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第2388話 阪神競馬場へ

宴会終わりにお風呂に入る亜美達。

 ☆亜美視点☆


 姫百合さんの歓迎会も終わりの時間となり、今は順番にお風呂タイムである。

 酔っ払っている人は危ないから、明日の朝に入るらしい。


 私と奈央ちゃんは、明日はサイジョーレディーのレースを現地で応援する為に、朝早くに関西に向かわなければならない。

 なので、先にお風呂に入らせてもらうよ?


「いやいや。 今日もカオスな宴会だったねぇ……」

「大体は紗希と奈央と麻美の所為よね」

「私は何もしてないですわよー!」


 一緒にお風呂に入っているのは、奈々ちゃん、奈央ちゃん、マリアちゃん、弥生ちゃん、姫百合さんである。


「西條さんは今日は飲んでへんだけやん」

「そうよ。 あんた酔っ払うと幼児退行して遥に甘え始めるのよ?」

「いつもは紗希ちゃんと麻美ちゃんと一緒に簀巻きにされてるんだよ」

「何でいつも簀巻きになってるのか不思議だったのよね」

「だはは」

「楽しくて良いですねー」

「姫百合さんと弥生は一体どんな身体してるのよ?」


 2人は飲んでも全然酔わないのである。

 本当にどんな身体してるんだろうねぇ。


「姫百合さんは、今月はどれくらいこちらにおられるんですか?」


 ここで、マイペースなマリアちゃんが姫百合さんに質問している。

 今月から「皆の家」の住人となった姫百合さん。

 芸能人という事で、あちこちに行かないといけない人なのだが。


「3分の2くらいはいますね。 東京での仕事ばかりなので」

「そうなんですね」


 意外とここにいる日が多いようだ。

 最近は映画やドラマにも挑戦している姫百合さんだけど、本職はあくまでも歌手として活動しているという事で、基本的には東京のスタジオでの番組撮影とか、レコーディングがメインみたいである。


「では、その方向で家事分担表を作成します」

「そういうのは前田さんがやってるの?」

「はい。 前田さんはそういうの得意みたいですので」


 前田さんはデータ収集や整理が得意な人ではあるけど、家事分担表とどうやって結び付くのだろう?


