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戦国クラス転生  作者: 月本 一
270/301

269 酩酊将軍

感想、誤字報告いつもありがとうございます。

次回更新は10/05(日)

(1574 一条房基(52))

 四国では武芸競技会、芸能競演会、工芸品評会が順送りに3年周期で開催されている。農業分野では各種品評会が毎年開催されている。日本酒の品評会も毎年春先に行われる。冷蔵方法もなく、輸送に時間がかかるため、1ヶ所で大量生産するのではなく、各地に酒蔵ができていた。ほぼ地産地消。製法は公開され、技術を秘匿するのではなく、交流が奨励された。品評会で金賞を取った酒蔵の酵母は培養されて頒布された。土佐の酒蔵は初期の段階で一条氏の支援を受けたおかげで規模が大きく、日本酒に適した酒米への取り組みも早かったこともあり、品評会では長年好成績を上げていた。政務の中心地が伊予に移ると同時期に、酒の品評会も伊予で行われるようになり、伊予の酒蔵からの金賞受賞が増えた。最近は安芸の酒蔵の金賞受賞が増えていた。なお、金賞は優秀な酒に与えられるために、複数の製品を出せば1つの酒蔵がいくつも受賞することがある。近年は全体の半数近くが金賞を受賞している。金賞の重みが軽くなっているが、年によっては特別賞や奨励賞が出ることがある。米が不作の年は仕込む量が制限されることもあって、酒蔵によっては焼酎だけでなくウィスキーもどきやウオッカもどきなど蒸留酒も試作されている。焼酎専門の酒蔵だけでなく、サトウキビを原料とするラム酒専門の酒蔵も生まれていた。


 将軍足利義元は酒に溺れた。三好長慶、松永久秀により旧来の幕臣が削られた後、台頭してきた織田・一色勢力に幕府の実権は支配されつつあった。兄・足利義栄、父・足利義冬を相次いで亡くし、孤立無援の状況から酒に逃げた。足利義元の酒癖は陽気な酒だという。酔いが醒めると気分が落ち込み鬱状態になり、再び酒を飲む。南蛮貿易によりワインやブランデーが将軍家に献上され珍重されたが、長期の船旅の末に届いたワインの味は今一つだったようで、京、摂津、河内の商人達が売り込んだ四国産のウオッカやラム酒がお気に召したようだ。足利義元は常に酔った状態で政務は放り出していたが、多額な献金をしてくれる大名には便宜を図った。一条氏の四国分割を認め、一条房平に伊予・土佐の守護、敷地基海に讃岐・阿波の守護、毛利氏が願い出た通りに、吉川元春に備中・伯耆の守護、小早川隆景に備前・美作の守護、毛利輝元に安芸・備後・出雲の守護を認めた。それぞれ二国、三国ほどの太守に縮小すれば、互いにいがみ合わせることもできるだろうとの意見に流された。幕臣から出た意見だが、こちらの裏工作によるものだ。幕臣内の織田派は反対したが、将軍派が押し切った。幕府内では将軍派と織田派との溝が広がりつつあった。


 四国では教育制度が広まった時点で元服・裳着を15歳と規定し、15歳未満および妊婦の飲酒を禁止していた。アルコール依存症になるほど飲酒できる財と機会を持てる者は想定していなかったが、足利義元の症状を伝え聞き、国内での症例調査の指示を出した。依存症は脳の病気であり、症状が進むと治療は難しくなる。意志が弱いとか、性格の問題ではなく、誰もが罹り得る病気である。足利義元については意識して誘導した訳ではないが、恐らく対処しようがない。止める人間がいないからだ。治療について説明できる人間もいない。断酒するしかないが、説得できる立場の人間がいない。肝臓は沈黙の臓器とも言われており、症状が出た時にはこの時代ではほぼ手遅れだろう。身体的に壊れるか、精神的に壊れるか、どちらにせよ退場後の情勢を想定した対処の検討を行う必要となる。


 幼少の頃から日本酒の製造、販売、普及促進に力を注いできたが、成人してからも祝いの席以外では一切飲まない日々を過ごしている。代わりに薬草や生薬を使った薬用酒[長命酒]を開発させ、健康維持のために少量を常飲している。高額設定ながら大御所御用達として生産が伸び続けている。

酒は飲んでも飲まれるな

酒は百毒の長


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― 新着の感想 ―
身体に対する害は知りませんけど。 酒で他人を傷付けたり最悪殺してしまう事はありますけど、煙草で人を殺すことはありません。 よって煙草の方が安心して側にいる事ができます。 by smoker(笑)
少量ならとは言われていますが、酒に健康効果はないと証明されましたね
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