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ミスタートイトロッコ  作者: 滝翔
チャプター5 仕合わせ
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第57話 大きな戦は金が掛かる


安斎「目的をまとめる前に岳斗……」


岳斗「何や?」


安斎「前にお前は四季園と四ノ海は協力関係にあると言っていたな?

   二つの旧財団が何をしようとしているのか……

   そろそろ教えてくれねぇか?」


松原「四季園一派が妙な動きを見せているのは端からでも明白だ」


岳斗「……事務所でもゆうたが 覚悟は出来たっちゅうことでえぇんやな?」


安斎「あぁ……!!」


岳斗「……見返りは何や? さすがにリスクだけ背負って話す気にもなれへん」


安斎「それはお前の口から出る内容にもよるだろ……」


岳斗「四季園の人間からすれば立派な裏切り行為やでぇ?

   ただでさえワシは半端者で仲間外れ寄りなんや

   指を置く引き金は軽いでぇ?」


安斎「んなこと言われてもよぉ…… うちに満足な大金もねぇしなぁ」


松原「因みに警察はアテにするなよ? 俺の首が飛ぶ」


岳斗「じゃぁワシから条件を提案させて貰う 柴塚ちゃんと結婚せぇ」


安斎「はぁ?!!!」


柴塚「いきなり何言ってんのよ!? 私が所長なんかと…… ねぇ??」


安斎「いつもの強い拒絶反応はどうしたんだよ?!」


河上「安斎賢也は女泣かせと……」


安斎「お前は藤吉のホワイトボードで何メモってんだ……」


岳斗「あれは三年前やな 親父……

   四季園春義が急に当主の座を明け渡す言い出してきたんや

   ワシら兄弟姉妹けいていしまいの誰もが 次男の春次に継がれると思うておった

   奈美恵のオバハンが言ってることは正しい

   長男の春一はありゃ…… 今世紀最大の馬鹿息子やからなぁ

   んで去年に全員が集結した席で親父は言うたんや……

   一番金を献上した者に譲ると」


安斎「2022年に言い出して去年の2024年にやっと条件を出して来たのか?

   随分と時間が空いた点について疑問は抱かなかったのか?」


岳斗「当時は別に…… ワシなんて一番金遣いが荒いから興味すら湧かん

   言うたやろ? 次の跡目は春次や思うてる

   アイツの資金力は湯水どころやない

   そしてここからが本題なんやが……

   実は四季園と四ノ海が何をしようとしてるんか……

   ワシら兄弟には何も聞かされておらん」


安斎「金を集める目的も聞かされずにせっせと稼いでんのかよ……」


岳斗「親父に近付けたもんにだけ知れるご褒美っちゅうんが兄弟間の暗黙の了解や

   実際協力関係に至るまで四季園家と四ノ海家は

   水と油なライバルやったわけやし」


安斎「……その二つの怪しげな協力関係を

   知ってる部外者がいるのはおかしいから〝敵〟だったんだな」


岳斗「芽神咲彩…… 得体が知れへん……

   しかもあの見た目で安斎ちゃんと同い年とか吹かしよったんやろ?

   実は部下達に彼女を調べてもろうてたんやが……

   役所のデータベースには存在せぇへん」


松原「テメェらハッキングしたのかよ?!!!」


安斎「存在しない? ……裏社会の住人ってことか?」


岳斗「ワシらが見た芽神咲彩は戸籍上存在しないことになるわなぁ

   そしてここからがオモロイでぇ?

   なんと〝佐田光子〟は何年も前に死んでる事が分かった」


安斎「……じゃぁアイツは何だってんだよ?」


岳斗「一筋縄では答えに辿り着けない

   ちゅうことは闇の深部にいると見て間違いないなぁ」


柴塚「芽神咲彩は一先ず置いて

   四ノ海…… 私達の周りでは特に安久谷橘平が暗躍している

   所有する港の倉庫での人身売買や

   ユザブルというネットを介して無象を集める闇サイトの設立

   この二つが共通するのって……

   漠然としか言えませんが()()()()()ますよね?」


岳斗「そういや…… 安久谷が一丁前に体育館で教育論を語っておったなぁ

   サードウェイブがうんたらかんたらとか……

   忠実な兵隊を作っている風やった それに対して

   ウチと四ノ海が一番欲している物が手に入るとも言っておったのぉ」


柴塚「欲している物……

   つまり何かやろうとしている春義さんならピンと来るのかしら」


安斎「話の流れで言えば強制兵役……

   ユザブルに近付いた人間と売られて来た人間で軍団でも作るのか?」


松原「おいおいテロでもおっぱじめる気か?!」


河上「今までの仮説を要約すると 四季園は資金調達で四ノ海は兵力増強……

   そこまでしてやる事って小さな争いに留まらないって事だよね?

   政府の人間が怖れてるってことは本当に内乱が?」


安斎「……まだ仮説だが急に話がデカくなったなぁ

   近場で収まる複雑な事件かと思えば……

   よくよく考えれば旧財団二つが絡むんだもんな」


岳斗「さぁ安斎ちゃん!! 何処から攻めるんや?

   一気にバカデカイステージには立てへんで?」


安斎「そうだな…… 飛躍したもしもの話は一旦保留だ

   松原さんには引き続き泉太郎達を追って貰う

   やっぱり安久谷は捕獲しておきたい」


松原「まぁ自由に動けねぇし そこに今は全力投球だ お前らはどう動く?」


安斎「俺と久留美は地道に辿って行きます

   これから建守颯颯の家に向かおうと思う

   事件の加害者側の親族からも得られる情報があると思いますので」


岳斗「ワシはどないしたらえぇねん??」


安斎「すまんが岳斗……

   現在の状況で蕾ちゃんを中心に動くのは真実に行き着かないと思う

   だけどお前は姪を中心に動いて来て これからも変わんねぇんだろ?

   だから蕾ちゃんを誘拐した謎の多い犯人

   グラスフロッグをそっちで見つけてくれねぇか?」


岳斗「こりゃぁまた大任やのう…… えぇで!! うちの部下を総動員じゃぁ!!!!」


安斎「元々ここいらで捜していたんだから 県外に出て行くのか?」


岳斗「せやなぁ…… ちょっと大金を使うて視野を広げて捜してみせたるわい!!」



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