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第1202話 練習2日目

強化合宿中? 皆の練習風景は?

 ☆紗希視点☆


 さて。 私達は今、オリンピック代表選手として東京の強化合宿に参加中よ。 指高で亜美ちゃんをようやく射程に捉えたと思ったら、亜美ちゃんは何と350cmオーバー記録。 もう何でもアリになっている。


 そんな私は今日もOH(アウトサイドヒッター)の練習メニューをこなす。 更に高さが出るようになった私は、最大の武器である打ち下ろしのスパイクの角度を更にえげつなくする事を目指す。


 パァンッ!


「ぬわー! 神崎先輩強いー!」

「きゃははは! 私の進化は日々加速するわよーん」

「進化が加速してたまるか!」


 奈央にはツッコミを入れられる。 それにしてもコンスタントに330cmくらいのジャンプが出るようになって、メテオストライク系のスパイクの威力に更に磨きがかかっている。 私は今大会、監督からエースに抜擢された。 実績だけ見れば宮下さんが最有力だったわけだけど、今回は私が選ばられた。 まあ、宮下さんは今回あまりエースに執着している様子はない。 どちらかというと大会での個人表彰に執着しているみたいよ?


「神崎さんのそれ、いつ見てもすんごいわよね」

「これしかないのよね、うちの化物達と張り合うには」

「人間だよー!」


 何処からともなく聞こえてくるいつものあれに苦笑する私と宮下さん。


「いんや、でも羨ましいよ実際ー? 私には神崎さんや清水さんみたいな高さは出せないし、藍沢さんや弥生っちみたいなパワーも出せないからねー。 どっちも平均点」

「その代わりに誰にも負けない空中戦での技術があるじゃない? 私や奈々美からしたらそっちの方がすんごいんだから」

「うわははは!」

「きゃははは! まあお互いに無い物ねだりってやつね」

「違いないわ。 自分の持ってる武器を最高まで磨き上げて戦うしかないってね」

「そゆこと。 皆、自分にある武器で戦うしかないわけよ。 足りない部分は仲間と補い合う。 それがチームって事」

「おおー! 神崎さん、いや紗希っち! エースっぽい!」

「きゃはは! 美智香っち、足りないとこの補強は頼んだ!」

「任された!」

「何かあの2人急に仲良くなったわよ?」

「元々あの2人はどっちもコミュ強やからな。 あんなん普通やろ」

「あはは……」


 というわけで私達の練習を続けるのだった。



 ◆◇◆◇◆◇



 ☆奈央視点☆


 こっちはセッターの練習中……。 って言ってもセッターとしてはあまりやる事が無いのよね。 普段トスを上げる事の無い選手と合わせて最適なトスの高さやタイミングを身体に叩き込むだけですわ。 必殺トスとかあれば面白いけど、そもそもトスにそんな物は必要無い。


「西條さーん。 ちょっと相談があるんですけど」

「はい? 合いませんでした?」

「いえいえ。 それはもう文句無しです。 相談って言うのはトスじゃなくてサーブの方で」

「サーブ? それなら私より同じポジションの方に相談した方がよろしいかと?」

「私が知りたいのはトップスピンサーブの打ち方なんです」

「トップスピン……ドライブサーブですか?」


 ドライブサーブ。 サーブにトップスピンをかけて、打つ私の得意なサーブ。 私の打つドライブサーブは回転数もかなり高く、ネットを越えたあたりで急激にドロップする。 更に私の場合はランニングジャンプサーブで採用している事で、球威も結構ある方だ。


「ほら、西條さんのサーブってランニングジャンプじゃない? 私、それだと上手くいかないのよね」


 なるほど。 ちなみに私がこのサーブを使うようになったきっかけは、私の身体と跳躍力の不足を補う為。

 高さのない私は山なりのフローターサーブ辺りの方が合っているのだけど、それは誰にでも出来るサーブ。 私は私にしか出来ない武器が欲しかったのよね。 そこで思い付いたのがドライブサーブ。 それも通常より遥かに高い回転数を乗せたサーブ。 更にはジャンプを使い出来るだけ球威を上げる事にした。 何度も何度も練習して、どれぐらいの角度で打ち出して、どれくらいの回転をかければ良いかを研究しまくった。 そして私は今のサーブを手に入れた。 今は回転数や打ち出し角度も完璧にコントロールして軌道や落球位置をある程度調整して打てるわ。


「うーん。 かなり難しいですわよ? 私もかなり試行回数を重ねて完成させましたので」

「ああ、やっぱり? あんな必殺っぽいサーブだもんね」

「ですが、コツや練習法なら教える事はできますわ。 ただフォームが崩れたりする可能性もあるので気を付けてくださいね」

「おー、助かる! お願いします」


 というわけで私は少し練習を中断して、私のドライブサーブのコツと練習法を伝授するのだった。



 ◆◇◆◇◆◇



 ☆遥視点☆


 こっちはブロックの練習中だ。 今日は亜美ちゃんとマリアもブロック練習に参加しているらしい。


「てややー!」


 パァンッ!


「さすが亜美姉ー」

「高いブロックはやはり有利ですね」

「あはは。 遥ちゃんの教え方も上手いからだよ」

「私ゃ基礎を教えただけさ」


 亜美ちゃんに関しては最初からしっかり基礎が出来ていたが。 この子は基礎と呼ばれる物からしっかり勉強するからな。 ちなみに麻美にも基礎を教えはしたが、あれはあれで独自に進化してしまった。 天才とはそういうもんだ。


「ちょいさー!」


 パァンッ!


「なはは!」


 相変わらず無茶苦茶なブロックをしている麻美だが、こいつはもうこれで良い事にした。

 マリアが問題だが、この子も基礎は出来ているが、やはり亜美ちゃん程完璧というわけではない。 やはり基本はOH(アウトサイドヒッター)なようだ。 オールラウンダーとしての才能はもちろんあるがまだまだ開花しきらないようだ。 オリンピック大会が始まるまでに一皮剥けると良いが。


「マリア、まだちょっと足りないな! 今日はしっかり教えてやるからな! ビシバシだぜ!」

「ビシバシだよ!」

「だからそれは何なんですか……というか清水先輩はビシバシされる方ですよね?」

「ビシバシされるの?」

「亜美ちゃんはもう基礎が完璧だからなぁ。 後はひたすらブロック練習してくれ」

「ということはビシバシだよ!」

「は、はぁ」


 亜美ちゃんは自分の練習に集中してほしいもんだな。



 ◆◇◆◇◆◇



 ☆希望視点☆


 私と新田さんはリベロの練習だよぅ。 西條グループ開発のスパイクマシンと呼ばれる機械から放たれるスパイクをひたすらにレシーブする練習だ。 マシンから放たれるスパイクは、色々と設定出来るようになっており、威力や角度、フェイントスパイクやプッシュスパイクまで何でも出来る。 奈央ちゃん凄いよぅ。


「ちなみにボールは手動補充です」


 と、新田さんが言いながらボールを装填している。 そこはさすがに全自動とはいかないようだ。


 パァンッ!


「はぅっと」


 私はボールに反応して横っ飛びし、しっかりとボールをレシーブ。  奈央ちゃんがいつもセットアップする定位置に返す。 そこにはカゴが置いてあるよぅ。


「さすが雪村先輩! 完璧ですね!」


 今日も絶好調だ。 次はもう少し球威をあげてもらおう?

 

 こうして強化合宿2日目も終了した。

結構緩い感じの強化合宿であった。


「紗希よ。 緩いけど真剣よ」

「日本の代表だもんね」

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