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実希story  作者: M3O
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22/24

第二十二羽

「あなたはどこから来たの?」


女性は実希にそっと話しかけた。


「えっ!? えっと・・・(どこだっけ・・・。  あ、そだ、東京だった。) 東京です。」


「そんな所から流されてきたの!?」


「はぁ・・・。 ここってどこなんですかー?」


実希は女性の言葉をきいた瞬間、驚きと喜びにに包まれた。


なんと・・・。 


なんと!!


ここは沖縄だったのだ!!!




女の人はその後、家畜になることを条件に、家に住まわせてもらうことになった。


寝るところは犬小屋のでかいバージョンで基本は首輪をつながれていて


ネームプレートには【ニワトリ ♀】と書いてある。


そんな状況下、実希は一生懸命に働いた。


毎日毎日、雑草を摘むのだ。


――――本当のことも知らずに




ある日の夜、実希は小屋の中から子供たちの声を聞いた。


「ねーねー。 あのニワトリさん(仇名)売っちゃうのー?」


「ママたちが言ってのきいたんだ!! 多分、ほんとだよー。」


「いくらで売れるかなー?」


「せいぜい百円だよ、きっと。」


「なぁんだ。 役立たずじゃん。」


子供達の話を盗み聞きしていた実希は


(なんだコイツら~。 ムカつくわぁ~。)


と思った。


一発殴ったろか?とも思ったが、母親達が気付いて出てきたので、


実希はとっさに狸寝入りをした。


「あなた達!!  何はなしてるの!? 早く家に入りなさい!! は・や・く!!」


子供達は、母親をみて、慌てて家までダッシュで戻っていった。


さて、12時(P.M)をまわったところ、実希は脱出をはかってみた。


いくら何でも労働がきつすぎると前々から思っていたのだ。


(また売り飛ばされそうな感じだったし・・・。)


実希は、脱出するにおいて、まずは首輪をどうにかしようとしたのだが・・・。


鎖が切れない。


というか、切れるわけがなかったのである。


(うわぁーーー、すっかり忘れてたーーー!)


そして、頭を抱えるのであった。


そうこうしているうちに、夜が明けてきた。


もうすぐ親子たちがおきてしまう。


「あのヤキトリ、そろそろさばこうよ!」


(いつの間にニワトリからヤキトリに!?)


ちょっと突っ込みどころの違う実希。


「どうすれば、おとなしく切り刻めるのかしら?」


(・・・恐ろしい会話だわー)


他人事みたいにのんきに考えてから、実希はハッとする。


(って切り刻まれるの、うちだーーー!)


やばいよ、やばいよ、と大混乱する実希。


「まずは眠らせないとね。」


足音は

  だんだんと

     大きくなる・・・

作 M・S

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