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第一章-3
「え?」
流した楓はいいが、千堂にいたっては『こいつに傷つくとかあるの?』という感じで、学生時代のハルトがどういう人間だったかよくわかる。
「それよりも千堂。龍泉寺アリサのほうにいた男。あいつは誰だ?目の色黒だったし完全によそ者だろ」
ハルトが従者のほうに目がいったのは二人がいたのはおまけで男の目の色が気になったからだ。
カリバンでもマルキアでもない黒色の目。
主に極東にある異能三大大国の一つ《大和》の地域の人間と推測している。
「鬼島って子で下の名前は知らない。龍泉寺家の現当主の知り合いの子みたい。国籍もこっちに移してるらしいよ」
「ふーん。まぁ、いいか」
「聞いといてそれ」
「まぁ、気にすんな。それよりもお前らも食べて行けよ」
「それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらうよ。行こ楓」
「うん」
楓はしばしの間視線を向けていたが、何も言わずに退席。
二人が退席するとハルトは溜息をついた。
(絶対楓のやつ気付いたよな…けどまぁ、他の領地だし何もしないだろ)
自分を無理矢理納得させたハルトは後のことはアリシアに任せ自室へと戻る。
前途多難なだが、それでこそハルトらしい。