「家事、頑張ります!」

「姫百合さんがお部屋掃除してる姿、あんまり想像付かないわね」

「前の家でも普通に自分でやってましたよ」

「まあ、そうなんでしょうけどね」


 たしかにトップアイドルの姫百合さんが、部屋を掃除してる姿はあんまり想像は出来ない。

 忙しいからてっきりハウスキーパーさんか、使用人さんを雇ってるもんだとばかり思ってたよねぇ。


「以前にも言いましたが、どんどんこき使って下さい」

「こき使うという程の事は無いですが、普通にはやってもらいます」

「普通にやります!」

「テンション高いですわね」

「だはは。 そんだけ楽しみにしとるんやろ」

「はい!」


 これからの生活を楽しみにしてくれているようで、私も嬉しくなるよ。



 ◆◇◆◇◆◇



 お風呂から上がり、次の人達と交替だよ。

 次にお風呂に行ったのは、冴木さんや天堂さんに星野さん、それに本日のお客さんであるVドルの2人、花風風花ちゃんと祭火つづみちゃんである。


「すぴー」

「ぐがーっ」

「すー……」


 リビングでは酔い潰れて寝落ちした希望ちゃん、麻美ちゃん、紗希ちゃんの他に男性陣や遥ちゃんが残っていた。

 青砥さんや井口さんは寝室へ移動したらしい。

 2人もほろ酔いだったからねぇ。

 悪酔いしないだけ偉いのである。


「遥ちゃん、もう解いてあげても良いんじゃない?」

「だなあ」

「じゃあ俺は麻美ちゃんの方を解くか」


 簀巻きになっている紗希ちゃんと麻美ちゃんを解放している2人。

 よくあの格好で寝られるねぇ。


「よし」

「これで放っておけば、起きたら勝手に部屋に戻るだろ」

「いつも朝までここで寝てるけどねぇ」


 大体いつもこうやって放っておくんだけど、このまま朝まで寝てるんだよね。

 希望ちゃんは夕ちゃんが背負って部屋に連れて行くようだ。


「しょうがないわね。 風邪引かれてキモ麻美になられても嫌だし、麻美は私が連れて上がるわ」

「ぐがーっ。 お姉ちゃん大好きー……」


 麻美ちゃんに背負われた麻美ちゃんは、寝言でそう呟く。

 何となく、奈々ちゃんの背中を感じ取ったのかな。


「まったく」

「じゃあ、紗希は私が連れてくよ」


 紗希ちゃんだけ放っていくのも可哀想だからね。

 遥ちゃんが紗希ちゃんを背負って、皆でリビングを出ていく。


「世話の焼ける奴らだな」

「まったくよ」

「もうちょっと抑えて飲んでほしいよな」


 3人を背負い、ぶつくさ言いながらもそれぞれの寝室に送っていく。

 優しいねぇ。



 ◆◇◆◇◆◇



 夜中に一回、美夕の夜泣きで起こされはしたが、それ以外は朝までぐっすりだったよ。

 早朝に起きて、関西へ向かう準備をするよ。


「レディーの様子は?」

「今朝も飼い食いは良かったらしいし、時計もかなり良かったみたいだよ。 チューリップ賞の後から関西ね滞在しておいて正解だったねぇ」

「勝ちですわー」

「いやいや、競馬に絶対は無いから油断は禁物だよ」

「レディーには絶対があるんですわよー」


 うーん。

 まあ、自分の愛馬を信じるというのも大事な事なので、奈央ちゃんの姿勢も正解ではある。


「さあ、行くよ」

「ええ」


 いざ、阪神競馬場へレッツゴーだよ。



 ◆◇◆◇◆◇



「ブルル……」

「レディー、今日も頑張ってちょうだい」

「無事に帰ってくるんだよ」

「ブルッ!」


 競馬場でレディーちゃんの様子を見に来たよ。

 毛ヅヤも良く、身体も締まっていて調子はすこぶる良さそうである。


「作戦はどうします?」


 調教師さんから、作戦指示はどうするかと尋ねられる。

 ここまでレディーは、中団待機で最終コーナー辺りから前に進出する走り方で勝ってきている。


「今まで通りでお願いします」

「わかりました。 内枠でマークもかなりキツくなると思いますが、下手に競馬の内容を変えるより良いでしょう」

「ブルルッ」


 レディーちゃんも「任せて!」と、そう言ってるようなキリッとした表情を見せている。

 何とも頼もしい子である。


「さて。 私達は馬主席で他のレースを見てましょ」

「だねぇ」


 レディーちゃんの出番は本日のメインレース。

 16時前である。

 まだまだ先なので、それまでは他のレースでも見ながら楽しむとするよ。


「馬券馬券」

「奈央ちゃん……程々にねぇ」

「おほほ」


 大丈夫かなぁ。



 ◆◇◆◇◆◇



「ぐぬぬ。 当たりませんわね」

「麻美ちゃんでも居ればねぇ」


 奈央ちゃん、ここまで馬券は全敗中である。

 まあ、賭け金は1レース1000円程度に抑えているので、本当に楽しむといった感じだね。

 レディーちゃんの出番はまだ少し先。

 調教師さんのお話によると、落ち着いているとの事。

 もう既に女王の貫禄すら漂っているらしい。


「早くレディーの出番来ないかしら」

「待ち遠しいねぇ」


 レディーちゃんのクラシック初戦、桜の女王挑戦まであと少しだよ。

サイジョーレディーの大一番が始まる。


「希望です。 私達もテレビで応援するよぅ」

「うんうん。 レディー頑張れだよ!」

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