第一章-3
「楓、千堂。何でお前らが従者やってんだよ」
「「仕事だから」」
ハモったことにイラっときているが今はどうでもいいことだ。
「まぁ、私たちのことは気にしないでしっかり選びなよ」
空色の髪に青い瞳の女性の名は出水楓。学生時代の数少ない女友達であり、ハルトが一番敵に回したくない人ナンバー1の人物だが、気心の知れた相手。
「そうそう。というか、天宮、本当に王様になったんだね」
緋色の髪に紅い瞳の女性の名は千堂奏夢。楓と同じく数少ない女友達だが、ハルトは良き弄り相手としか思っていない。
「今、千堂危機一髪ってゲームを思いついたんだが」
「ごめんなさい!調子乗りました!」
「奏夢に八つ当たりする暇あったら、女子に対する苦手意識をどうにかしなよ」
「はい、すいません」
この三人の間には立場など関係ない。
良くも悪くも学生時代のままだ。
「君の選択で過去の因縁に決着が決まるっていっても、君の好みでいいんだしさ。あんまり、考え込まないように」
「…わかってる」
昔と変わらないことに嬉しく思ったハルトは真剣な顔つきになった。
「ここに残ってもらったのは他でもない。お前らに聞きたいことがある」
普段の自由奔放さが目立つハルトだが誰よりもこの国のことを思っている。
今回の縁談の話もそうだ。本当なら断るが、国内の火種を消火するためと腹を括った。
年下とわかったときは少し揺らいだが、それでもきちんと向き合おうとしている。
「俺が女子と付き合えると思うか?」
「「無理だね」」
「だよな」
質問を即答で返された答えに納得するほどハルトは女性との付き合いは不得手だ。
自らが避けていたのも事実のため自業自得としか言いようがない。
「どうすればいいと思います?」
「まず、王様にしては威厳ないのが問題だね。それと、男として頼りない」
「あと、天宮は優柔不断ところあるから」
「あのお二人さん。言葉のナイフでめった刺しするのやめてくれません…?これでも傷つきやすい年頃なんで」
「そうかい」




