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ミスタートイトロッコ  作者: 滝翔
チャプター5 仕合わせ
63/151

第54話 因果応報


五分後


「うっ…… うぅ??」


「残念~~ 院内関係者数名は金を握らせてま~~す♪ サプライズでぇ~~す♪」


絶望に打ちひしがれる清太

そんな彼の気持ちを無視する泉太郎は

彼が付けている点滴バックを開けて 中の液体を外に晒した


「さて質問です この小瓶の中身は何でしょう?」


「おっ…… おねが…… 殺さないでぇっ…… 妻と子供がいるですぅ……」


「ウホホホホッ♪

こっ…… こっち…… こっちには……

イジメ被害者が…… いるんですぅ……!!

ギャハハハハハハハハ!!!!」


小瓶の中身を躊躇無く輸液製剤の中へ


「ボツ…… ボツ何とかって自然界最恐の毒を改良して作られたんだ

この兵器の名前は〝死穢の妖精デッドスプライト

めまいとか…… 神経障害に言語障害…… まぁ今のお前には関係ねぇわな!!

遅効性に設定されてる毒液で まぁ最後は死ぬんだ そういう風に作られてる」


「ごめんなさい…… ごめんなさい……」


全部流し込んだ泉太郎達は 次に他のベッドにいる病人に話し掛けた


「お騒がせしました!!

金は口座に振り込んだので呉々も警察にバレないよう他人のフリしてくださいね?」


「はっはい……」


「椛島さんでしたっけ? よろしく頼むぜ!!」


背中を叩いて泉太郎は 建守達を連れて病院から出て行ってしまった

残された椛島は数時間もの間 清太の恐怖するうめき声を我慢することになる

それも込みで握らされた金だったのだ


ーー悪ぃ…… 全く知らねぇアンタが死んでいく様は居心地悪いよ

リア充爆発なんて思った日の夜中に まさかこんな事になるなんて思わねぇだろ?

せめて安らかに逝ける事を祈らせて貰うぜ…… それが俺の安眠出来る唯一の方法だ




駐車場の黒い大きな車 次々とそこに乗り込む泉太郎達

助手席には安久谷が座っていた


「相変わらずターゲットはイジメ加害者か泉太郎?」 


「善良な市民を殺せる訳ねぇじゃねぇかよ?

にしてもこんな手当たり次第に人体実験して良いのかよ?」


「一個人で投与するより犯人像は分散する

それに()()()()()()()で使うのがこの毒薬の最終目的だ

それまでに効果を明確に把握しておきたい

百人に投与して一人でも快復するような事はあってはならねぇ」


「ハァ…… それがスポンサーの要望なんすね?」


「あぁそうだ…… 一斉毒殺……

ボツリヌス菌を主体に試行錯誤している結果……

前は血を吐いた失敗作品が出来たからなぁ……

大事にならない事態にするには 摂取した人間が人知れず死んでくれんのが一番だ

まぁだからこそ食中毒に見せかけられるボツリヌスを選んだ訳だが……」


1ダースに収められたデッドスプライトの小瓶を仕舞う安久谷は

袴田に車を出させるよう指示する


「しかしまぁここ数日で大した活躍してくたよおめぇら 褒めてやる」


「「「「「 あざっす!! 」」」」」


建守達は誇らしげにお礼を言う


「俺達はこれから何をするんだ安久谷?」


「お前にとって重大な話が来てる 額蔵の息子が何者かに殺された」


「えっ…… 四ノ海栖が?」


「唯一の一人息子だったって話じゃねぇか……

上級国民たるもの 跡取りを考えて沢山産んどけって話だよなぁ?!

……あれぇ?? そういえば? 額造の血を引く人間がこの車にも乗ってるよなぁ?」


周りのユザブルメンバーが ざわついて泉太郎に視線を集中させる


「だが俺みたいな奴はあと十二人いるんだよな? 何で決まるんだ?」


「正確には残り十人だ 他三人は方々その土地で勝手に命を落している」


「…………」


「……上納金だよ 分かりやすく言えば誰が金を一番稼げるかだ」


「……マジかよ 安久谷が教えてくれんのか稼ぎ方?」


「まぁお前の担当になっちまったからなぁ~~ お前を正式な世継ぎにすりゃぁ……

俺は自動的に四ノ海グループの大幹部だぁハハハ!!

数ある小規模な事業など一気にドブに捨ててやらぁ!!」


「ん~~…… 頭使うのは苦手だ」


「上から伝わって来たことを正確に言えば 〝実績を挙げよ〟ってことだそうだ

俺の解釈上 今の経済戦争に於いて それはどれだけ金を稼げるかなんだが

お前が金稼ぎ以外でそれ以上に見合う実績があるんなら…… 別に俺は口出ししねぇよ」


泉太郎は暫く考えるが 実際考えてるフリであった 考えるのが苦手だから

彼に必要なのは心構えのみ 来ると思っていなかった四ノ海という莫大な財を持つ利権者への憧れ


「……アンタから教えて貰うよ だけど俺にもやりたい事はある」


「ほぅ…… 言ってみろよ泉太郎」


「言わねぇ…… ただ四ノ海グループを背負う人間が部下からの指示待ち人間で良いのかなぁってよ」


「……はぁ 御し切れねぇじゃねぇの」


「まぁ俺のやりたいことはもう知ってんだろ? それの延長戦だ」


「残念だがイジメ被害者なんか救けても何の実績にもなんねぇぞ?

寧ろイジメなんて有力な社畜を育て上げる為に必要な物とさえ 上は考えている」


「ユザブルは違うよな? そこんところは安久谷が証明してくれよ」


「……いつの間にか俺らに貼り付いてる刑事が後続にいるな

振り切るからてめぇらしっかり捕まってろ」


車内後部席の全員が慌ててシートベルトを締める


「Nシステムには引っ掛かんなよ袴田ぁ 国道は避けろ」


「うっす!! 田んぼの畦道なんのそのっす!!」




安久谷達の黒い車を追っていたのは松原達だった


「野郎…… 平気で人ん家に入るじゃねぇか……」


「突き抜けられる道だって熟知してるんでしょうね

グーグルマップでも使用してるんでしょうか…… どうします松原さん?」


「土地勘ならこっちも負けねぇ どうせ山道に入ってそっから足で逃走だろうよ

そしたら応援を呼んで袋の鼠だぁ!!」



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