第七十九話 類は友を呼ぶ
アップが遅れました。スミマセン。引き続く宜しくお願いします。
「結局、君達はなんで教会側についてるの?」
「実は……」
~数分後~
「分かるぞっ!! 痛いほど分かる、君のその気持ち!!」
「ほっ、本当っすか!?」
「なんだよ、もっと早く言ってくれれば良かったのに。俺としては十年前にでも会いたかったよ」
「スミマセン、こちらも聞く耳持たず」
何を意気投合しているか。それは彼がある目的の為に活動していたからと、判明したからである。
「クラウディア。もしかして好きな女の子を同僚か友達に、寝取られたことがあったりしない?」
「よ、よくわかったっすね……」
君、完全に某ファンタジーゲームの七作目主人公と同じ運命辿っているよ。君のラスボスは◯フィロスというイケメンだな、間違いない。
「もし今後、◯ィファという名前の女の子が居たら、大切にするといい」
「う~ん。ティターニアという娘なら奴隷として保護しているんですが」
「ニアピンか。微妙だけどその娘は大切にしてあげたほうがいい。きっと君の運命の相手だ」
「本当っすか? だって俺が家に帰っても、いつも素っ気ないすよ。挙句『アンタのことなんて大嫌いだから!!』と、いつも言われているんすよ?」
ニアピンかなと思ったけど、結構確率高くなってきたな。適当すぎるファンタジー世界。
「それは彼女の不治の病『ツンデレ』という病気だ。気にしなくてもいい、命に別状は無い」
「彼女は病気だったのですか?」
「そうだ。だがそれは彼女にとって重要な要素だ。無理に治す必要は無い。大事なのはクラウディア君の器だ。彼女の全てを受け入れてあげるだけの度量だよ」
「ほっ、ほんとうっすか?」
「ああ。そして俺の予想が正しければ、優しい君にいつか彼女がデレる。そうすれば彼女の本当の魅力に君は虜になる」
「ノヴィさん…………なんて頼りになる人なんだ!!」
意味の分からない会話かも知れない。よし数分間の出来事を再生しよう。
~五分ほど前~
「実は……俺……女の子にモテたくて勇者になったんすよ」
「まじで?」
「ノヴィさんも馬鹿だと思ってるんでしょ、オレのこと……」
「いや全然、むしろ凄い納得したよ。俺もモテたくて、勇者に転職したいと悩んでたぐらいだからさ」
「まじですか! 俺の気持ちを理解ってくれる人が居たなんて」
「でもクラウディアだっけ? 君てランクSの冒険者だからモテるんじゃね?」
「それがですね…………」
彼の話によると女の子にモテたくて冒険者を始めてみたもの、全然女の子に縁が無かったらしい。折角一緒になった女の子は、他のイケメンに擦り寄っていく始末。彼は黙々とクエストをクリアしていき、Sランクに辿り着いたらしい。しかし、そこからが彼の地獄の始まり。
彼のSランクという立場を利用する、汚い女が続出したらしい。女の武器を使いランクSに擦り寄る、いざ一緒に組んでみると男付きだったみたいな展開が待っていた。
あるときは財布扱い、ある時には肉壁扱い、彼はそんな地獄に耐えてきた漢だった。
「ごめん。クラウディア凄い大変な冒険者生活を送ってきたんだな……」
思わず貰い泣きしてしまった。
「ノヴィさん、俺の為に泣いてくれるんすか」
「当たり前じゃないか、お前はもう俺の友だよ」
そこで彼はある秘密の計画を立てたらしい。
『 裏切らない女の子とお近づきになろう計画 』
一見アホのように見えるが、彼の立場としては非常に由々しき問題だ。馬鹿にできない。
彼はまずお金を貯めることから始めた、そして女奴隷を買い集め始めたのだ。そして自分の家で住み込みで働いてもらう。家の中でなら自然と女の子と仲良くなれると信じて。彼は自らの手で女の子と仲良くなれるチャンスを作り上げたのだ。
「素晴らしい!! ブラボー、君の努力は素晴らしいよっ!」
「ノヴィさんは軽蔑しないんすか? 俺が奴隷を買っていること」
「だって、クラウディアは女の子に酷いことしないでしょ?」
「あ、あたりまっすよ! 女の子は大切にして、仲良くなるものっすから!」
「じゃあいいんじゃね? 奴隷に落ちる娘にも事情があるだろうし、どっかの変態貴族とかに買われるよりは、クラウディアみたいな男に買われる方が全然良いだろ」
「うううううううう」
「どうした兄弟?」
「はっ、初めて俺の理解者がっ、ううううううう」
「そうか……お前も随分と辛い道程を歩いてきたんだな……今は泣け。お前のいる場所は砂漠だ。その涙はいつかお前の楽園の糧となる(名言」
「ノヴィさん!!」
「クラウディア!!」
とこんな経緯である。
「それはそうと、ちょっと聞きたいことがある」
「なんですか?」
