↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者がいないファンタジー世界で俺は……  作者: アルねこ
第3章 勇者冠水編
85/92

第八十二話 魔族(♂)の弱点

アップが遅くなりすみません。

  魔晶石(クリスタル)モンスターが即時再生成されるようにダンジョンが改造された、ここまでは良い。


 しかしルーカスを含める魔族一同が、レティの外出許可を出した理由に繋がらない。仮にも過去の出来事が影響し、これまでレティの外出に相当渋っていたのである。魔術回路開発後、レティが外出したいと告げた際も、ルーカスを含めた魔族一同がそれを止めていたのである。


「おい」

「?」

「ルーカス何を隠している……」

「…………いいえ、何も?」


 この(イケメン)が何も言わないということは、何か隠している証拠だ。レティの外出と何かを天秤に吊るし、このイケメンがその何かを選んだのである。


 ヴルム、ハッセルであれば何かしら予想はつくが、ルーカスは口が堅い上、なかなか己の欲を見せないのである。


 いや待て、このイケメンが一度だけおねだりをしていた姿を思い出した。


「ルーカス、レティから何を貰った?」

「いいえ、何も貰ってませんよ」

「何を作って(・・・)もらったんだ?」

「…………(目を逸らす」

「おい吐け。何を作ってもらった!?」


 ~数分後~


 どうやら新しい魔術回路を作ってもらったらしい。しかも並列回路(パラレルサーキット)ではなく、多重回路(マルチサーキット)という俺も知らない謎の回路が組み込まれている。


 ルーカスの姿を改めて見ると、以前造られた簡易版回路の他に、身に着けている装飾品(アクセサリ)が増えている。おまけに普段は帯刀していないのに、腰に剣を下げている。


 間違いない……手当たり次第に最新式の超兵器(おもちゃ)をルーカスへ賄賂として贈ったのだ。そしてこの(イケメン)超兵器(おもちゃ)の誘惑に負けて、レティの希望を飲んでしまっている。


「もしかして、他の奴等も同じなのか?」

「…………(目を逸らす」


 ヴルムとハッセルもこの手にやられたようだ。ここの男魔族、超兵器(おもちゃ)という賄賂に激弱過ぎる。


 一人だけ気になる人がいる。羊のお姉さんことストゥニールさんだ。あの人は魔術回路を渡しても、他の三人と違い、特にはしゃいでいる様子は無い。しかもレティが外に出るとなれば、最後まで反対する人だと思う。


「いいえ彼女にしては珍しく、魔王様とテレサが外に出ることは反対していませんでしたね」


 とのことだ。彼女は彼女なりの考えがあるのだろうか。いまいち基準が分からんが、少なくとも他の三人とは違い自分の判断で許可している為、問題は無いと見ていいのだろう。




 続いて(くだん)の冒険者について尋ねる。


「存じ上げませんね。基本的には非殺生としておりますから。死にそうな者を見つけた場合は、基本外に放り出しております。無論、下層の強敵(モンスター)に立ち向かって行く命知らずは別ですが。いずれにしろ、ヴルムとハッセルに聞いたほうが早いかもしれません」


 ということであった。




 トカゲのおっさんとライオンを探してみる。


 いた。二人で遊んでやがる。例の賄賂で遊んでやがる二人とも。まぁ散々俺もレティと遊んでいた手前、人のことは言えないが。




「あの女のことか?」

「多分それ、そいつ何階層で見かけた?」


 ヴルムの話によれば、十二階層あたりで見かけたとのことである。


「一人で死にそうになっておったぞ。武器を捨て投降しろと、一度は提案してみたが断られた。俺達もそこまで義理立てる必要は無い故、そのまま捨て置いてきたが」

「念のためだけど、別に脅したとかそんな感じじゃないんだろ?」

「うむ。魔王様より基本殺すなと命令されておるしな。それに死にそうな者がいれば、武器財産を取り上げた後、外に放り出せとも言われておる」


 勿論ペナルティが無ければ、命知らずの馬鹿共が増えるため、こうしたペナルティを設けた上の救済措置を行っている。


「しかし、結構下まで来ているな」

「ああ少々驚いたが、大方魔晶石にでも目が眩んだのであろう。最近は中級者と思われる冒険者が、よく中階層あたりまでやって来る。大抵は直ぐに帰って行くがな」


 この生誕は中階層以降、難易度がグンと上がる。サイクロプスは俺が思っている以上に凶悪なモンスターらしく、今では十六と十七階層をグルグル彷徨っている。


 それでも十二階層となれば、それなりに難易度が高いモンスターと戦闘をすることになる場所。




 生存が確認できた以上、ペースを上げたほうがいいな。俺は最下層から十二階層へと駆け上がっていく。最初は十三、十四もチェックするか迷っていたが、何かしらのトラブルに巻き込まれたのであれば、脱出を試みていると睨む。


 フロア内の気配感知の心得はルーカスから聞いているため、可能性の高い十二から上へローラ作戦を仕掛けるのが一番早く効率が良いとの考えに至る。


 迷いの無い足は下層に来る際よりも速くなった。そんな気がした。

話は少し短めです。次回はノヴィ視点がお休みとなります。


多重回路(マルチサーキット)は本来マルチプレクサと書くべきか迷いましたが、なんとなくマルチサーキットのほうがそれっぽいので、他とおなじようにサーキットで統一致しました。


---------------------------------------------------------------

活動報告にてお知らせ致しましたが、ノヴィが歌っていたフレーズ箇所を削除致しました。詳しくは活動報告を御覧ください。


話の流れ自体には影響しませんので、続きをそのまま読んで頂いても支障はございません。これからも宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。