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異世界転生ハムスター  作者: 森林 木々
21/34

20.Dランク

『マシロッ、ねぇマシロッ!』


 私たちは墜落していた。私は落下無効と衝撃無効のおかげでどこも怪我をしていないけど、羽を貫かれ墜落したマシロは重症だった。羽からは止めどなく血が溢れ、落ちた時に木にぶつかりあちこち切り傷が出来ていた。辺りに血の匂いが立ち込める。


『しっかりして!マシロッ!!!』


 あまりに突然な出来事に混乱しそうになる。落ち着け、落ち着け私…!


 私は急いでHP回復効果のあるルコの実を取り出し、ぐったりしているマシロの口元に持っていく。

 早くマシロのHPを回復させてあげないと…!HPが回復すれば、怪我もマシになるはずだ。


「ピ…」


 マシロがなんとかルコの実を頬張る。よかった、これで少しは怪我が治るはず。

 私はルコの実をいくつか出し、マシロの口元に置く。マシロがHPを回復させている間に、辺りを見回す。いったい誰がこんなことを…


 ─────バサバサッ


 マシロに怪我をさせた犯人は、空から現れた。


「居タ、アイツラジャナイノ?」


「タッタ二匹キカ」


「シカモマダイキテルジャネーカ」


 空から現れたのは、マシロとよく似た容姿の三匹の鳥。銀、赤、緑と、それぞれ別の色をした鮮やかな鳥たちだった。頭の中に直接響くような声で喋り、マシロと似ているものの鳥の鳴き声ではない。


「チャントシトメトケヨナ」


 緑の鳥が、私たちの前に降り立つ。マシロよりも遥かに大きいその鳥の後ろから、銀の鳥が顔を覗かせた。


「ソノ子、モシカシテアルビノジャナイ?」


 マシロを、知っている…?まさか!


「アァ、ソノ匂イ、俺タチノ兄妹デ間違イナサソウダ」


 赤の鳥が、静かな声で言った。


「ナンダ、オマエマダイキテタノカ」


「死ンダト思ッテタノニネ」


 兄妹。この三匹の鳥たちが、マシロの…?


 私は咄嗟に三匹を鑑定する。



【名前】ギイ

【種族】グリーンフェザー

【ランク】D

【レベル】31/35

【HP】87/90

【MP】13/25

【攻撃力】71

【防御力】65

【魔力】34

【素早さ】55

【器用さ】21

【固有スキル】なし

【通常スキル】飛行Lv6、体当たりLv5、つつくLv4、突進Lv5、風魔法Lv4、念話Lv2

【耐性】落下耐性Lv3、衝撃耐性Lv4

【称号】緑の祝福



【名前】サフィー

【種族】シルバーフェザー

【ランク】D

【レベル】29/35

【HP】62/62

【MP】37/49

【攻撃力】42

【防御力】47

【魔力】70

【素早さ】52

【器用さ】25

【固有スキル】なし

【通常スキル】飛行Lv6、体当たりLv4、つつくLv3、氷魔法Lv5、念話Lv3

【耐性】落下耐性Lv2、魔法耐性Lv1

【称号】銀の祝福



【名前】ヒイロ

【種族】レッドフェザー

【ランク】D+

【レベル】37/40

【HP】95/95

【MP】60/63

【攻撃力】77

【防御力】69

【魔力】73

【素早さ】70

【器用さ】37

【固有スキル】威圧感、リーダーシップ

【通常スキル】飛行Lv7、体当たりLv6、つつくLv4、仲間を呼ぶLv2、炎魔法Lv6、念話Lv3

【耐性】落下耐性Lv4、魔法耐性Lv2

【称号】赤の加護、一族の跡取り



 Dランク以上の魔物が三体。リーダー格の赤の鳥ヒイロは、他の二体よりも遥かに強い格上だ。

 間違いない。森の魔物や動物たちが逃げていた原因は、こいつらだ。




 やばいやばいやばい…!




 絶対に勝てない、かといって逃げ切れるはずもない。


 マシロが負傷している中、絶望的な戦力差。諦めかけたその時、


「ピュイッ!」


 ─────ヒュン!


 突如、マシロが三体に奇襲を仕掛けた。氷の矢が三体目掛けて飛んでいく。


「チッ」


 緑の鳥、ギイが片羽をサッと上げると、マシロの氷の矢は三体に届くとこなく消されてしまった。


「オマエ、マサカオレタチトヤルツモリカ?」


「ピィッ!」


 ゆっくりと、マシロが立ち上がる。


 ぼろぼろの身体、おぼつかない足取りで私と三体の間に入るマシロ。




 マシロは、諦めていなかった。


 どんな絶望的な状況でも、私を守ろうとしてくれたんだ。




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