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私の大切なたからもの  作者: 黒猫マグカップ
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24/40

父の他界

【24】



話しは少し遡って...

らいと 小学2年生

こーや 年中


1月9日

私の父の突然の死。


あんなに元気で、日本が滅びても死なないような父だったのに...

はじめ知らせを受けたときには「うそだ」と思う反面、そんなこと冗談で知らせなんか来ないだろう、という気持ちで、泣いたり笑ったりで実家に向かった。


床の間に横たわっている父を見て、どーにかこーにか生き返す方法を探す。

飼っていたハムスターが冷たくなっていた時、暖めたら意識を戻したことがあったから、父も暖めたらどうなんだろう?など考える。


──受け入れたくなかった


きっと、これはドッキリだ。

急に起き上がって、みんなをびっくりさせようと思ってるんだ。

そんなこんな考え、3日後のお通夜になっても父は目を覚まさなかった。


家ではなく、近くの斎場を借りての葬儀。

お茶目な父だが、実は大工の頭領なので、信頼も厚くたくさんの人が駆けつけてくれた。


お茶目な父は、きっとドッキリ成功させようと思って、我慢して棺の中にじっとしているんだろう。

明日、火葬の間みんなが待っている時に

「いや~!あぶなかった!危うく燃やされるとこだった~!!」

などとふざけて、出てきてくれるだろう。

そしたら「ふざけ過ぎだ!」とぶっ飛ばそう、と。。ギリギリまで願った。




通夜振舞いは別室のため、移動をして食事をする。

その間、親戚や来てくれた方への挨拶などをしていると...

──あれ?

らいとの姿が見当たらない。

旦那や、兄弟に聞くが誰も見ていない。


でもこの建物の中には、いるはず。くまなく探す。



───いた。



棺の前で、たった一人で、声を押し殺しながら肩をふるわせ泣いていた。

「らいと」

「うっ、うっ...」

「らいと、寂しいね。」

「うっ、うっ」

「思い切り泣いていいんだよ。悲しんでくれておじいちゃんも喜ぶよ」

「うっ。。うわぁ~!!!!」


父はらいとをとても可愛がっていた。

父とらいとは、よくオセロで遊んでいて、子供相手に大人気なく本気で勝負をしていた。

毎回負けるらいとは悔しそうにしていたが、ラーメンを一緒に食べたり、お絵かきしたり、らいとも父と遊ぶのが本当に大好きだった。



らいとは、きっとおじいちゃんが目を覚ますことを待っていたのだろう。

だってオセロに勝つまでやる!と言っていたのだから。

でも中々起きず、そんな中、真っ黒な服装の人々が泣いている。

お経が流れる。

いつも優しいあーちゃん(私の母)が全く笑わない、いつもと違う状況を見て、現実を受け止めたのだろう。

私よりもよっぽど大人である。


いろんな思い出を胸に、泣き切ったらいとは、さらに成長したように見えた。





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