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戦国クラス転生  作者: 月本 一
219/300

218 堺キリシタン

感想、誤字報告いつもありがとうございます。

次回更新は10/20(日)

(1559 一条房基(37))

 フランシスコ・ザビエルは1549年に鹿児島に上陸し、1551年に日本を離れた(182話)。日本に残った宣教師はコスメ・デ・トーレスとフアン・フェルナンデス。大寧寺の変で混乱していた山口から避難させて土佐で保護した後、彼らの布教拠点は堺へ移った。ポルトガル商人達は土佐を中継地としてマカオと堺を行き来して多くの富を手にした。一条家船籍の多くの唐船が薩摩から土佐を経由して堺に至る航路を広め、精密な海図が出回ったことにより、平戸や長崎が南蛮貿易の拠点になることはなかった。山口と宿毛に教会があったが、宣教師達が九州各地を布教することはなく、京への足がかりにする意味もあって堺で着実に信者を増やしていた。三好長慶が信教の自由を認めたこともあって、三好家臣の中にはキリスト教に改宗した者が何人もいるほどだ。


 ポルトガル語とスペイン語の辞書も改良を重ね、堺には千利休の私塾があった。後続の宣教師達への日本教育、日本人協力者の養成、仏教の僧侶達との論戦などで言葉が通じる人が多い堺が拠点になるのは必然だった。交易を目的とした下心がある裕福な協力者が多いこともあって、いくつもの教会が建ち、爆発的にキリシタンが増えつつあった。


 当初は宿毛にある出島(大島)でしか活動を認めなかったため、キリスト教徒になったのは一部の商機を狙う商人達だけであった。そのため宣教師達は不満を抱き、土佐を重要視しなくなった。一方、商人達にとっては魅力的な商品が多く、戦乱の影響を受けずに安心して使える港として理想的であった。多くの蔵と駐在用の屋敷、船員用の長屋が立ち並ぶ異人街ができてからは宿毛にも南蛮人用に教会を作らせたが、周辺地域への布教は認めなかった。


 ルイス・デ・アルメイダはポルトガルの商人で、多くの富を手にした一人だった。医師免許を持っており、劣悪であった子ども達の環境を改善するために私費で堺に乳児院を建てた。土地の確保、大工や建材、運営していく上での人材の手配などの協力・支援をしたのが千利休。アルメイダは千利休の強い勧めもあって高智大学校へ招かれ、西洋医学の講師として講義を行った。その後、東洋医学や薬学に深い感銘を受け、研究と学習のため土佐に長期逗留することとなった。アルメイダのために専属の通訳、居住環境や世話人を用意した。商人としての活動が縮小した彼へ代わりのキャラック船を用意し、貿易への投資を請け負った。破格の待遇ではあったが、西洋から医学書や技術書の入手を依頼した。アルメイダは貿易の利益で堺に日本初の総合病院を作り、土佐と堺を頻繁に往復するようになった。


 イエズス会からは次々と宣教師が送り込まれてきていた。中でもガスパル・ヴィレラは優秀で、着任してから2年で2000人以上に洗礼を授けた。その腕を見込まれ、日本人の元琵琶法師ロレンソ了斎と共に京に入り、仏教僧侶たちを次々に法論で破った。これを受けて寺社勢力の力を削ぎたい幕臣達の勧めで将軍足利義維に謁見。イエズス会念願であった京でのキリスト教宣教許可の制札を受けた。


 堺のキリスト教徒は2万人を超えるほどに増加していた。日本人宣教師教育のための学校(セミナリヨ)建設のための土地の確保や資金調達の動きが伝わってきた。急速な勢力拡大に危機感を覚え、千利休には距離を置いて協力しないように助言。一方で既にキリスト教徒となっていた別の堺商人を間に立てて協力させた。土佐からは何人もポルトガル語に精通した人員を派遣、教理本を入手させ、多くの写本製作を請け負った。これによりラテン語講義の教材だけでなく、フランシスコ・ザビエルの「カテキスモ」、メルシオール・ヌーネスの「ドチリナ・キリシタン」、バルタザール・ガーゴの「二十五箇条」などの写本、ロレンソ了斎が琵琶で語るキリスト教説話を文字に起こした物語本など貴重な資料を確保することができた。

ルイス・デ・アルメイダは豊後に日本初の病院を作った人物。史実では日本で宣教師になった人物です。豊後に渡ることなく、宣教活動もせずに医療活動に没頭することになります。


日本で刊行されたドチリナ・キリシタンは4種各1冊しか現存せず、2冊はバチカンとローマの図書館に収蔵されています。


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― 新着の感想 ―
淡々と事実の羅列しているような回は流れのは把握として必要なんだろうけどあまり面白くないなぁ (こういう回がおおくなってる気がする)
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