない人だから、そんな彼がうなされるってのはオカシイと思うんだ。だから、人柱は僕的にはかなり信憑性あるんだよ。」と話した。
昔は一緒にオカルト配信したりしてたし、機器に弱い推しをサポートしてくれる有難い人なのだ。
そんな彼と仲良くお泊り会できないのは、確かに辛いだろう。
「私は録音スタジオお願いしたいです。アルバムも5人姉妹で出したい!」中にはジュンも混じってる。
琴子と仲良いのを隠してる。
ここで全く推しの復活に触れないのはナイスだ!
「お〜っ、それもいいね〜お兄ちゃんボイスは出したし、次はお兄ちゃんアルバム出そう!」推しは本気だ。
「………」皆が冷ややかな目で社長を見る。
「あの人、アレ以外はちゃんとした人なのになあ〜
なんか狂ってるよね?」笠原が小声で琴子に話す。
「良いんだよ!そういう捨てられない拘り強い所があの人らしさだし、基本人畜無害だし。
あの人の妹は概念であり、生身の人間では無いんだよ。
だから、配信事務所興して妹達を作るしかなかったんだよ。」琴子の説明に笠原は良く分からないのか?首をひねる。
「う〜ん、映画や漫画も結局は作り手のイマジナリーなんだよ。それを形にして出したい欲求が限界点越えるとああなるんだよ。分かるかな?」琴子なりに説明するが笠原は常識的な男なので理解できないようだ。




