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第2288話 仕事に復帰

既に仕事を再開している紗希。

 ☆紗希視点☆


 12月18日の土曜日よ。


「だはは! 来たで!」

「ワハハ!」

「お騒がせしていまス」


 東京組の弥生、キャミィ、ミアさんの三人がクリスマスパーティーに先駆けて「皆の家」へ来たわよ。


「やほほだよ。 宮下さんと新田さんと武下さんは?」

「美智香と千沙は旦那はんがまだ仕事やし、聖也君もまだ仕事や。 皆、クリスマスパーティーの日には来る言うてるわ」

「そかそか」

「月島さん、こんにちは」

「お? ゆりりんやん! 今年は早いな」

「はい」


 姫百合さんは今年はあと生番組の出演だけらしく、既にクリスマスパーティー参加の為にこちらに泊まっているわよ。

 トップアイドルなのに結構余暇時間あるのよね、この人。

 そうそう、仕事って言えば私も在宅ワークを再開したわ。

 芽衣子お姉さん……社長には「もう少し休めば良いのに」と言われたけど、休んでても結局デザインの勉強したりしてるし変わらないのよね。

 で、今私が受けている仕事っていうのが、あの伝説の小説家である音羽奏からの依頼。 新作本のカバーイラストをデザインしてほしいという内容のお仕事を指名で貰ったわ。

 まあ、音羽奏って何を隠そうと亜美ちゃんの事なんだけど。


「よちよち、美夕はミルクの飲みっぷりが良いねぇ」

「あーい」

「ねね、亜美ちゃん」

「んん? どしたの紗希ちゃん?」

「今、本のカバーイラストのデザイン中なんだけどさ、この主役の馬って何色?」

「え、もうお仕事してるの?」

「してるの」


 亜美ちゃんも「もう少し休めば良いのに」と、社長と同じ事を言っている。


「締切だってまだだいぶ先にしてあるよ?」

「何かこう、デザインしてないと気が収まらないのよねー」

「し、職人だねぇ……馬の毛色だっけ? 黒鹿毛って色だね。 黒い鹿の毛で黒鹿毛だよ」

「黒鹿毛っと」


 ネットで検索すると、色々な馬の写真がズラリと並ぶ。


「うへー。 黒鹿毛って言っても結構個体差あんのねー」

「なはは。 どれどれー」


 後ろから麻美が覗き込む。


「おおー。 真っ黒なのからちょっと茶色っぽいのまでいるー」

「私の小説に出てくるのは黒が濃い感じだね」

「なるほどなるほど。 こんな感じの?」

「うーん。 そだねぇ。 イメージはその感じ」

「ありがと! よーし、やるわよーん」

「あはは。 ゆっくりで良いからねぇ」


 まあ、亜美ちゃんの言う通り締切はまだ先だけど、他の仕事も重なってきたら忙しくなるし、出来る内に進めとくが吉ってね。


「こないして見てたら、紗希はほんまにプロのデザイナーやな。 バレーボールしとる時とはまた別人や。 大学入試前に京都にオープンキャンパス来た時の事、思い出すわ」

「あん時は案内と宿泊地の提供助かったわ」

「友人の頼みやったからな」

「何かキャラクターデザインしてほしいものがあればよろしく!」

「ウチ、そないなもん考えてへんで……」

「きゃはは!」


 まあ、そんな気はしてたけど。


「ただや。 何かのデザインする時、モデルに困ったらウチを使うのは許可しとくで」

「マジ?」

「マジや」

「おお、じゃあ困った時は使わせてもらうわね」

「うむ」


 何だかんだ、弥生とも随分仲良くなったもんね。

 やっぱり、あの時に助けてもらったのがキッカケよねー。



 ◆◇◆◇◆◇



 ある程度デザインの構図も決まって一段落する頃には15時になっていた。

 相変わらずリビングには人が沢山いるわね。


「ふう。 今日は終わり!」

「紗希ちゃんお疲れ様だよ。 横で見てたけど中々良い感じだね」

