表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国クラス転生  作者: 月本 一
277/299

276 多数派工作

感想、誤字報告いつもありがとうございます。

次回更新は11/23(日)

(1576 一条房基(54))

 堺滞在時に各所に手紙を送る。遷都の件を全国に伝えるには時期尚早だから、協力を頼む今川義元(57)、信玄(55)、毛利隆元(51)、松永久秀(68)に状況を伝える。松永久秀は高智大学校で教鞭を取っていたが、少し飽きてきたようで、準備でき次第上京すると返信してきた。


 伊予とはひっきりなしに手紙のやり取りを行っていた。議員候補として伊予からは家老であった土居基宗(土居宗珊の息子)が、阿波からは息子に家督を譲った敷地基海(房基の異母弟)が来ることになっている。敷地基海は大内義房や河野通宣と共に、伊予の街を開発した一人であり(174話)、その経験が活きるだろう。大内義房も議員として上京する予定で、久しぶりに兄弟3人が京で顔を揃えることが出来そうだ。


 駿府からは今川義元が、甲斐からは信玄が議員として上京することになっている。設立前の衆議院は役割や重要度が不明なため、懐疑的に受け取られていて議員が決まらず、隠居の身の2人がそれぞれ押し付けられることになったそうだ。信玄は真田昌幸(29)を連れてくるという。毛利隆元(51)も国は息子に任せて上京してくる。毛利勢力は吉川家と小早川家からも議員を出すことができるため、小早川家からは毛利隆元の指名で家臣から小寺孝高が議員となったそうだ。領国を治める領主は知事であり、国の代表とは名ばかりの議員に当主を送り出す国などない。だが、数を揃えることが重要になる。議会が始まるのはまだまだ先の話だが、多数派工作は既に始まっているのである。


 堺にいながら、竹中重治(32)、織田長益(29)と同時に小寺孝高(30)と真田昌幸(29)に官位を取らせる手配を済ませる。彼らに加えて朽木元綱(27)には朝廷との親密な関係を構築してもらう。次代を担う若手転生者の総動員である。転生者達と朝廷との橋渡し役だ。朝廷には各部署と私との取り次ぎ窓口として紹介すれば、最恵待遇扱いされるだろう。


 幕府は手探りの状態で進んでいるため、議員達の京での滞在先といった細かなところまで気が回っていない。通常ならば武家は京では宿として寺社を借りるのだが、今回は寺社に遷都の話が洩れる危険があるため避けなければならない。そこで私は縁のある西園寺家、勸修寺家、山科家、飛鳥井家などに願って、屋敷の敷地内に離れを増築してもらい、急いで滞在先を確保した。公家は貧しい家が多いため、武家が滞在することによる家賃や、公家のしきたりやネットワークを教授する授業料名目の収入は、公家にとっても魅力的だった。参議院の議員となる公家に声をかけてもらうと、他にもいくつかの公家が協力に名乗りを上げてくれた。公家としても名古屋遷都が実現するとなれば、武家の後ろ盾があった方が名古屋への引っ越しで便宜を図ってもらえるだろうという皮算用も働いたようだ。参議院側でも名古屋遷都の賛成派を増やすための工作が必要なのである。


 各地との連絡を取り易い堺に滞在していると、なんだか黒幕フィクサーになったかのように思えてくる。暗躍しているのは確かなのかもしれないが、何事も根回しは大切だ。たとえ理屈は通っていても事前の根回しが無ければ、感情が邪魔をするのだ。遷都の気運を盛り上げて勢いをつけなければ、大きな山を動かすことは出来ない。織田陣営は京で過ごした年月が短いため、永く京に染み付いた公家の思いを軽視している感がある。そして遷都のことを知らない寺社の抵抗はこれから始まるのだ。

短いですが今回はここまで。


竹中重治は竹中半兵衛、織田長益は織田有楽斎、小寺考高は黒田官兵衛のことです。


面白いと思った方、

ブックマーク、ポイント、いいね、いただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
それぞれの官位は従五位下くらいで良いかな。名目だけでも昇殿できるから。 官職は統治している領地か本貫の地辺りで如何?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