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第1197話 遭遇

「皆の家」で今後の計画を練る奈々美達だが。

 ☆奈々美視点☆


 何故か「皆の家」に集められた私達は、奈央が計画する夏の富士登山の準備をする事になった。 登山装備専門店で必要な物を入手した私達は、「皆の家」へと戻って来て今後の計画について話し合う事になった。

 しかし問題が1つ。 私達のグループは、現在のところ大きく分けて4つのグループに分けられる。


 1 これは私達千葉のグループ

 2 弥生達東京のグループ

 3 京都在住の紗希

 4 名古屋在住の宏太

 

 この4つよ。


 これだけグループが分かれてしまっては、同じ予定を組むわけにはいかない。 何かする度にこうやって集まるという事は出来ない。 なので、大体のやる事を決めて、細かい内容は各グループで考える事となる。 1人行動になる紗希と宏太は少々不安もあるが。


「というわけで、山登り……特に富士山に登るのに大切な事、やっておかなければならないだろう事を説明しますわよー」


 奈央が何処からか持ってきたプロジェクターから画像が映し出される。 「富士登山にむけて!」とデカデカと書かれた見出しの下には、色々と書かれている。


「まず、体力! 富士登山は特に体力が必要だという事ですわ。 高山ですので、最後の方は空気も薄くなってくるし、想像以上に体力を奪われると思われます。 が、私達……特に女性陣は現役アスリートという事で、基礎体力にはそれなりに自信があると思います。 なので、体力作りの方のウェイトはそこまで重くしなくても良いと思われます」


 たしかに私達は体力にはそこそこ自信がある。 その辺の山を登るぐらいならわけは無いだろうけど、相手は日本一の山。 さすがに全く体力作りをしないというわけにもいかないか。


「次に山登りの知識ね。 これに関しては定期的にオンライン勉強会を開こうと思うわ」

「なるほど。 オンラインならわざわざここまで来てもらわなくても大丈夫だねぇ」

「そやな。 そら助かるで」

「後は実際の山を登って経験値を積む。 実地に勝るトレーニングはありませんわ」

「まあ、それはそうだろうけど……」

「この辺の山って言うと小学校の裏とかしか無いよ?」


 わりと田舎なこの街だけど、山という山は無い。 多少遠出をすれば無い事はないけど。


「良いんですのよ。 どんな山でもとりあえず登って経験を積む事が大事ですわ」

「それもそうねー」

「何もしないよりはマシってわけか」


 というわけで、東京組と紗希は、住んでいる近くに手頃な山が無いかを調べ始めた。


「私達の方は電車でちょっと行った場所にある山に今度登ってみましょう」

「らじゃだよ」

「こんなとこかしら。 また何かあったら追って連絡しますわ」


 というわけで、本日の作戦会議は終了となったわ。 



 ◆◇◆◇◆◇



 2日後……


「結局ついて来るのね」

「ちょっと宏太の顔見て殴りたいだけよ」

「歪んでますわねぇ」


 私は、名古屋に行くという奈央について来ている。 奈央が名古屋へ行く理由は、先日の集まりに参加出来なかった宏太に登山装備を買い与え、富士登山計画で決まった事を伝える為。 私はまあ宏太の身辺調査? 姫百合さんの調査報告を聞いたとこ、何やら女の人に懐かれている様だ。 要チェックよ。


 

 名古屋に着いた私達は、やはり奈央が呼んでいた私有車に乗り込み移動を開始した。 奈央が呼べば何処にでも現れるこの黒塗りの車は一体?


「これは何処に向かってるの?」

「佐々木君の寝泊まりしている社宅ですわよー」


 なるほど。 直接乗り込むってわけね。 あいつ、ちゃんと生活出来てんのかしら? 部屋の掃除とかしてなかったりして。 着いたらちょっと掃除してあげた方が良いかも?