「依頼人が横で見てるとか、もう会社通す意味無いわね」

「あはは。 そだねぇ。 でも一応お仕事の依頼だからね。 ちゃんと報酬も会社に振り込むよ」

「よろしく」


 さて。 今日のお仕事も終わったし、真希美希も大人しく寝てる。

 ちょっとゆっくりしましょ。


「そうだ。 ブルーウイングスの子達はクリスマスパーティーに来るの?」

「呼んでありますわよー」

「でかした!」

「今、収録とかがあるみたい。 22日には終わるから、23日にはここに来られるって言ってました」

「さすがはゆりりん。 あの子達の先輩だけあって詳しい!」

「まあ、それなりに!」

「あー楽しみー」

「紗希は本当にあの子達が好きだなあ」

「デビュー当時から可愛過ぎて即ファンになったもの」

「わかるで紗希。 ウチもゆりりんのデビューから追っかけとるさかいな」

「ありがとう月島さん」

「いやいや! ウチこそ、ゆりりんの歌には元気もろてるし、感謝してるで」


 アイドルって本当、ファンに元気をくれるのよね。

 凄い職業だと思うわ。


「そういえば『ミルフィーユ』さん、オリ曲のリリースおめでとうございます」


 と、姫百合さんが亜美ちゃんと奈々美に拍手を向ける。


「先月の頭にリリースしたんだけど、結構売れてるみたいだよ」

「DL販売の方も順調に伸びましたわね」

「だねぇ」

「まあ、メジャーな方々の曲ほどは伸びてませんが、かなり良い線行ってると思います」

「なはは! 『ミルフィーユ』もまだまだこれからだぞー」

「そうだ。 『ミルフィーユ』のファンの人達に、まだ赤ちゃんを紹介出来てなかったよ」

「そうね。 産まれてからバタバタしてたし」

「SNSには情報発信してはりましたよね?」

「うん」


 私もそれは見た覚えがあるわね。


「では、クリスマスイブにまたまたコラボしませんか?」

「またまたまた姫百合さんとコラボ配信?」

「なはは! 良いぞー! ゆりりんとのコラボは同接が凄く伸びるー」

「どんどん利用しちゃって下さい!」

「じゃあ、イブコラボは決まりだね」

「よろしくね、姫百合さん」

「はい!」


 何か凄いわね「ミルフィーユ」。

 ふうむ。


「私のチャンネルもブルーウイングスの皆呼んでコラボしちゃおっかな」

「紗希のチャンネル?」

「ああ、風花ちゃんとコラボする用にチャンネル作ってしたわね」

「実はデザイナーとして、動画をいくつか出してたりするのよねー」

「そうなの?」

「なはは。 どれどれー」


 麻美がタブレットを素早く操作して検索をかけている。


「おー本当だー。 4つの動画があるー」

「どれどれ。 『デザイナーの基礎』『便利なソフトとツール5選』『デザイン風景垂れ流し動画』『自作のキャラを作るその1』」

「きゃはは」

「結構見てる人もいるわね」

「登録者数が結構多いからねぇ」


 風花ちゃんのデザイン担当ってだけで、登録者数が爆増したものねー。

 大したことしてないのに減らないし。


「ブルーウイングスとのコラボ、打診してみよ」

「多分、あの子達なら喜んでノッてきますよ」

「本当?」

「はい」


 姫百合さんが言うなら間違いないわね。

 ブルーウイングスの皆が来たら早速話してみよっと。


「ブルーウイングスの皆も、赤ちゃん早く見たがってましたし、23日は凄い早さでこっちに来るかも」


 凄い早さで来てほしいわね。

 真希美希も喜ぶわ。

もうすぐクリスマスもやってくる。


「亜美だよ。 もうすぐクリスマスだよ。 ビンゴだよビンゴ」

「はぅ。 また何か当たりそうだよぅ」

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