「君は『大都市メルディカバリ』に行ったことあるか?」
「行ったこともあるも何も、俺のホーム。庭っすよ。俺の家もそこにあります」
「まじか!? 羨ましい」
「良かったら今度遊びに来て下さい。もてなしますから!」
「しかし君の家は、計画の箱庭だろ?」
「ノヴィさんは別っすよ! 俺歓迎しますから」
「ありがとう。実は都市の店について、聞きたいことがあるんだ」
「なんすか?」
「君は『大都市メルディカバリ』にある、大人のお姉さん達と遊べるお店に行ったことがあるか?」
「…………(コクリ」
「ズバリ聞こう。バインバインなお姉さんはいるか?」
「…………(コクコク」
「よっしゃああああ、テンションあがってきたぜえ!」
「ノヴィさんは行ったことが無いのですか?」
「行きたいのは山々だったんだけど、金が無かったり色々大変だったんだ」
「そう……だったんすね……。もし遊びに行くときは、俺にも声を掛けて下さい。奢りますから!」
「心配いらんよ、金は十分手に入れた。それに俺に付き合うということは、君の計画に支障がでるやもしれぬ。万全を期す為にも不要な行動は謹んだほうがいい」
「ノッ、ノヴィさん……」
~更に数分後~
「そういえばさ、結局勇者になるとモテるの?」
「全然駄目っすね。所詮イケメンだけの世界っすよ」
「やっぱりそうか……薄々そんな気はしていた」
「ノヴィさんはどうなんですか? 俺なんかより全然カッコ良いですし、滅茶苦茶強いじゃないっすか」
「いやいやお世辞はよしてくれ。一応嫁はいるにはいるんだが……」
「ノヴィさん、嫁さん持ちだったんすか!?」
「まぁ待て、その嫁というのが曲者なんだ。外で勝手に子供作ってくる嫁、財産目的で近づいた嫁、婚約した女に逃げられるわ散々だったんだ……」
「ノヴィさんも大変苦労しているんですね……」
「そして俺は癒やしを求めて、『大都市メルディカバリ』に行こうと決意したんだ」
「そこに繋がるんですね。ようやく理解できました。でもなんでこの倉庫に?」
「ああ実はね…………」
俺は計画を話した。勇者の評判を落とす為、『大都市メルディカバリ』に行くための金と、お姉さん達と遊ぶ金欲しさに頑張って働いていたこと。元々俺が妖精の欠片を作ったのに、教会に横取りされたから、俺が今大量生産して金を根こそぎ奪った段階であるなど、かなりの詳細を告げる。
「敵だったオレに、そんな事まで言って良かったんすか?」
「だってクラウディアはもう友だぜ。隠し事は無しだ」
「ノッ、ノヴィさん…………決めました。俺もノヴィさんの方に味方しますよ!」
「いいのか? 君は折角、勇者の称号を貰えたのに」
「あんな役に立たない肩書いらないっすよ。それにノヴィさんのアドバイスの方が百倍重要っすから。あいつら勇者になればモテると言ったのに……全然モテないっすから」
「ありがとう君の助力に感謝する。あ、そうだ折角だからこれやるよ。クラウディアの計画に役立ててくれ」
「なんすか……これ?」
俺はクラウディアに軍資金を渡す。
「しっ、白金貨と金貨!」
「大量生産しまくった磁石の石塊を教会に売りつけまくったんだ。アイツら結構金持ってるから、一ヶ月ぐらい掛かってさ。結構金増えたから餞別代わりだ。その代わりメルディカバリに着いたら街案内頼むぜ?」
「任せて下さいよ!」
「あの、ノヴィ様お取り込み中スミマセン……」
「なに? えっと……」
「プライマリです」
「ごめんごめん。プライマリだったね、何?」
「あのやはり私はヴィヴィアン様の所に連れて行かれるのでしょうか?」
「君達てヴィヴィアンに連絡繋がるとまずいの?」
これまでヴィヴィアンにこき使われてきた二人の事情を知る。特にこの二人は優等生でホイホイ聞いちゃうものだから、押し付けられる頻度が高かったとか。
「あぁ、そりゃあ逃げたくなるわな。いいよ、ヴィヴィアンには内緒にしておく」
「「ほっ、本当ですか!?」」
「本当本当。もしヴィヴィアンに捕まりそうになったり、なんか言われたら俺の名前出していいから。一応、俺の部下てことにしておけば、ヴィヴィアンは早々無理やりなことはしないと思うからさ」
「「ありがとうございます!!」」
「ノヴィ様は大丈夫なのですか? ヴィヴィアン様と敵対するような真似……」
「大丈夫大丈夫。俺一度ヴィヴィアンには勝ったことあるし。一応ヴィヴィアンは嫁だからさ」
「「え?」」
「あれよ財産目的の嫁て、ヴィヴィアンのことね」
「ノヴィ様て一体何者なのですか?」
「あ、言い忘れてたけど魔神だよ。来年あたりから流行る予定だから、クラウディアも魔神名乗っていいよ」
侵入者二人との話し合いが終わった。




