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津嘉山 火乃香

津嘉山 火乃香

Tsukiyama Honoka


 外観と内装を見る限り、この洋館は建てられて少なくとも四半世紀は経っていることだろう。館の中に入れば、長く使われているのが一目見て判る燻(くすぶら)されたような色合いの木の床と聳(そび)える柱が来館者を出迎える。


 洋館の床は赤い絨毯が敷き詰められ、まるで燃えているかのよう。大広間に至り、視線を上に持っていけば、視界に入るのはレトロなシャンデリア。シャンデリアからは黄金色のやわらかい光が放たれている。


 この板張りにシャンデリアの洋室は、津嘉山邸と呼ばれている洋館の一階部分に当たり、この津嘉山邸は、迎賓館の役目を果たす社交の場に用いられるときもある。



 そんな迎賓館の赤い絨毯が敷き詰められた大広間。


 その広い間に一人の人物が静かに佇んでいる。その人物は女性である。その女性は若く、見たところその女性の年齢の頃は十代後半であろう。


 その若い女性に近づいて観てみれば、彼女は無言で、しかし、自身の凛とした雰囲気を周りに見せ、その強い意志の宿った眼差しで、ここ迎賓館ではないどこかを見ている、ように思う。


 彼女のその強い意志を感じさせる眼差し、その彼女の双眸の虹の彩は、まるで透き通った紅玉のさまである。


 そして、賓客が誰一人としておらず、がらんとしたこの迎賓館であるが、その赤い絨毯が敷き詰められたここで彼女は一人佇む。


 彼女の髪の色は、自然な赤髪である。髪の毛を薬剤で赤に染めているような色合いではなく、自毛の赤である。


 また、その彼女の、艶々した美しい後ろ髪は長く、ストレートにおろされてその長さは背中を超えて腰の上ほどまで伸ばされている。


 彼女の前髪から側頭部までの髪の毛は、両目の斜め下当たり、頬の当たりで段々になるように切り揃えられており、平安時代の貴族の女性の髪型に似ている。俗に言う姫カットである。


 賓客のいないこの迎賓館で一人佇む彼女の名は津嘉山 火乃香。日之国の名家の一つ津嘉山家の令嬢であり、そんな彼女には兄と姉が一人ずついる。



 彼女は一言もしゃべらずに口を一文字に閉じ、静かに、だが、その双眸には意志の籠った目力を感じさせる。


 そのような彼女津嘉山火之香の恰好を見てみるとすれば、彼女が今着ている服装は学生服である。上下ともに暗色の、紺色の冬服姿の学生服であり、上はブレザー制服、下衣は膝下までの丈があるスカート姿である。


 

 さきに記したように、火之香の容貌と印象は、彼女火之香は透き通ったまるで紅玉のような瞳を持っており、その瞳の虹の彩は、きれいな色合いをしている。


 火之香の鼻筋はまっすぐに通るきれいな形で、その口元は唇を一文字に閉じてやや堅い、もしくは笑みが差さないまじめな印象を受ける。


 彼女の学生服姿と、上品ではあるが、意志の籠った眼差し、やや堅い印象が醸し出す口元が示す表情を見れば、見る者はこの少女のことを、意志が強く自身の考えを貫くような性格の、堅い人物であると取ってしまうかもしれない。


 火之香の髪の毛は艶々として美しく、頭より伸びるストレートでしなやかな髪は、美しい色つやの赤髪である。津嘉山三兄妹の母親はイニーフィネ皇国の皇女ウルカナフラムであり、彼女ウルカナフラムもまた美しい赤髪である。


 火之香は母親譲りの自身のその美しい赤髪を、眉の位置で横一文字ぱっつんに切り揃え、両目の斜め下当たり、頬の下当たりで髪が段になるように、そこで平行にぱっつんに切り揃えている。



 火之香の体型は肥えてはいない。そして、痩せすぎでもなく、見ている者に、彼女はすらっとしていて、なおかつしなやかな動きがきっとできるであろうこの少女は、という印象を与える体格と体型である。


 肩の筋肉は大きくはないが引き締まっており、ほかにも火之香の下半身の筋肉もすらっと引き締まっていて、それは火之香が剣術や体術の修練を積んでいるということに起因しているのであろう。


 火之香の胸部のふくらみは豊かではないが、だが、まな板のような胸部では決してなく、しっかりと丸みはあり、服の上からそこに視線を送っても、火之香の胸のふくらみはちゃんと見て取れるであろう。


 火之香の腹部は、余分な肉が付いているということはなく、彼女の腰は括れており、下衣のスカートをとめるベルトがしっかりと、その括れた腰で止まっている。


 火之香の臀部はふっくらと丸みを帯び、形は綺麗に、健太の目には、火之香の胸部と臀部は、ふくよかな丸い肉付きがちゃんと見て取れている。


 先に述べたとおり、

 火之香の服装は、火之香の服装を健太が観たとすれば、ふつうの学生服姿であり健太は火之香のいまの姿に違和感を覚えることはないだろう。

 火之香は帽子などの被り物をかぶっておらず、きれいな赤髪が彼女の腰のあたりまでストレートに伸ばされているのが見て取れる。


 次に火之香が着ている服装を見ていけば、上衣は紺色の冬のブレザー制服に、下衣は制服のロングスカートである。


 彼女が履いている靴は、自身が通う学園が指定した黒色の革靴であり、靴下はロングスカートに隠れており、すべてを見ることはできない。


 彼女の力強い意志の籠ったその眼差しと双眸はきれいな紅玉の色合いを持ち、美しく長いストレートの赤髪、上品な雰囲気を持つ。

 だが、しかし、その表情は安易に触れれば火傷するぞ、というような雰囲気を同時に宿し、表情は彼女の強い意志を滲み出させ、愛想笑いや笑みは浮かべない。


 その彼女こそ、母方からイニーフィネ皇族の血を引く、津嘉山 火之香である。

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