19.森の異変
『おめでとー!』
「ピュイピュイッ!」
リラさんを見送ってから二日後、ついにマシロのレベルが最大まで上がっていた。これでまた進化が出来るし、マシロの可能性が広がる。
マシロも二度目の進化になるからか、前回のような様子はなく純粋に嬉しそうだ。
さすがに昼食を食べてから時間が経ったから、今から帰って進化して、またここに戻ってきてレベル上げをするには難しいかな。進化は明日の朝にしてもらって、またそこからレベル上げをするのがいいかもしれない。とにかく、
『よかったね、マシロ』
マシロを労うように嘴を撫でる。マシロも嬉しそうに顔を擦り寄せ、喉を鳴らしていた。
今日はこのまま帰って、マシロとゆっくり過ごそう。最近はレベルを上げるためにかなり頑張ってくれていたし。
マシロのレベルが後半になってから、ステータスの伸びがかなりよかった気がする。後半になると必要な経験値もかなり増えていたみたいだし、ステータスの伸びもその分高いのかな。
そういえば、ミニフェザーは属性の祝福をもらって進化するんだっけ。マシロはすでによくわからない????の祝福を持っているけど、これが属性の祝福?
さっきはレベルが最大になったのを確認させてもらっただけだから、改めてステータスの確認をさせてもらおう。
【名前】マシロ
【種族】ミニフェザー
【ランク】E+
【レベル】15/15
【HP】59/59
【MP】21/44
【攻撃力】38
【防御力】30
【魔力】37
【素早さ】44
【器用さ】26
【固有スキル】なし
【通常スキル】飛行Lv5、体当たりLv3、つつくLv2、氷魔法Lv4
【耐性】落下耐性Lv1
【称号】????の祝福、白の祝福
あった、祝福の称号が増えてる!この白の祝福が進化に関係してるやつかな、これも鑑定しておこう。
【白の祝福】穢れなき者に与えられる祝福。聖職者ですらこの祝福を受ける者は少なく、受けるには相当の努力と覚悟が必要になる。
…マシロがなんだかすごい祝福受けてる。い、いつの間に…
なにはともあれ、これなら進化先はかなり期待出来そう。マシロはずっと頑張ってくれていたから、努力が実ったんだね。
マシロが屈んでくれているので、手を伸ばして頭を撫でる。本当に、よく頑張ったね。
「ピュルルルー!」
目を細めて喜ぶマシロ。私は美味しいご飯を作ってあげることは出来ないけど、お祝いしたりマシロと一緒に遊ぶことは出来る。
『帰ろう、マシロ』
「ピュイッ!」
マシロの嘴の先で首根っこを掴んでもらい、ひょいっと背中に乗せてもらう。最初はちょっとびっくりしたけど、マシロがそっと掴んでくれるので全然痛くない。それにこの方が手っ取り早い。
マシロは私がしっかり背中に乗ったことを確認すると、飛び立った。
『風が気持ちいいね』
マシロの背中に乗りながら、森を眺める。視界一面に緑が広がり、初めて背中に乗せてもらった時はこの森の規模の大きさに驚かされたものだ。
最近はマシロが継続して飛べる距離も伸びてきたし、私たちがこの森から飛び立てる日もそう遠くはないかもしれない。
「ピ?」
ふと、マシロが首を傾げた。何か変わった物でも見つけたのだろうか?
私は身を乗り出し、眼下を眺める。
『森のスライムたち…?』
何十匹ものスライムとプチスライムたちが、何かから逃げるようにして同じ方向に走って(?)いた。そこには鼠や兎などの小動物も紛れており、やはり皆同じように走っている。
いったい何が起きているのだろうか?魔物と動物が一緒に逃げているなんて、ただ事ではない。
だから、すぐその場で私たちも逃げるべきだった。
私たちが戸惑いながら空を飛んでいた時、それは起こった。
─────ヒュン!
「ピュイッ?!」
一瞬の出来事すぎて、私もマシロも何が起きたのかわからなかった。突然背後から氷の矢が出現し、マシロの羽を貫いたのだ。
鮮血が飛び、私の右頬が返り血で染まる。
『マシロッ!!』
片羽を貫かれバランスを崩すマシロ。私たちはどうすることも出来ず、そのまま重力に身体を預けた。