 車が走る事15分。 どうやら目的地に到着したようだ。 企業が用意した社宅というにはいささか高級そうな出立ちのマンションが目の前に建っている。


「え? 社宅よね?」

「ですわよ」

「高級マンションじゃない?!」

「西條グループですもの。 社宅だって手を抜きませんわ」

「はぁ……」


 入り口には何基かの防犯カメラ。 玄関は当然オートロック。 ロビーも手入れが行き届いた広い空間となっており、エレベーターも4台完備。 やり過ぎでしょう。


「さて、佐々木君の部屋は……808号ね。 えい」


 ロビー前に置いてあるテンキーで808と入力して決定すると、808号室の内線に繋がる仕組みになっているらしい。


「もしもしーどちらさんですかー?」

「……あら、部屋間違えたかしら?」


 出たのは女性の声だった。 奈央はもう一度部屋の番号を確認するが。


「やっぱり合ってるわね。 すいません、佐々木さんの部屋で間違いないです?」

「あ、佐々木さんのお客さんですか? ちょっとお待ちください」


 な、何なの? 何で宏太の部屋に女がいるのよ?


 グゴゴゴゴ……


「お、落ち着きなさいな」

「落ち着いてるわよ」


 冷静にキレている。


「佐々木です。 どちら様ですか?」

「奈央ですわ。 西條奈央」

「おー、西條かー。 そういや今日来るって言ってたなぁ。 ちょっと待ってくれ」

「え? 西條さんってもしかしてあの?」

「ん、おう。 おし、今玄関の方に行くから待っててくれ」

「早く来なさい。 色々と聞かせてもらうから」

「ひぇっ?! な、な、な、奈々美もいんのか?」


 あからさまに動揺したわね。 さっきの女とやましい事があるに違いないわ。


 宏太が部屋から出て来ると、その後ろには髪の短い女性がついて来ていた。 さっきの声の主で間違い無さそうね。


「山登りの準備するんだよなぁ?」

「そうですわよ」

「山登り? 何の話?」

「あぁ、この夏に仲間内で富士山登る計画があるんだが、その準備の為にわざわざ来てくれたんだ。 このちっこいのが西條グループ令嬢の奈央」

「むきーっ! ちっこいって言うなー!」

「さ、西條グループ令嬢っ!?」

「あー、そんなにかしこまらないでください」

「そうだぜ。 割とどこにでもいるちびっ子だ」

「ちびっ子言うな」

「で、こっちが藍沢奈々美」

「藍沢、奈々美さん。 佐々木さんの彼女さんの……」


 どうやら私の事はご存知らしいわね。 宏太から聞いているというわけか。


「宏太、その人は?」

「ああ、同僚の前田さんだ」

「前田佳奈です。 初めましてやがね」

「は、初めまして」


 何か普通に挨拶されて牙を抜かれた感あるわね。 色々と聞きたい事はあるけど。


「とりあえず早速出かけますよ。 佐々木君、車に乗って」

「お、おう」

「いってらっしゃい佐々木さん」

「ちょっと待って。 前田さん、だっけ? 貴女も一緒について来ない?」

「え? わ、私も?」

「えぇ」

「あらま。 これは修羅場の匂いがしますわよー」

「何だかなぁ」


 戸惑っている前田さん。 まあ、そりゃそうよね。 初対面の人間にいきなりこんな絡まれからしたらそりゃ誰でも戸惑うわ。 でも私は彼女に色々聞いておかなきゃいけないことがある。


「えと……わ、わかりました」

「あんまいじめるなよ奈々美?」

「場合によりけりね」

「おほほほ。 穏便にね」


 さて、この前田さんとやら。 一体どういう人なのかしらね?

奈央と一緒に名古屋へやって来た奈々美。 そこでついに前田さんと対面!


「紗希よん! きゃはははは! やるわね佐々木君! まさか2週間ほどで女を自室に連れ込むとは」

「あいつ! ただじゃおかないわよ」

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